外事警察

原案:麻生幾
脚本:古沢良太
演出:吉村芳之、堀切園健太郎、梶原登城

http://www.nhk.or.jp/dodra/gaiji/


第3話 囮〜スパイ潜入

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6年前に誠一と下村愛子は理容室を開店した。
愛子は夫に貴方にとっての幸せとは何かを尋ねる。

4課では松澤の協力者から得たジュリオの携帯の情報を調べる
が全く不審なものが見つからず、逃走したクレメンテについて
も未だ消息は不明だった。
彼らは何のために国際テロ会議を狙っているのか?全く背景が
見えず困惑する。手がかりはジュリオの会員制のバーだけだと
感じる。

陽菜は愛子の店へと足を運ぶ。嘘を付いていたことを謝罪する
とお互い様だと告げられる。愛子の力になりたいことを告げる
と何をすれば良いのか?と聞かれる。
陽菜は住本から多額の運営費を手渡される。これを使って協力
者の信頼を得ろと言う。陽菜は愛子の夫の為に海の見える施設
を用意する。取りあえず当面の金だと陽菜は愛子に封筒を手渡
した。

そんな中ジュリオを監視している4課のスタッフたちは、ジュ
リオの行動パターンを調べる。必ず13時前に点検行動を起こし
ていること。そして13時に何者かと連絡している事が判明する。

愛子には誠一の意識が最新の治療によって治ることをちらつか
せる。費用は全て4課で持つと告げる。
愛子は五十嵐と会うと、住本がこんな大事な役を陽菜に任せる
事は意外だという。それだけ買っている証拠なのかも知れない
という。

住本は陽菜に情を捨てないと協力者も自分自身も守れないこと
を告げる。

そんな中、住本の協力者だったニケが"Fish"の組織の者達に
捕まる。ジュリオにもスパイが居たことが伝わり、全ては
ジュリオの店が発端である事を告げ、他にもスパイが居るかも
知れないので気をつけろと言われる。

住本と陽菜は、愛子にジュリオの携帯からデータをコピーする
方法を教える。データをコピーしたらタクシーに乗り、なるべく
遠回りしてから家に帰れと言う。その間に尾行が無いかを我々
で調べるという。念のためにと愛子にSOS信号を発する時計を
手渡す。

いざ愛子の潜入作戦が開始される。
ジュリオと色々と会話している間に隙を見てレジの近くに置い
て有る携帯に近づく。しかし店の客の外国人にナンパされて
一度目のトライは失敗。しかし二度目のトライでコピーは成功
する。多少ばれそうになるが、彼の携帯電話を見ていたのは
ジュリオの女性関係を調べていたという方向で上手く話をつけ
る。
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いよいよ愛子を使って潜入捜査を試みる。
果たして無事にミッションはクリアできるのか!?

潜入捜査については確かに緊迫感の有るシーンだけど、結局
睡眠薬を飲ませてしまうのならば、警察当局が踏み込んで
調べた方が早いような気がする。奥の部屋が怪しいとかSIM
カードの存在まで分かっているのだから、何ら理由を付けて
ガサ入れすれば良いのに。警察が入ればテロリストへの抑止
効果にもなりそうな感じだ。

ドラマとしては愛子の心情と住本健司の心情をリンクさせた。
愛子にとって夫は愛すべきモノだが、既に義務感・使命感の
ような存在になり、世話するのが煩わしいと思っている事実。

この捜査協力の一件を楽しんでいるとした辺りにはちょっと
心情的に理解できないところがあるが、開放感を持ちたがって
いる事は事実な様子。それを踏まえてジュリオとのベッドシー
ンってところは上手いわけだけど、睡眠薬を使った一連の顛末
は何がどうなったのかイマイチ良く解らない。

潜入捜査の段取りがかなり省略されすぎている感じもする。
こういう捜査って本来ならば根気強く、怪しまれている内は
手を出さないものだと思う。
しかも大事な携帯電話をレジに置いていく犯人の行動にも
イマイチ理解しがたいモノがあるな。

住本の奥さんが言った貴方は何者なの?というシーンが一番
インパクトが有った。仕事の件で喋られない事は勿論だが、
仕事の件を抜きにしても、過去を引きずる住本自身が自分は
何者なのか分かっていない様な感じだね。

倉田から接触があった陽菜。果たして応じるのか否か。

住本健司 …… 渡部篤郎 (警視庁公安部外事4課主任)
下村愛子 …… 石田ゆり子 (おしどり夫婦と評判の理容店の妻)
松沢陽菜 …… 尾野真千子 (所轄から突然外事4課)
倉田俊貴 …… 遠藤憲一 (警備企画課理事官)
村松久美 …… 余貴美子 (内閣官房長)
有賀正太郎 …… 石橋凌 (警視庁警備局長)

金沢涼雅 …… 北見敏之 (外事4課)
大友遥人 …… 山本浩司 (外事4課)
森永卓也 …… 滝藤賢一 (外事4課)
五十嵐彩音 …… 片岡礼子 (外事4課・今回で引退?)
滝沢大聖 …… 斎籐歩 (係長)

久保田岳 …… 平岳大 (豊島南署)
住本絵美 …… 奥貫薫 (健司の妻)
住本由樹 …… 稲垣鈴夏 (健司の娘)
住本栄司 …… 堀部圭亮 (元外事1課・殉職)
住本妙子 …… 占部房子 (母)
ニケ渡辺 …… ルドルフ・マッカラン (情報協力者)
幼少時代の住本健司 …… 北村匠海

ラモン・バルガス …… エディ・サイトウ (ゴルビア大使館・書記官)

ジュリオ・ロッシ …… チェホ・イムレ (会員制バー)
カリム・クレメンテ …… ロア・アラン (バーの客)
ジム・コンラッド …… イアン・ムーア (CAI極東支部)
ウィリアム・スペイダー …… グレゴリ・ベーカー (警備会社)
アルトゥール・マルケス …… リカヤ・スプナー (地下銀行)
渡部昌子 …… 遊井亮子 (ニケの妻)

並樹史朗、鷲生功、石坂晋輔、吉井有子、藤井びん

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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