ぼくの妹

脚本/池端俊策
制作プロデューサー/八木康夫
プロデューサー/高橋正尚
演出/金子文紀、清弘 誠、加藤 新

http://www.tbs.co.jp/bokunoimouto/


第3話 兄を守るウソ


--------------------------------------------------------
妹・颯に起こされ目が覚める盟。瀬川と別れたいという彼女は
暫くここに置いて欲しいとして転がり込んできた。兄としては
断る理由もなく受け入れた訳だが完全にライフスタイルを乱さ
れている盟。
朝ご飯を作ってくれるも無駄に量が多くしかも口に合わない盟
は、妹から大河原という人物から電話があったことを聞かされ
る。しかも出勤前に逢いたいとのことで、急に家まで訪れる
事を聞かされ天手古舞い。
春奈はやってきて外で話し込む。彼女から塚本先生から盟が
犯人だと聞かされたという。塚本先生ともっとよく話し合った
方が良い告げられる。
その頃妹は兄のPCのメールを開いて愕然とする。里子を殺した
のはお前と書かれていたものを見たのである。

盟は病院に着くと早速塚本と会う。
彼は九鬼という被害者の恋人から話を聞いたのだという。
それを踏まえて盟は田舎に帰った方が良いと諭される。彼が
ネットに書いたら病院の名誉は失墜するという。
いずれは田舎に戻るつもりだがこんな形では戻りたくない。
そう感じた盟は九鬼と話をするために、里子と仲良しだった
アパートの住民・櫻井忠治から居場所を聞き出そうとするも
知らないという。しかし時々今でも里子の部屋に泊まりに来て
いる事を聞かされ、部屋で待つことにする。
部屋の中には九鬼と里子が仲良く映っている写真を発見。
しかしその日は九鬼は帰らず、無駄足に終わる。
--------------------------------------------------------

妹の勝手な振る舞いに、盟が振り回されているような内容だっ
た。
次々と飛び出す妹を基点とした話の流れ。
颯は里子に会っていただけでなく、九鬼研次とも面会している
のだから恐ろしい。妹が嘘を付いている事は明らかだが、
その嘘は本当に兄の盟を助けるために動いているのか、それとも
兄妹の間の生い立ちの違いが微妙に亀裂を生み出し、嫉妬心
から兄の成功を蹴落とそうとしているものなのか、その辺の
事情が実に不気味に映っている。

兄妹の関係を強調しているが、二人の絆というのは冒頭で流れ
ていた柿のアルバイトのエピソードのみ。それ以外の時間の
方が遥かに多い一人の時を過ごしている訳で、妹を置いて無情
にも東京に出てしまった兄に対して、どんな気持ちが秘められ
ているのだろうね。

メールの件にしても颯がやっている可能性も捨てられず、
それだけ妹の行動の中には、何処か信用できる部分が少ない。
長澤まさみのナマ足には決して欺されないぞとばかりに、
色々と注視して見ているわけだが、今のところ尻尾を出して
居ないところが悔しい。

さて今回は盟と九鬼研次の接触があった。
普通あんな怪しい場所で話する人は居ないと思う。
塚本が被害者の恋人として彼から話を聞いたときに信用できる
男だと表現していたが、とても信用できるキャラクターじゃ
ないよな。
300万の使い道が分かったところで、九鬼研次に同情する余地
が無いところが有り、盟の被害者っぷりが刻々と展開されて
いるような気がする。九鬼研次の親友であり里子の兄の為とは
言え、何故盟がその金を出さねばならないのか。
疚しい気持ちがないのならば、里子にしても素直に告白すべき
であり、嘘をついていた時点でどんな目的であれ不審に思うの
が当然だと思う。

江上盟 ・・・オダギリジョー (32歳・大学病院・外科講師。)
江上颯 ・・・長澤まさみ (24歳)
九鬼研次・・・千原ジュニア (38歳)
桐原里子 ・・・ともさかりえ (27歳)
瀬川欽也 ・・・田中哲司 (39歳・弁護士)
大河原龍三・・・若林豪 (62歳・「戸山医科大学病院」理事長)
櫻井忠治 ・・・大滝秀治 (72歳・年金暮らしの老人)
瀬川茂子 ・・・鈴木砂羽

大河原春奈 ・・・笹本玲奈
塚本准教授 ・・・佐戸井けん太
小高教授 ・・・山田明郷

遠山俊也、山本哲也、石井テルユキ、谷花音、正木俊和
鈴木秀人、岩崎典子

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system