トップセールス

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第1話 未来をつくる仕事

1974年6月。
槙野久子は一流繊維会社・興亜化繊で働いていた。
部長の小山田徳次郎から見合いを世話すると言われる彼女。
25歳が女性としての事実上の定年となっている事は社内の
暗黙の了解であり、部長からの縁談はまるで退職を催促して
いるようにも映る。
久子は縁談よりも先日募集していた販売促進の企画の件が
受理されるかどうか気になっていた。
この日久子は高校時代からの仲良し5人組の内の2人の結婚式
だった。結婚するのは柴田隆男と野沢真理子。二人を結び
付けたのは久子だった。
現在の隆男はミヤケ自動車の本社から販売店への2年間の現場
出向を命じられていた。こっそりと隆男の働く様子を見に行く
久子。そこで頼りなさげなワックスのセールスマンの姿を
見て久子が変わりに販売を担当する。予想の外、見ている人
に好評で、飛ぶようにワックスが売れた。その姿を見ていた
車のトップセールスマン・岡野英二から名刺をもらう。
企画決定の日。
久子の出した企画は部長・小山田の名前で通っていた。
どういう事かと詰め寄るが、女性という事を理由に色々と
難癖を付けられる。久子は退社を決意する。

女性の社会進出にまだまだ偏見が残っていた時代。
当時は女性の大学進学が少ない時代かも知れないが、それに
しては25歳が女性の定年なんて殆ど働く機会さえ与えてもらっ
ていない感じだね。

女性のセールス業に対しても同様で、数々の場面で女性という
事を理由に煙たがられている現実がある。しかしこういう久子
の様な人間が女性の社会進出に於ける地位の拡大を築いてきた
のだろう。

流石の久子も一話目では完全なる敗北の状態。
未だ1台も売れない状況。それどころか名刺さえ受け取って
もらえない状況と言うことで、現状は実に厳しい。
仮契約の3ヶ月の間に最低3台のノルマを課せられ、最初は
僅か3台という視線で描かれていたが、1話目が終わる頃には
その3台が途方もないものであることが分かる展開だった。

車セールスに対する彼女の思いも上手く幼少期の思い出の
中にすり込まれている。車を売ることはその人の未来を作る
という事。母親と離婚した父親も家族を前にして未来を作ろう
としていた一人であり、友人の借金の肩代わりで崩壊してし
まったが、彼女は父親との関係に思いを馳せていることが
よく分かる展開だった。

取りあえずどうやってこの状況を打開していくのか。
光明が見えたハズだった最初の一台も、女性偏見の視線で
見られて希望の糸は断ち切れそうな状況。でも確かに女性
云々以上に車のセールスマンが免許を持っていないというのは
信用できないかもしれないね。

槙野久子 ...夏川結衣
柴田隆男 ...椎名拮平
柴田(野沢)真理子 ...石田ひかり
大森吾郎 ...山口馬木也
高村雅之 ...大沢健
槙野光枝 ...十朱幸代
槙野浩太郎 ...石橋蓮司
岡野英二 ...蟹江敬三
谷口克彦 ...鈴木一真
藤山邦子 ...梅沢昌代
中野晴美 ...佐藤仁美
佐々木義男 ...塩野谷正幸
森達郎 ...櫻井章喜
阿部幸雄 ...塩谷瞬

guest
ベンガル、りょう、風間トオル、大西昌、井川哲也、堀口敬巧
松原菜野花、山本龍二、上田耕一、永田耕一、中村久美
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