流星の絆

脚本/宮藤官九郎

http://www.tbs.co.jp/ryuseinokizuna/


第5話 仇の息子と盗まれた味


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あの男、裏口から出て行った男だ、間違いない。
静奈を戸神行成のチェーン店に送り込んだ所で目にした男。
男・戸神政行は店へと入っていくと、静奈と行成が食事をして
いる席へと足を運ぶ。静奈がハヤシライスを食べたことで涙
しているのを目撃した為のものだった。

静奈は計画を台無しにしてしまったかもと反省する。
ハヤシライスを食べた瞬間、"アリアケ"の味と全く同じなので
懐かしさのあまり涙が出たという。味が同じなんて偶然なのか?
偶然なんて無いという功一。どちらかが真似をしたのだという。
あの男は静奈の話を聞くと、行成の父・政行だと分かる。
これは政行が家の味を盗んだのではないかという。しかし犯行
を裏付ける証拠がなかった。期待して裏切られて14年が過ぎた
のだから今度こそちゃんと確かめようという事になり、行成
から金をふんだくるのを辞めて、証拠探しのシナリオを描くの
だった。
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今回はいよいよ時効を前にして犯人像が固まってくる話だった。
これまでの軽い展開が嘘のようにドラマは核心に近づくことで
引き締まる流れだった。

今回見ていて思ったのは、警察には容易に頼れないようにする
ために、有明三兄妹が詐欺活動している事になって居るんだな
という事。
多分原作を読めば、成長の過程でもっとシビアな生活とか
待っていそうな気がする。クドカンの演出はちょっと遊び感覚
が過ぎるようで、生活のために詐欺を行っている感じが無く
ゲーム感覚に見える所に違和感があると思う。

今回警察官を信じても良いと思わせるような柏原の行動が
描かれたことで、詐欺活動してきたツケが現れる話だった。

徐々にアリアケの味を盗んだ証拠が見つかっていく。
隠し味に使っていた醤油。名古屋の老舗"無闇"の醤油。
事件のあった一ヶ月後から戸神も注文を始めたことから
疑惑が確信へと近づいていく。

ドラマとしての問題は、どのようにして戸神がアリアケの
味を盗んだのかと言うことだ。レシピのノートを盗まれた訳では
ない。そして盗まれたのがあの事件の日であるって確証される
ものは何もないって事。
しかも最後にもの凄いサプライズが有ることで一気に容疑者
は変わってしまった。

この辺のもやもや感を整理するためには、家族の様なつきあい
を見せる柏原の助けが有れば・・と思わせるところが今回の
ドラマの肝なのかも知れない。今後警察官が居なければ事態の
打開は難しいって場面を演出していくのかな。

そりにしても高山と会った時の地味バージョンの静奈が一番
可愛く感じたのは気のせいか?

有明功一 … 二宮和也 (有明家の長男)
有明泰輔 … 錦戸亮 (有明家の次男)
有明静奈 … 戸田恵梨香 (有明家の長女)
戸神行成 … 要潤 (洋食チェーン店『とがみ亭』の御曹司)
林ジョージ … 尾美としのり (孤児院院長、カレー屋オーナー)
萩村信二 … 設楽統 (刑事)
戸神政行 … 柄本明
有明塔子 … りょう (洋食店 『アリアケ』 の店主。継母)
有明幸博 … 寺島進 (父)
柏原康孝 … 三浦友和 (刑事)

ナゾの女 … 中島美嘉

高山久伸 … 桐谷健太
桂木美和 … 池津祥子
ホスト一矢 … 杉浦太陽
コウイチ … 齋藤隆成
タイスケ … 嘉数一星
シズナ … 熊田聖亜

月村勝男 … 村杉蝉之介
矢崎秀子 … 麻生祐未
戸神貴美子 … 森下愛子
店長 … 谷川昭一朗
店主 … 市原清彦

加藤伸之丞、稲葉弥生

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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