猟奇的な彼女

脚本/坂元裕二

http://www.tbs.co.jp/ryokiteki/

第5話 命をかけた恋

覚悟があるならば会いに行きなと森中に言われ病院を訪れた
三朗。森中も野々村から三ヶ月前に突然電話があり、病気の
事実を知ったという。彼は病気のことよりも第一に彼女の
事を考えた。彼女を悲しませずに済む方法を考慮した結果、
何も話さずに別れることに決めたのだという。
そんな彼の覚悟を知って彼女に死ぬといえるのかと問う森中。
彼の意向通り隠し通すのが一番良いのだと諭される。
凛子は三朗にこれまでバラを育ててくれたお礼に花をプレ
ゼント。三朗の様子がおかしいことに気がつく凛子。
野々村の病気の事実を語れないことで悩んでいた彼だが、
凛子は南との関係に悩んでいるものと勘違い。凛子は以前から
南に好きな人が居た事を知っており、隠していたことを誤る。
そして自らはバラを処分し彼のことを忘れた事を告げる。

やっぱりドラマはイマイチ面白みを感じない展開だった。

コメディとして使用されるスカッシュの勝負などが軽く見えて
しまうためだろうか。スカッシュの練習を通して凛子と三朗の
関係をより近づける為の要素として使用している事は分かる
のだが、勝負への過程があまりにも突拍子もないところに
何処か話しの流れに共感できる物がない。
大体朝起きたときに、三朗のベッドに凛子が居るというシチュ
エーション自体に何処か不自然だ。

また突然アルゼンチンに行くという流れも、彼との思いを
断つための一つの方法論として使用されるが、彼女の中で
もっと煮詰まったものを感じない限り、なんとなく都合の良い
エピソードにしか見えないのが残念だ。

今回最も面白くさせて欲しい要素の一つに、自分にしか知り
得ない情報を相手に伝えるときの葛藤に複雑なものを孕んで
欲しいというものがある。

なんとか彼氏の事を諦めようとして葛藤している凛子に、
その決意を砕くような彼氏の事情を語るべきかどうかで悩み
倒す三朗の姿を見たいのだ。悩めば悩むほどに、凛子に対する
気持ちが伝わってくるし、状況の複雑さというものが表現出来る
というもの。
こんな重要な事を語る場面でも何処かコメディ要素の流れを
引っ張り通して同じ様なトーンで描かれているために、ドラマ
としてメリハリの付くものが無いと感じる。

最後は衝撃的なシーンで終わるが、果たして三朗は凛子を
支えることが出来るのかな。

眞崎三朗 … 草なぎ 剛
高見凛子 … 田中麗奈
浅倉 南 … 松下奈緒
如月春夏 … 鈴木えみ
五藤茂市 … 山田親太朗
林田若葉 … 大石参月
湯江朝美 … 千野裕子
嶋木優衣 … 小久保利恵
曽根雅史 … コッセこういち
祐天寺柚子 … 松嶋尚美
林田五月 … 市毛良枝
数島健作 … 谷原章介
夏目圭輔 … 上川隆也

guest
野々村俊介 … 市川染五郎
野々村雪乃 … 貫地谷しほり
森中進 … 佐々木蔵之介

評価:★★★★☆☆☆☆☆☆ (4.0)

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