トップセールス

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第7話 バブル

1986年、アメリカでは新車の5台に1台が日本車となる。
外資系・ドイツSUBに転職した槙野久子は、休みの日は劇場
やら美術館周りで忙しかった。これまでのミヤケとは勝手が
違い、目の肥えた客と接するために美しいものに触れ自分に
磨きを掛ける事に必死の彼女。その甲斐もあり彼女は
次第に売り上げを伸ばしていく。販売する姿を見た店長の貝塚
やセールストップの末永らは、彼女は自分の世界に客を
引き込むのが上手いと彼女の販売法を素直に称賛する。
一方アメリカ勤務を終え帰国することになる柴田は、生産
現場で部品調達の重要性を実感し、購買部に配属されることに
なる。
吾郎は記者を辞めリゾート開発企業のミツダインターナショ
ナルに転勤し、その中でも社長室側近という大切なポストを
任されるようになる。高村は地道に出世し、通産省機械情報
政策局に所属する。アメリカからの外圧に合いながら、自分
たちの立場・存在価値について頭を抱えていた。

今回はバブルという特殊な環境の中で、好景気によって
富を築いては失うモノ、堅実に働くものの差が如実に表れる話し
だった。
前回の感想の中で書いた展開がそのまま現れた格好だ。

今回不動産投資企業の大森吾郎ばかりがやり玉に挙がった
格好だが、好景気に伴い投資していた下請け企業など
更なる厳しい現状が待ち受けているのかも知れない。

車セールスに関することでは、勉強熱心で彼女の独特の販売
スタイルが輝き放つ。車の性能についてはカタログに
書いてある為に、車で走る楽しさ自体を伝えたいとする彼女。
末永との対決が本来見物となるべきハズが、かなり省略されて
いたのは残念。言葉では色々と伝えられていたけどね。

そして今回はなんといっても大森と言うキャラクターを巡り
苦悩する仲間達の様子を描いた。
久しぶりの再会場所に選んだのは、高級感の漂うレストラン。
これまで出世レースに於いて落ちこぼれていた大森が、現在
の自分の立場を見せびらかしたいが為の措置。
堅実に足場を固めてきた仲間たちと違い、堅実な道を捨てて
見栄や体裁の為に一気に昇格を狙った彼の判断ミス。

大森のことを下の人間として見ていた事を素直に告白しつつ、
心配している事も事実である複雑な状況を描いて見せた。

槙野久子と末永智史も実に切ない。
仕事には積極的な彼女も恋愛には臆病な所が面白く描かれた。
からかわれているものだとして信じない慎重な性格だから
こそ、このバブル期に於いても足を地についていられるのかも
知れないね。

久しぶりに村上夫婦も出てきて驚いた。
銀行家だったのですね。悲しいことにバブルに巻き込まれた
格好だが、確かにこの時代の金融業は叩かれて当然の立場
だからね。

槙野久子 ...夏川結衣
柴田隆男 ...椎名拮平
柴田(野沢)真理子 ...石田ひかり
大森吾郎 ...山口馬木也
高村雅之 ...大沢健
槙野光枝 ...十朱幸代
槙野浩太郎 ...石橋蓮司
岡野英二 ...蟹江敬三
谷口克彦 ...鈴木一真
藤山邦子 ...梅沢昌代
中野晴美 ...佐藤仁美
佐々木義男 ...塩野谷正幸
森達郎 ...櫻井章喜
阿部幸雄 ...塩谷瞬

guest
笠井所長 ...上杉陽一
末永智史 ...金子昇
貝塚店長 ...寺泉憲
満田恵介 ...剣持直明
ヒロ山川 ...パク・ソヒ
浜崎部長 ...益岡徹
八代修 ...北村有起哉
八代富雄 ...高橋長英

山本享、東武志、小田豊、木村翠、長森雅人、若松武史
小林拓生、千葉実裸、岡田ひとみ、渡部彩、河野由佳
遠藤真宙、横山大樹、多田光、萩原明子、ウェイン・ドスター
アンジェラ・ビンディオ、シンシア・チェストン、
カマラ・ユイング、マリア・カワグチ、信國輝彦、関彰文
星野美穂、奥田こころ、りょう、風間トオル

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