ゴーストフレンズ

脚本/高橋留美
プロデューサー/谷口卓敬

http://www.nhk.or.jp/drama8/ghostfriends/


第2話 好きになっちゃダメ?あなたはゴースト


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"ボクは人間ではなくゴーストだ。"
仮の体だというカイトに触れられるのにゴーストは可笑しいと
いう明日香。あるゴーストを探すために戻ってきたという。
人間もゴーストも同じだと言った明日香の事を信用したカイト。
カイトの事をインターネットで調べると、明日香達が遭遇した
バス事故の場面で後続を走っていた車に乗り込んでいたのが
カイトと本郷美空だった事を知る。
明日香はある時バッタリ街中で美空と遭遇する。
美空は少しの間私のことを放っておいてとカイトに伝えて欲し
いという。今の生活は人間だった頃よりも楽しいという。
そして美空からカイトに一枚の写真を渡して欲しいと頼まれる。
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今回はカイトと美空の関係を描いた話だった。

美空の行動の意図が明らかになったことで、悪い霊では無い
事だけは分かったが、自分勝手な振る舞いをしている事も
同時に判明する。

ドラマとしてはもう少し現実との整合性を図って欲しい展開
ではある。カイトはゴーストではなく人間の姿として戻って
来たようだが、これが許されるのならば世の中霊だらけと
言うことになってしまうし、美空のような行動を起こせるの
ならば世の中霊に操られるばかりの世界である。

なんのルールもなく、ただストーリーだけに都合の良い世界観
が描かれ、他の事情を全く考慮していないところにやや不自然
さが残る。霊自体は明日香以外には見られないけど、霊の存在
自体は誰にでも気軽に感じてしまうところが、どうも馴染むの
に難しい部分だ。

ドラマのメインは人間とゴーストの姿を比較し、人間の時代に
出来なかった事を霊が行おうとする姿に人間以上の人間味を
持たせるという展開を用意した。

ゴーストになるという事は、人間社会に於ける社会的責任を
追うこともなく、他人からの視線や不安、個人の持つコンプ
レックスなど感じるわけもないので、当然ながら気分の良い
世界だろう。
ゴーストの世界を人間の世界と単なる同列に描いていることも
あって人間の世界を恰も窮屈な世界だと描いているところが
ある。人に取り憑くことによって別の世界観を味合わせると
言う意味では楽しい展開だが、まさに他人の領域を侵して
無責任に振る舞う姿は、たちの悪いゴーストの姿では無かろう
か。

ゴーストは自らは良いことをしているという認識しかないので、
それはいけないことだとどのように訴えるのかがドラマとして
課せられた課題の一つ。
今回は他人に取り憑くことは"自分自身を失うこと"という訴え
をもって認識の改めを訴えているが、自由奔放な彼らにそれ
だけの訴えで改心させられるのかは微妙なモノがある。

神谷明日香 …… 福田沙紀
速水カイト …… 西島隆弘 (ゴースト)
新庄辰巳 …… 岡田義徳 (美術部顧問)
本郷美空 …… 入山法子 (ゴースト)
青山ミク …… 水崎綾女 (ゴースト)
三島ユイ …… 愛衣 (ゴースト)
永井拓海 …… 川久保拓司 (サッカー部キャプテン)
柴田ナオ …… 渋谷飛鳥
神谷武志 …… 入江甚儀 (明日香の弟)
小野あやか …… 片瀬那奈 (カフェ「マージュ」)
橘真知子 …… 中山恵 (明日香の担任教師)
神谷聖子 …… 友近 (6年前に亡くなった明日香の母)
神谷孝太郎 …… モト冬樹 (明日香の父、料理研究家)
アンナ …… 鰐淵晴子 (ゴースト)

岡本 …… 尾美としのり
橋本冬美 …… 愛実
ゴースト …… 西村太佑、こばやしけん太
カメラマン …… エドワード・パパジャン

ジパング上陸作戦、藻田留理子、坂本匡在、高峰関二郎
しのへけい子、菊間秋彦、井澤正人、小野健人、門野翔
高松あい、福田らん、宇高志保、松田健太、山田顕一
北郷良、後藤公太、田村絢子、足利翔一、三瓶真理、井上翔太
青木琴子

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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