ふたつのスピカ

チーフプロデューサー/竹内敬明
脚本/荒井修子(1)(2)、松居大悟(3)
演出/山本剛義、塚本あゆ子

http://www.nhk.or.jp/drama8/spica/


第3話 地球は青かった〜人はなぜ宇宙へ行く?

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機械工学科との共同授業の中で、現在開発されている"ハルク2"
の説明が行われる。人間以上に働く機械。今度JAXAにプレゼン
するため、機械性能を示すために人間とハルク2の対決が企画
される。佐野から宇宙飛行士コースの中から三名を選抜すると
いう。
アスミは気になる桐生との再会に喜び声を掛けるも何故か冷た
い態度を取られる。そして彼から無駄な努力は辞めた方が良い
と告げられ、人間が宇宙に行く時代は終わるからと聞かされ、
それを聞いた宇宙飛行士コースの生徒は明らかに気分を害する。

アスミは帰りのバス停で再び桐生と逢い、人よりもロボットが
行く方が安全だし、もしものことが起こってもロボットならば
悲しむ人が居ないと、先程告げた言葉の真意を語る。人が宇宙
に行く意味が無くなるという彼に、アスミはそれでも意味が
有る事を訴える。

翌日選抜三名が選ばれる。
アスミ、シュウ、そして万里香だった。そしてシュウの提言で
新之介が管制官として遠隔から指示する役目を任せられる。
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これまでの2話とは変わり、脚本は松居大悟に託された。
ちょっと荒井さんの脚本は的を絞り切れていなかった印象だが、
今回のシナリオはとても見やすかったと思う。

ドラマでは、敢えてリスクを冒してでも人が宇宙にいく理由を
描いた話だった。

機械と人間の対決。
機械工学科は自分たちの役目をきっちり主張し、アスミたちの
前にたちはだかる。
若干この対決には無理が有るような気もしたが、恐らく機械が
どの程度の事を出来るのかを描きたかったのだろう。
暗闇の中でも視界を確保できるのがロボットであり、暗視モニ
ターやサーモスキャンなどの優位性を描いた。

逆にロボットが出来ないことを人間がどこまで行えるのかが
今回のテーマにも繋がってくることだと思う。
通信が途絶えたときにも、人間には自分たちで考え判断する事
が出来ること。ネコを捕まえたことが優秀の証明ではなく、
アスミの行動と主張がそれを証明するという辺りが上手く
キャラクターを引き立たせているね。ただロボットを助けに行く
という判断が正しいものなのかは若干無理が有った。

管制官の役目もきっちりと描かれ、如何に外部から冷静に指揮
する人の存在が必要なのか描かれた。ここで新之介をその任務
に当たらせたと言うことは、恐らく彼がこの道を選ぶ為の分岐
点になるのではないか。

さて今回は桐生が機械工学科で機械に専念している理由が
描かれたことで随分説得力を得た話だった
家族を失う事で悲しむわけだが、宇宙に関する事業に関わりたい
と思う辺りはアスミと同じだ。それを踏まえてより人が危険を
冒すリスクを無くす方法を模索している彼。
機械と人間が宇宙飛行士の座を争うと考えると変だが、機械
で出来るべき事との使い分けが必要なことだけは確かだと思う。

鴨川アスミ …… 桜庭ななみ
鈴木秋(シュウ) …… 中村優一
府中野新之介(ふっちー) …… 大東俊介
宇喜多万里香 …… 足立梨花
近江圭 …… 高山侑子
拝島涼子 …… 本上まなみ
鴨川友朗 …… 高嶋政宏
桐生春樹 …… 向井理
宇喜多千里 …… RIKACO
大西耕次郎 …… ゴルゴ松本
塩見敏子 …… かとうかず子
佐野貴仁 …… 田辺誠一

秋葉吾朗 …… おかやまはじめ
藤井ルミ …… 霧島れいか
鴨川今日子 …… 原史奈
アスミの幼少期 …… 大森絢香
新之介の幼少期 …… 柴田洸翔
沢渡百合 …… 小林恵美
院生 …… 橋本淳
鈴木さくら …… 菊里ひかり

(生徒達)
飯嶋耕大、飯塚友敬、小川祐依、小野寺未来、河原田巧也
小林和輝、佐久間夏帆、佐藤史果、菅沼司、内藤義明
長谷川直人、長谷川舞、ほしの智世、間宮祥太朗、三原秀次

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