小児救命

脚本/龍居由佳里

http://www.tv-asahi.co.jp/kyumei/


第5話 消えた医師達…女医涙の決断


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俊介は宇宙が自分に話さず、柾先生を通して拓実の容体を尋ね
ていた事に少なからずプライドを傷つけられていた。信用して
いないのか?と告げる俊介に対して、誤解させたのならばごめん
と謝罪する宇宙。

宇宙は辞めた相馬医師の変わりを見つけないといけないとして
頭を悩ませる。医者は減っても患者は減らずと、相馬が辞めた
しわ寄せは医師達に重くのし掛かっていた。

流衣は暗く落ち込んでいる俊介に声を掛ける。
命の前ではちっぽけなプライドの事なんて・・と呟く。

宇宙はいずみ市の医師会の元へと足を運び、藤尾忠志に会って
医師を融通して欲しいと頼む。しかし彼からは貴方のように
恵まれている医師ばかりではないと告げられる。その上で
24時間365日という無茶を全ての医者に押しつけるとはどういう
事かと尋ねられ、医師補充の件は理事会に話すが、やっている
人間がやせない人間を悪く思うのだけはやめてくれという。
やりたくてもやれない現実があると言うことも考えろと告げら
れた。

一方俊介は宇宙のクリニックで医師の一人が辞めて大変な事を
人づてに聞くのだった。
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宇宙が理想に向けて奔走する中で、医師たちは激務で徐々に
限界を迎え始める。そしてついには誤診、そして勤務中に倒れ
るという事態に発展する。

理想と現実とが交錯して実に悩ましげな展開だ。
医師たちに誤診させて結果的に深く傷つけているのは、紛れも
なく経営者であり管理の問われる宇宙の責任ではある。
しかし待ったなしで現れる子供達の事を思うとまさに四面楚歌
な状態だ。

どうすれば良いのかは分かり切っている。
医師の数を増やして対応に当たれば良いだけのこと。
しかし当然ながらそれがすんなりと行かないところが、今の
日本の医療現場の現状であり問題点である。

青山冬悟を急場凌ぎのように取り込むも結果的に一日だけの
登場だった感じ。
俊介に元患者である人物と面会させて、彼に今後の道を示唆
させる柾陽介。彼の中にも間違いなく彼なりの熱い理想が
備わっているのだろうね。

ドラマとして面白くなっているのが、24時間病院の照明を灯し
続けることが、彼女の心の中の炎、希望の光とリンクしている
という現実だろう。その光を消す事への抵抗感は彼女の中の
希望に対する消失感にも繋がっていて、なんとも切ないものを
感じる。しかし赤池小夜子が言うことも正論であるという所が
このドラマの苦々しい所である。

今回は随分と宇宙先生が責められる展開になったが、唯一の
救いはクールな小児科医を貫き通してきた片桐弥生が、母親と
しての意見を告げ宇宙先生に賛同を示した面だろうね。
医師として昼間勤務に変わりは無いと言っていたけど、やっぱり
一番忙しいのは昼間であることは明らかなので、彼女が居る
だけでも心強い。こういう昼だけの人、夜だけの人を集める事
が出来れば良いんだけどね。

青山宇宙 ……… 小西真奈美 (『青空こどもクリニック』の院長)
狩矢俊介 ……… 塚本高史 (啓翠会総合病院の小児科医)
木暮賢斗 ……… 勝地涼 (青空の小児科医)
青山冬悟 ……… 大杉漣 (元小児科医で、宇宙の父)
赤池小夜子 ……… 渡辺えり (青空の小児科医)
柾陽介 ……… 陣内孝則 (啓翠会総合病院の小児科医)
樋口流衣 ……… 山口紗弥加 (青空の小児科医)
片桐弥生 ……… 笛木優子 (青空の小児科医)
名波大地 ……… 藤原一裕 (青空の小児科医)
相馬彰夫 ……… 正名僕蔵 (青空の小児科医)
森崎潤一朗 ……… 名高達男 (啓翠会総合病院の院長)
真柴綾 ……… 田実陽子 (青空の小児科医)

久保奈緒 ……… 石原あつ美
白石亜由美 ……… 立花彩野
橋本茜 ……… 松岡恵望子
林拓実 ……… 田中碧海
広瀬由美 ……… 西舘さをり
宮坂悦子 ……… 宮澤美保
高水桃子 ……… 国本綾
根本真紀 ……… 石井春花
幼少期の青山宇宙 ……… 松田七星
安藤保 ……… 植松洋

藤尾忠志 ……… 中丸新将
内田亜美 ……… 大森絢音
内田篤子 ……… 横山めぐみ

大塚良重、横山めぐみ、デビット伊東、大森絢香、神崎詩織
石井智也、宮川一人、松本寛也、松浦愛紗、北山雅康、田京恵
小林音子、車武志、真下有紀、川口千寿瑠、渡辺舞、中村高章
竹野裕紀

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