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第2話 最初の一台

1974年8月、槙野久子は免許を取るために教習所に通う。
先日セールスで尋ねた先で、免許を持たない女性セールスから
は車は買わないと言われたからだ。
上司の岡野英二から現状を聞かれてなかなか成果が出ない事を
告げると、亭主がダメなら妻を口説けと言われる。そして
名刺はまだ有るのかを聞かれた。その質問の意味がイマイチ
消化できない久子。
彼女は名刺と共に手書きの挨拶状を書き、ポストに置いておく
ことにする。そして一日100件回ることを自分の中でノルマ
として課すことにした。

なんだか凄く感動する話しだった。
一台の販売の中にこれ程熱い思いが込められていると思うと
決してセールスもぞんざいに扱えないという気がするし、
僅か一台の中に色んなドラマが詰まっているなと感心させられる。

数々の時間外労働の中で培っていく関係の中で初めて芽が出た
話しなので、久子の頑張りに感心すると同時に、ようやく
結果が出てホッとするような思いだ。

現在でも車なんて贅沢品だと思うので、この時代の車購入に
対する拘りは相当なものなんだろうなと思う。その中で
安心して未来を任せられる人という名目で彼女を選んで購入する
という事は、彼女の人間性だったり、才能を感じさせる作りが
とてもよく現れていると思う。

また母親の商売を見て育った彼女には、物を売るという才能が
自然と身に付いているのかも知れませんね。

村上夫婦はあのまま離婚してしまうのではないかと心配したが、
妻の話にも耳を貸したようでホっとした。

話しが回転し始めるのと同時に、落とし穴が有るところなんかも
ドラマの流れとして良くできていますね。

気になるのは柴田隆男＆真理子の関係かな。

時代性を反映してのことなのか、過激派の活動だったり、
自動車社会に対する賛否両論なども上手く盛り込んでいると
思います。

槙野久子 ...夏川結衣
柴田隆男 ...椎名拮平
柴田(野沢)真理子 ...石田ひかり
大森吾郎 ...山口馬木也
高村雅之 ...大沢健
槙野光枝 ...十朱幸代
槙野浩太郎 ...石橋蓮司
岡野英二 ...蟹江敬三
谷口克彦 ...鈴木一真
藤山邦子 ...梅沢昌代
中野晴美 ...佐藤仁美
佐々木義男 ...塩野谷正幸
森達郎 ...櫻井章喜
阿部幸雄 ...塩谷瞬

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評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)