コールセンターの恋人

脚本:中園ミホ ほか
チーフプロデューサー:黒田徹也
プロデューサー:奈良井正巳、樽井勝弘、壁谷梯之
演出:片山修、田村直己


第2話 大人気!ワケありタラコに(秘)ワケあり

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社会から疎外されている気がする。アイスに嫌われて飛ばされ
てしまった。辺鄙な所に飛ばされた都倉は10円玉を積み重ねて
彼女・静香に電話する。アイスに気に入られればまた本社に
戻れると励まされた都倉は、なんとか功績を挙げようと頑張る
事を誓う。
今日のテレビショッピングは、"ワケありタラコ"。
アイスたちがテレビで売る姿を見てクレーム処理チームたちは
冷ややかな目で見つめていた。
しかしコールセンター長の酒巻謙一は、今はワケあり人気で
有り、男性も傷有りの方が人気があると告げる。

注文が殺到しているが商品が無い状態。
工場から傷ついたものを特別に融通して貰ったために限定500
個はあっという間に売り切れてしまったのだ。アイスは早く
ルートを開発しろと部下達を叱りつける。
そんな中、同時にしつこいクレームの電話が鳴り始める。
女性は北海道訛りで、アイスがムカつくというものだった。
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何度も掛かってくる謎の女性からのクレーム。
果たしてこの女性は何を訴えるが為にクレームの電話を鳴らし
続けるのか。

少ない電話からの情報の中で相手を特定していく辺りの展開は
刑事ドラマを彷彿とさせてなかなか面白い要素。
相手は北海道訛り。そして猟師言葉を使う。さらに電話口から
聞こえた名前は"初江"。過去の購入履歴を調べたり、なんとか
特定しようとする。ワケありに拘っているところから、相手は
花形商事の取引相手である"北野水産"だと目星をつけていく。
この辺の過程に無理があるとドラマとしても恐らく腰砕けにな
るので、今後とも気を使って欲しい部分かも知れない。

大抵自らの仕事の範疇から外れて客のために親身になるキャラ
クターが居るわけだが、それが主人公の都倉渉だ。
意外とやる気がなさそうで、上司に媚びを売るキャラクターだ
と思っていたが、今回の一件で随分このキャラクターの方向性
が分かったのでは無かろうか。

結局ドラマではワケありという流行言葉に惑わされる視聴者の
思考をつねた内容だが、販売店からの要求に応えなければなら
ない現場の苦悩と職人としてのプライドを上手く葛藤させ、
解決に導いていくという面白い内容だった。

ただ正常品を意図的にワケありと称して販売することで、利益
の元は取れるのだろうかと心配してしまいそうな内容だね。

アホな風潮、アホのスパライルです。なかなか切れ味のある
青山のセリフだった。

コールセンター組
都倉渉 …… 小泉孝太郎 (若手社員)
青山響子 …… ミムラ ("クレームの女王"の異名)
酒巻謙一 …… 松重豊 (コールセンター長)
宇野勉 …… 安田顕 (お客様相談窓口係)
八田ゆみえ …… 中島ひろ子 (お客様相談窓口係)
近藤渚 …… 滝沢沙織 (東京にあこがれを持つイマドキの女性)
上原千夏 …… 山崎野々華 (ほめ殺しの千夏)
大村ミサキ …… 真下玲奈 (受注係)
小松なみ …… 福井仁美 (受注係)
中谷あさり …… 愛未 (受注係)
川辺勇次郎 …… 若林豪 (人生相談の達人)

本社組
金原舞 …… えれな (南極アイスのバックダンサー)
白井萌 …… はねゆり (南極アイスのバックダンサー)
奥村静香 …… 樋場早紀 (渉の恋人。本社の秘書課に勤務)
三上慶太 …… 中林大樹 (中島局長の部下で、通販部に所属)
明石涼介 …… 石井康太 (通販番組のアシスタント)
中島栄作 …… 柴俊夫 (渉の上司、メディア物販局長)
南極アイス …… 名取裕子 (テレビショッピング界のカリスマ)

北野初江 …… 尾高杏奈

花原照子、阿南敦子、杉田吉平、赤屋板明、種畑昌志

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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