SCANDAL

脚本/井上由美子
プロデューサー/生野慈朗 植田博樹
演出/生野慈朗、高成麻畝子、山本剛義

http://www.tbs.co.jp/scandal2008/


第3話 夫たちにお仕置き


--------------------------------------------------------
貴子は夫・秀典と女性・夏子が一緒にいるところを目撃して
しまう。問いただそうと詰め寄るところに、理佐子の携帯から
電話が鳴る。出てみると男性の声がして切れてしまう。
夏子は仕事上のパートナーであり、十字架のネックレスは秀典
から相談されて紹介したものだと告げられる。

貴子は警察に行く前に理佐子の夫・慶介に相談しに行く。
慶介は大事にすると妻が戻って来づらくなるので通報しない
で欲しいという。そしてくれぐれも他の人には話さないで
欲しいと告げられた。

ひとみはこの前出会った美容師・礼二の元を訪れる。
夫の冷たさとは対照的に彼の優しい言葉に骨抜きにされそうに
なるひとみ。すぐにblogに王女様気分でその事実を投稿。
すると貴子から電話が鳴る。あくまで"もしも"が前提という
事で、理佐子から電話がかかってきた事を告げ、そこに男性の
臭いがした場合、どう対処して良いのか尋ねる。すると当然
警察に届けるべきだというアドバイス。何よりも殺されたら
責任が持てないからだという。
貴子は警察署で真実を告げるべきかウロウロしていると勝沼
から声をかけられる。

一方真由子は隼人の証券会社に来ていた。
1000万を初期に預け入れるという彼女。しかし隼人の他人行儀
な接客に失望しながら夫に相談すると言って帰ってしまう。

ひとみから真由子へ、貴子からの怪しい電話が有ったことを
連絡。更にそこからたまきへと連絡が回った。
たまきから貴子へと電話が繋がるときには、既に話の流れは
誘拐事件として認知され、たまきから貴子に誘拐事件では手に
負えないので警察に話すべきだと告げられる。
--------------------------------------------------------

息苦しい夫婦生活、家庭問題とは対照的に、理佐子失踪事件
に於いて活き活きとした表情が見られる四人の奥様たち。
この失踪に関して全く関知しておらず、理佐子との関係も
疎遠であまり深く関わり合っては居ないと思いきや、次々と
出てくる新しい事実に引き込まれる展開だった。

奥様たちの会話には実に無駄が多く、それぞれの主張がやかま
しいとさえ思う。互いの話を聞いているのか分からないし、
話の腰を折って自分の主張をビシビシと通してくる。
そんなまとまりのない会話をきっちりとまとめるのが、女・
田原総一朗の貴子の出番だ。

全員集合したときのそれぞれの行動。
みんながみんな貴子の家を興味深げに調べる辺りが実に女性
らしさが出ている。他人の家の知り合ったばかりの家の人様
の冷蔵庫を調べたりするのはかなり非常識だけどね。

生徒会長だと揶揄されても、それが皮肉だと感じない貴子の
生真面目さが笑える。掃除する所など無いのに、散らかって
いると発してしまうのは、謙虚さを通り越して自分を蔑む
日本人としての気質なんだろうなと。

約束は厳守だというのに全く守らない人たち。
一人で行くという貴子の元に全員集合。その果てには四人で
会話したことをあっさりと外部へと漏らしてしまう。
一体誰が外部に漏らしたのかというちょっとした犯人捜しも
面白いエピソード。
だがドラマは全く関係が無いであろう人たちの間に繋がりが
出てきたという点がなんと言っても興味を引くところだ。

勿論その筆頭は、理佐子の携帯を操作しているのは夫であった
という事実。貴子は留守録にあのことは話さない様な事を言って
いたけど、夫の狙いは実は結婚前の理佐子の素性について
引き出そうとしているではないのか。
この夫婦、あまり愛情が無いような形にも見えるけど、実は
夫は人一倍嫉妬深いという一面が有りそうな気がする。

そしてなんと言っても人との繋がりの中で一番驚かされる
のは、新藤一家だ。たまきは久木田の事を知っているようだ
し、それ以上に父・哲夫と息子の間にも繋がりが有ったの
だねという展開が実に面白く描かれている。

このドラマを見ていると男女の性格の違いが色濃く表れて
いる。まるで別の生き物であるかの様に互いの思惑は反発し
有っていて、被害の多くを女性が受けており責任の多くは
男性側に有りそうな感じ。しかしこの新藤家だけは、なんと
なく女性側にも指摘する面が有りそうで興味深いね。

ちょっと長くなったけど(日曜日ってドラマ一本しかないし)
今期のドラマの中でもかなり面白い部類のドラマになりそう
だね。

高柳貴子 ・・・ 鈴木京香 (40歳/元客室乗務員。)
河合ひとみ ・・・ 長谷川京子 (32歳/小心者)
鮫島真由子 ・・・ 吹石一恵 (25歳/自称・元モデル。)
新藤たまき ・・・ 桃井かおり (52歳/敏腕秘書)
***
高柳秀典 ・・・ 沢村一樹 (42歳/大手広告代理店)
河合雄一 ・・・ 光石 研 (36歳/財務省官僚)
鮫島賢治 ・・・ 遠藤憲一 (45歳/医師)
新藤哲夫 ・・・ 石原良純 (44歳/弁護士)
浮田夏子 ・・・ 滝沢沙織
甘利俊樹 ・・・ 小浜正寛 (礼儀正しい警察官)
高柳咲希 ・・・ 荒井萌 (中2反抗期真っ只中)
河合晴彦 ・・・ 平野心暖
河合奈々 ・・・ 松本春姫
川島礼二 ・・・ 植田浩望 (美容師。やっくんすっぴん)
水谷隼人 ・・・ 細田よしひこ (証券マン)
久木田慶介 ・・・ 加藤虎ノ介 (ピアニスト)
白石理佐子 ・・・ 戸田菜穂
***
勝沼龍太郎 ・・・ 小日向文世 (口も態度も悪い威圧的な警察官)

市川しんぺー、森山米次、瀬戸将哉、南風佳子、赤萩歩(アナ)
古賀清、本村壮平、渡部友一郎、鈴木ユウヤ、主浜はるみ

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system