小児救命 脚本／龍居由佳里 http://www.tv-asahi.co.jp/kyumei/

第7話 モンスターペアレントvs女医

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三浦昴が母・純によって青空こどもクリニックの診療を受ける。
純は乳児医療書を提示するが、発行された地域が違うので使え
ない為、現金での支払いを要求する。診療費と薬代合わせて
2200円。しかし純は払えないとして薬を置いて出て行ってしま
う。対応に当たる木暮賢斗は後で支払ってくれれば良いと告げ
るのだが・・・
仕方なく家まで届けに行く。今は払えないという彼女に今度で
良いという。欺されるとは思わないのかと告げると不躾にドア
を絞めてしまう。

狩矢俊介は今日宇宙の両親と逢うことになっていた。
宇宙との結婚を報告するためのもの。
父・冬悟は逢って早々、俊介には流衣という女性と付き合って
いる噂が有る事を指摘する。しかし医大からの同期で仲の良い
友達であると返答。宇宙も知っている人だと告げるとすぐに
誤解である事が分かる。
宇宙は冬悟を紹介するとき、育ての親だと告げる。そして彼女
は全ての過去を語り始めた。
冬悟は今それを話した事について、結婚するという人に話して
居なかった事に驚き。宇宙は父の前で話したかった事を強調し
これまで家族を作る自信が無かったため誰にも話さなかった事
を告げる。冬悟はそれを受けて俊介がすんなりと頷いた事にも
疑問を呈する。お前達にはそんなに簡単なことなのかというと
冬悟は不機嫌になり、もう話事はないので帰って欲しいと告げ
奥に行ってしまう。
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宇宙と結婚することが決まった俊介。
父親に報告に行く際、初めて宇宙の過去の全てを知ることに
なる俊介は、変わりなく彼女を愛することが出来るのか。

とても上手いシナリオの構成の仕方だった。
何より上手いと感じさせるのは、役者に演技させるだけの脚本
を用意している点だ。
最近のドラマは誰が演じてもそれなりの見栄えのある様、演出
によって誤魔化されてしまうが、誤魔化しようのない役者に
演技力を求めるシーンを上手く作っていると思う。

主役は勿論、脇役扱いの人物にもそれぞれにポイントを作り
感情を込めた演技を引き出すところは流石龍居由佳里だと
思わせるシナリオ。

ドラマでは親子の温度差が面白いようあぶり出された。
結婚とはもっと重いもののハズだと考える冬悟と、考えもせずに
あっさりと頷いてしまう俊介。結婚するという直前まで自分の
事を何一つ言わなかった宇宙。それぞれ全く意思統一していない
思惑が面白い様にぶつかり合い、一つの流れを形成していく。

しかしやっぱり最後は本音を語り合うことで上手く互いの不信感
を払拭できたし、認知症の母が娘の結婚報告に際して、特別な
心情を投げかけてくれた思いがとても伝わるようでドラマと
しても完成度が高かったと思う。

賢斗が成長している事を伺わせるエピソード有り、長期的な
スパンで描かれている内田亜美のエピソード有りと、上手い
構成の仕方だった。

しかしクリニックの赤字の話は今後の流れ、不気味な
存在として台頭し始めたかな。宇宙が身を犠牲にしているのは
分かるけど、今後の金銭的な話を含めて初めてこのドラマで
描かれるべき問題点が揃うという事だからね。
果たして解決する事は出来るのだろうか。

青山宇宙 ……… 小西真奈美 (『青空こどもクリニック』の院長)
狩矢俊介 ……… 塚本高史 (啓翠会総合病院の小児科医)
木暮賢斗 ……… 勝地涼 (青空の小児科医)
青山冬悟 ……… 大杉漣 (元小児科医で、宇宙の父)
赤池小夜子 ……… 渡辺えり (青空の小児科医)
柾陽介 ……… 陣内孝則 (啓翠会総合病院の小児科医)
樋口流衣 ……… 山口紗弥加 (青空の小児科医)
片桐弥生 ……… 笛木優子 (青空の小児科医)
名波大地 ……… 藤原一裕 (青空の小児科医)
相馬彰夫 ……… 正名僕蔵 (青空の小児科医)
森崎潤一朗 ……… 名高達男 (啓翠会総合病院の院長)
真柴綾 ……… 田実陽子 (青空の小児科医)

久保奈緒 ……… 石原あつ美
白石亜由美 ……… 立花彩野
橋本茜 ……… 松岡恵望子
林拓実 ……… 田中碧海
広瀬由美 ……… 西舘さをり
宮坂悦子 ……… 宮澤美保
高水桃子 ……… 国本綾
根本真紀 ……… 石井春花
幼少期の青山宇宙 ……… 松田七星
安藤保 ……… 植松洋

藤尾忠志 ……… 中丸新将
内田亜美 ……… 大森絢音
内田篤子 ……… 横山めぐみ
内田宏樹 ……… デビット伊東
根岸知子 ……… 岩橋道子 (熱心で心配性な母)
根岸雅之 ……… 坂井和久

三浦純 ……… 片瀬那奈
沖山園長 ……… おかやまはじめ

大塚良重、三上真史、中丸シオン、北山雅康、東武志、中村柊芽

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)