アイシテル〜海容〜

脚本/高橋麻紀、吉本昌弘
プロデューサー/次屋尚、千葉行利
演出/吉野洋、国本雅広、久保田充

http://www.ntv.co.jp/aishiteru/


第7話 僕は死刑になるの?

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過労で倒れたさつきは病院のベッドの中で小沢家に向けて
二通目の手紙を書く。今回は生きている意味を考えたという
彼女。それは遺族の苦しみを思い続ける事だとして、それを
内容に込めて手紙に記した。その手紙を富田に託す。
さつきは智也に面会する。以前は面会を拒否されたが、今回は
逢うことになる。涙ながらに智也の健康を心配する彼女。
智也も母親の容体を気にしている様子。

一方小沢家には担任の教師が、かつて清貴が授業中に植えた
じゃがいもを持ってくる。学校ではそれをカレーライスに
して食べたという。清貴はそこにいるだけで周囲を明るくさせ
たという。学校では逞しい感じだったと聞かされ、聖子は
意外だという表情を見せた。
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今回は加害者家族の方をより一歩前向きにした話だった。

智也が最後まで守り通している秘密とは何なのか。

富田はこの秘密を固守している扉は母親にしか開けられない
としていたが、結局富田に告白してしまう事でやや腰砕けにも
思える。出来ればもう少しさつきとのコミュニケーションの中
で心の紐を解きほぐす為の明確な展開があると良かったかな。

心の紐を解きほぐしたのは息子に対してと言うよりも被害者側
に対してだった。被害者の家族に対するメッセージ性の方が強く、
この二つの家族が子供の死という現実に対して気持ちを共有
していく過程は上手く描けていると思う。

いよいよさつきが飼うカブトムシの幼虫はサナギになった。
大人になる為の準備という事で虫の成長を息子の成長に被せる
というベタな要素ではあるが、上手く描けていると思う。

徐々に悪・清タンの姿も明らかになる。
母親の知らない息子の顔という一面に於いては興味深い要素の
一つだ。この気持ちをさつきだけでなく、聖子に味わせるのが
またポイントなのかもしれない。
清タンは意外と強情で口喧嘩しても決して自分から引くような
性格ではないという。しかも学校では逞しい姿だったという
先生のセリフが指し示す先に、今回の事件の発端となることは
確かなようだ。

本人には他人を傷つけている感覚は無さそうだが、母子関係で
悩み通すものにとっては厳しそうな言葉を投げかけている様で
"お兄ちゃんは凄い嫌な子だからみんな嫌いなんだ"と語る
清タンの表情が何処か鬼のように見えてくるから凄いね。

野口さつき …… 稲森いずみ (37) 妻。ファミレスでバイト
小沢聖子 …… 板谷由夏 (37) 妻
野口和彦 …… 山本太郎 (36) 夫。仕事人間
小沢美帆子 …… 川島海荷 (14) 長女。少し反抗期
野口智也 …… 嘉数一星 (小5) 両親とあまり口を聞かない
小沢清貴 …… 佐藤詩音 (小2) 可愛い子
森田彩乃 …… 田畑智子 (30) さつきの妹
小沢秀昭 …… 佐野史郎 (45) 夫。市役所勤め
富田葉子 …… 田中美佐子 (45) 家裁調査官
森田敏江 …… 藤田弓子 (62) さつきの母

富田健太 …… 吉川史樹 (小4)
麻衣子 …… 志村怜那 (14)
宏美 …… 折山みゆ (14)
小泉刑事 …… 小松和重
菊池刑事 …… ダンカン
佐伯エリ …… 猫背椿 (フラワーショップ経営)
佐伯遥 …… 野口真緒 (エリの娘)

山崎画久、川嶋秀明、一本気伸吾、大久保綾乃、原金太郎
武井秀哲、内藤トモヤ、川渕良和、真下有紀、柴田さやか
齋藤康弘、長友達也

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