ROOKIES -ルーキーズ-

脚本/いずみ吉紘

http://www.tbs.co.jp/rookies08/


第8話 はるかなる夢…明日への勝利


目黒川高校との試合が始まる。
人生に何の希望も持たず、人の夢を笑い虚しく怠惰の日々を
暴力と共に過ごしてきた自分たちの亡霊との戦い。
あいつらに打ち勝つことで愚かだったあの時と決別する。

目黒川高校の選手達はだらけてはいるが個人の能力が長けて
いるのは明らか。いきなりHRを打たれる安仁屋だが、彼は密かに
カーブを修得していた。そして4番の江夏に打順が回ると
ランナーが居るにも関わらずセットポジションから大きく振り
かぶる安仁屋は彼との対戦だけに目が言ってしまう。そんな彼
を見て江夏も彼はストレートしか投げないだろうと語る。
すぐに川藤は平塚を伝令としてマウンドに送り、一呼吸置こうと
試みる。すると選手達も口々と安仁屋一人で戦っている訳じゃ
ない事を告げる。すると次の瞬間安仁屋は改心したかのように
カーブで江夏を三振に取った。

展開としてはある程度予想はできるし、分かり切った内容では
あるのだけど、そんな思いを超えられるだけの主張と展開が
用意されている。

一方が亡霊から払拭させる戦いを演じ、もう一方が何のために試合
をしているのかわからない状況。
その温度差は激しく、夢も希望もないのに、ただ努力だけを積み
重ねてきたというにはあまりある状況だ。

ドラマの良さは、川藤の主張だけに頼らない展開になってきた
点だと思う。それだけ生徒たち自主性を持たせて、自ら解決を
促す展開は成長を感じさせる一番の要素だと思う。

また川藤の主張は身内だけに留まらず、相手チームもその影響下
に置いたところもおもしろかった。生徒は自分のことを気にかけて
見ている人がいるだけで嬉しいもの。その人の期待に応えようと
する。川藤が相手チーム選手の名前を言うシーンは、生徒たちとの
距離感を縮める為によく使われる演出だけど、そういう細かい所
の気配りがドラマの中でよく描かれている。

勝敗を分けたのはなんといってもチームプレイの差だろうか。
展開の中でその必要性を感じる展開を用意したし、決して諦める
ことのない姿勢を貫いた事もドラマの中でうまく描けていた。

最後は先輩たちへの謝罪で締めくくられるが、過去との決着を
つける意味でも亡霊退治だけでなく、先輩に対する配慮の言葉
を投げかけることでうまくドラマが帰着したと思う。

川藤幸一 … 佐藤隆太 (野球部顧問)
安仁屋恵壹 … 市原隼人
御子柴 徹 … 小出恵介
新庄 慶 … 城田優
関川秀太 … 中尾明慶
若菜智哉 … 高岡蒼甫
平塚 平 … 桐谷健太
岡田優也 … 佐藤 健
湯舟哲郎 … 五十嵐隼士
桧山清起 … 川村陽介
今岡 忍 … 尾上寛之

八木塔子 … 村川絵梨
掛布光秀 … 天野ひろゆき
池辺駿作 … 浅野和之
真弓りえ … 吹石一恵
村山義男 … 伊武雅刀

辻豊 … やべきょうすけ
遠井周三 … 森山米次

島野右京 … 平山広行
藤田カオル … 能世あんな

< 友情出演 >

張本琢己 … 森山未來
御子柴響子 … 綾瀬はるか

江夏豊 … 上地雄輔

石橋杏奈、高梨臨、松本寛也、高山都、木口亜矢
升田尚宏

織本順吉、阿部亮平、林剛史、田島亮、小幡誠、浅利英和
原田文明、郭智博、鈴乃助、中村龍介、中村大輔、川島大

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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