流星の絆

脚本/宮藤官九郎

http://www.tbs.co.jp/ryuseinokizuna/


第2話 傘と似顔絵と謎の女


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1993年11月横須賀。
功一は一人空を眺めていた。柏原たちが今夜自宅で起こった事
を尋ねる。兄弟で夜中にこっそり抜けだし獅子座流星群を見に
行ってことを話す。時間にして12時頃。両親はまだ起きており
こっそり靴を取りに行ったときに見つかりそうになったこと。
そしてその時見えた光景は母親が泣いている様子だった事を
告げる。2時頃戻り店側から入ると、血塗れになって倒れた両親
の姿を見たのだという。その時妹の静奈は寝ていた。二階に
居る泰輔はショックの余り口もきけない状態だった。

2008年8月。
会社を辞めた静奈はこの日幾つかの面接を受けに行く。
パワハラを受けて会社を辞めたことを告げるが、その程度の事
で会社を辞めるようだと再就職は難しいと面接官から言われ
結局仕事先は見つからなかった。
いきり立つまま静奈は泰輔が勤めるレンタルビデオ店へと足を
運ぶ。そこに偶然かつての上司である高山久伸が客として
来ていた。一時間も徘徊した挙げ句、一本のDVDを領収書付きで
借りていった高山。しかもレジには静奈が居たのに全く気が
つかなかったと余計に感情を逆撫でされる。
泰輔と静奈は兄・功一の元を尋ねその時の事を説明し、三人で
かもろうという。復讐して見返してやりたいという静奈に対し
功一は冷静に、見返すとは欺すのではなく再就職して幸せに
なるという事だというと、弟妹たちからはブーイング。予想通り
の説教であり、弱り切っている時にまっとうな事を言うと萎え
るとしてゲンナリした様子。正しいが面白くないという静奈に
困り果てる長男・功一だった。
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ドラマとしては面白いのだが、なんとなく最後のコントを見て
いると全てを台無しにしているような感じも受けてしまう。
キャラクターのリアクションの大きさ、あり得ない様な行動
を見ていると、これはドラマではなく小劇団の演劇みたい
な内容だ。

強烈な過去が有るにせよ、真っ当に生きてきた彼らは何故
常に詐欺的行為を行わねばならないのか。
静奈の天然さ加減だったり、コスプレがドラマとしての見所
の一部にはなっているが、なんとなくドラマとしての正当性
を見失い、シナリオ以上に過激な演出的な部分で得をして
いるドラマ。

今回のターゲットである高山といい、常にハヤシライスを
食べに来る戸神行成といい、行動が何処か腑に落ちないと
言う点が、ドラマの持つシリアスな部分を喰い殺している
気がする。
まぁそれでも会話なんかは楽しいし、兄弟が仲睦まじい様子
はきっちりと描けている。
そして何故功一は刑事たちの手前、姉弟たちとは疎遠の関係
にあるのかを装っている理由も今回なんとなく分かってきた。

有明功一 … 二宮和也 (有明家の長男)
有明泰輔 … 錦戸亮 (有明家の次男)
有明静奈 … 戸田恵梨香 (有明家の長女)
戸神行成 … 要潤 (洋食チェーン店『とがみ亭』の御曹司)
林ジョージ … 尾美としのり (孤児院院長、カレー屋オーナー)
萩村信二 … 設楽統 (刑事)
戸神政行 … 柄本明
有明塔子 … りょう (洋食店 『アリアケ』 の店主。継母)
有明幸博 … 寺島進 (父)
柏原康孝 … 三浦友和 (刑事)

ナゾの女 … 中島美嘉

高山久伸 … 桐谷健太
桂木美和 … 池津祥子
ホスト一矢 … 杉浦太陽
コウイチ … 齋藤隆成
タイスケ … 嘉数一星
シズナ … 熊田聖亜

原田文明、大石里沙、大橋亘、薬師寺順、松原正隆
かなやす慶行、家納ジュンコ、鈴木舞子、辻義人、佐藤貴史
月野未歩美、森囿麻衣子

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