Tommorrow 〜陽はまたのぼる〜

脚本/篠崎絵里子

http://www.tbs.co.jp/Tomorrow2008/


第4話 加害者と被害者


貴方が死なせたのは田中愛子の母親だと遠藤に言われた航平は
愛子の顔をまともに見ることが出来ず、不自然に避けるように
なる。
一方その頃病院では社会的入院患者を巡って、愛子と遠藤で
言い争いになる。入院する必要のない患者をいつまでも
病院に居座らせることは、双方にとって良くないことだという。
意外にも婦長である原田和子も遠藤に同調した。

市民病院の存在とは何なのか。
身寄りもなく、家さえ無い患者を目の前にしたとき、医師は
それでも追い出さねばならないのか。

とても面白い話しではあるのだが、これを処理するのは病院
ではなく役場の仕事ではないかという気がしてくるような
内容だった。

ドラマとしては「コード・ブルー」での藍沢が演じた退院係
みたいなエピソードの意味合いを想定していたのでは無いかと
思われ、空きベッド数と患者の関係をもっと前面に出した
方が良かったのだと思う。
ベッドが空いているのならば無理に出す必要も無いわけだしね。

実は私の祖父も長い事入院していたので分かるのだが、
病院側から完治していないのに転院するか退院するかを求めら
れて困ったことが有る。その辺現実は遠藤がやるようにシビア
だなと思った。

ドラマでは現実から目を背けて逃げようとしていた航平を
河原のぶ子の声によって、現実に向くよう軌道修正した事から
も、感情移入していく内容だ。
ドラマ的には航平の良い人間性をあぶり出させるためのエピソ
ードの一つだと思われ、田中愛子にその後の衝撃の告白との
ギャップに戸惑わせるために上手く作られた話だと思う。

まさかこんなにも早く告白するとは思わなかったが、悩み倒す
よりも早くに告白した方がより建設的だよね。

医療ミスを冒した医師のことをまるで悪魔のように思っている
田中姉妹が、いざその医師が航平だと分かったとき、どんな
リアクションを取り、今後どのような距離感で付き合っていく
のか。端から見ていると、これだけ改心しているのだから
許してあげて欲しいところだけど、当事者となるとそう簡単に
割り切れるものでもないので辛いところだろうか。

詰め寄る患者の中に、女子プロレスの井上貴子が居た。

遠藤自身も延命措置を行う母親が居るって事で、その辺のアプロ
ーチの仕方も、今回の入院患者のエピソードに掛かっていたのか
な。

森山航平 … 竹野内 豊 (市役所職員)
田中愛子 … 菅野美穂 (看護師)
遠藤紗綾 … 緒川たまき (脳外科医)
田中七海 … 黒川智花 (愛子の妹)
原田和子 … エド・はるみ (看護師長)
加藤圭太 … 永田 彬 (看護師)
杉山麻衣 … 橋本真実 (看護師)
滝沢希美 … 有村実樹 (看護師)
三島千夏 … 秋田真琴 (看護師)
マコト … 沢木ルカ (ぜんそく持ち患者)
橋元聡子 … 氏家恵 (看護師)
金子 歩 … 村松利史 (患者)
薮内二郎 … 六角慎司 (外科医)
片岡庸一 … 田中 実 (医師)
柿沼高太郎 … 志賀廣太郎 (院長)
安田涼子 … 大沢あかね (妊婦・早苗の娘)
安田早苗 … 松田美由紀 (西室山市婦人会の書記長)
田中好美 … 永島暎子 (愛子と七海の母)
蓮見洋治 … 陣内孝則 (特別出演) (副市長)
仙道郁夫 … 岸部一徳 (病院・事務長)

九十九一、石本武士

guest
河原のぶ子 … 佐々木すみ江

阿部六郎、井上貴子、二宮弘子、勝倉けい子、市原清彦、新志穂

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