コールセンターの恋人 脚本：中園ミホ(1)(2)(4)(5)(9)(10)、大口幸子(3)(6)(8)、 福間正浩(7)(9) チーフプロデューサー：黒田徹也 プロデューサー：奈良井正巳、樽井勝弘、壁谷梯之 演出：片山修、田村直己 http://callcenter.asahi.co.jp/

第10話 最後の超大物クレーマー
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青山が一通の置き手紙を残していなくなる。
一週間が過ぎるが探す手がかりすらない。
都倉だけでなく、宇野勉も青山が居なくなった事にショックを
受けていた。いつものように通販で福龍門お取り寄せ点心セッ
トが売られるも、場違いだとばかりに勉はテレビに映るアイス
を非難する。

そんな中都倉にクレームの電話が鳴る。
アイスが番組内で餃子を焼いていたがフライパンに焦げ付いて
いたのに途中で出来上がった物と交換していたという。やらせ
ではないかというクレームを上手く処理する都倉。しかしその
電話を掛けたのはアイスだった。青山に変わって欲しいという
が居ないことを告げる。

センター内は明らかにギクシャクしていた。改めて青山の抜けた
穴の大きさを感じることになる。青山が下宿していたなんでも
屋に話しを聞きに行くが、何処に行ったのかは知らないという。
変わりに彼女がコールセンターで働いていた5年間分の業務日誌
が残されていた。企業の責任を被り、電話の向こうの不幸を汲み
取ろうとしている彼女。都倉は彼女と出会い、そんな彼女のや
り方に理解が出来ず、取りあえず彼女と同じようにしてきた
事を思い出す。
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人は表面的なことにばかり拘りすぎて他人の内面を見ようとは
しない。
都倉は人一倍コールセンターで努力してきた彼女を理解しよう
としていたときに見つけた彼女の業務用のノート。
彼女の事を対外的にアピールしようとする。
blogという場を借りて彼女のキャラクターを公表した結果、
世間では受け入れられることになる。

彼女の人間性が否定されたまま出て行ってしまった青山のこと
をどのように接触して引き戻すのか。
まさかの徹子の部屋だけど、黒柳徹子って金23時枠のドラマに
よくいじられるね。

ラーメン屋での顛末に於いて天涯孤独の身であることを知って
しまった彼女。しかし孤独でありながらも自分の事を認識して
くれた山崎という男性に暖かさを感じたのではなかろうか。

最後は青山にしてもらった事をお返しする形で電話口で彼女の
相談役に徹する都倉の行動。彼の中の成長具合を感じられる物
だし、きっちりと状況を把握・分析して上手く彼女の心の中の
不安やら寂しさをさらけ出させて、汲み取ったなという感じ。
今まで人の悩みを聞くばかりであった青山も、今回は聞いて貰う
側になった事で色々と感じた思いもあると思う。

都倉自身もコールセンターに居場所を見つけた点は良かったし、
出世街道から外れることに対して焦りを見せていた彼が人間的
にも一回り大きくなったことは良くできたところだった。

コールセンター組
都倉渉 …… 小泉孝太郎 (若手社員)
青山響子 …… ミムラ ("クレームの女王"の異名)
酒巻謙一 …… 松重豊 (コールセンター長)
宇野勉 …… 安田顕 (お客様相談窓口係)
八田ゆみえ …… 中島ひろ子 (お客様相談窓口係)
近藤渚 …… 滝沢沙織 (東京にあこがれを持つイマドキの女性)
上原千夏 …… 山崎野々華 (ほめ殺しの千夏)
大村ミサキ …… 真下玲奈 (受注係)
小松なみ …… 福井仁美 (受注係)
中谷あさり …… 愛未 (受注係)
川辺勇次郎 …… 若林豪 (人生相談の達人)

本社組
金原舞 …… えれな (南極アイスのバックダンサー)
白井萌 …… はねゆり (南極アイスのバックダンサー)
奥村静香 …… 樋場早紀 (渉の恋人。本社の秘書課に勤務)
三上慶太 …… 中林大樹 (中島局長の部下で、通販部に所属)
明石涼介 …… 石井康太 (通販番組のアシスタント)
中島栄作 …… 柴俊夫 (渉の上司、メディア物販局長)
南極アイス …… 名取裕子 (テレビショッピング界のカリスマ)

八田久美 …… 田中愛美
八田美久 …… 田中美玲
八田洋 …… 清水優哉

山崎 …… 大和田獏 (ラーメン屋)
大平 …… みのもんた (クレームの客)
青山研太郎（回想） …… 梨本謙次郎 (父親)
幼少期の響子（回想） …… 畠山彩奈

磯野貴理、黒柳徹子、花原照子、奥田英、稲垣鈴夏、石川裕司
清水理絵、鈴木舞子、平野由希

評価：★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)