絶対彼氏 〜完全無欠の恋人ロボット〜

脚本/根津理香(1)(2)(3)(5)(6)(8)(9)(10)、文島礼(4)
二瓶遵平(7)

http://wwwz.fujitv.co.jp/ZK/index.html


第10話 渡さない


"私もずっと好きでした。"
創志の告白に対して梨衣子はそれを受け入れるような返事を
する。それを聞いて以来、ナイトは体に異変が起こるように
なる。パーツが異常な発熱をするようになり、冷却装置の
許容を遥かに超えたのである。
梨衣子はふじ子に告白されたことを相談する。とても嬉しい
のだが思っていた感じとは違うという彼女に対して、改めて
ロボットに恋愛感情を抱く事は駄目だと釘を刺す。
一方並切は部長・白鷺に呼び出される。同僚の田中が回路
データの改竄していた事実を話してしまった為に、並切は
現場から外される。そしてゼロワンを回収してメインシステム
のICを初期化する事を告げた。
会社に行くと梨衣子は室長・平田から来月いっぱいで契約の
打ち切りを言い渡される。傷心の梨衣子だが、実は先日の
コンテストで本戦出場の一組が欠場したため、梨衣子たちの
本戦進出が決まったことを知る。そしてルシアン自らパリ
へのパティシエ修行させたいと言ってきたのだった。

今回は梨衣子がナイトの元を離れて、創志と共にパリ留学へ
行くべきかどうかで悩む話しだった。
それと同時にナイトの体に異変が起こり、パーツの交換を
求められる話しである。ただのパーツ交換ではなく、メイン
チップICの初期化により、ナイトの記憶の全てが消される
かも知れないという展開だった。

パティシエになる夢を優先させるべきか、それとも共に
生活してくれる大切な人の存在を優先すべきなのか。

有る意味では創志の存在はかなり中途半端なところに位置
しており、人間なのかロボットなのかの選択を用意している
というよりも、梨衣子自身の夢を秤に掛けた展開になって
いる点がドラマ自体を中途半端な存在にしている。

また創志はナイトの前では梨衣子の事が好きだという感情を
一切現さない点はやや小狡さを感じる点か。

記憶が無くなることによって自分の知っていたナイトでは
無くなるのかも知れない。そういう意味ではこれまで築き上げた
時間の大切さを感じさせる展開でもあるのだが、一度ある事
は二度ある感じに、かつて証明できない現象として、ナイト
を初期化しても梨衣子の事を忘れなかった事実もあるので、
一連のドラマに緊迫感が生まれてこないのが、残念なところ。
そもそもロボットが居ること自体が奇跡の産物なので、
ロボットの記憶くらい作者の都合でどうにでもなるんだろうな
という不利な点が存在していることも否めない。

ナイトがロボットである事実が次々に主要人物に伝わってし
まう訳だが、それに伴い状況が一向に変化しないところも
ドラマとしては妙味に欠けるところ。みんなあっさりと受け
入れすぎるきらいがあり、ドラマ終盤に来て盛り上がりそう
なところで、イマイチ盛り上がりに欠ける気がした。

天城ナイト ……………… 速水もこみち
浅元創志 ……………… 水嶋ヒロ
井沢梨衣子 ……………… 相武紗季
浅元和志 ……………… 山本圭
白鷺優貴 ……………… 篠井英介
伊藤美加 ……………… 上野なつひ
浅元将志 ……………… 中村俊介
並切岳 ……………… 佐々木蔵之介
平田一 ……………… 佐戸井けん太
安達香子 ……………… 猫背椿
佐藤のぞみ ……………… 河本麻希
田中陽一郎 ……………… 加治将樹
浅元志朗 ……………… 山田明郷
吉岡鉄子 ……………… 峯村リエ
大野千穂 ……………… 英玲奈
森川靖 ……………… 桜木涼介
出井武 ……………… 綿貫正市
林孝太 ……………… 入江甚儀

若林ふじ子 ……………… 真矢みき

guest
猫ひろし、KLAUS BRENNER

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