ゴーストフレンズ

脚本/高橋留美
プロデューサー/谷口卓敬

http://www.nhk.or.jp/drama8/ghostfriends/


第6話 最後のプレゼント


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これからは僕一人で美空を探すというカイト。
それを聞いた明日香は何処か空元気といった感じでハイテンシ
ョンぶりを発揮。そんな彼女は校舎の屋上で綺麗な女性の霊
を見る。

一方カイトはファッションブランド店"IZ・MIE"で美空の姿を
探していた。過去のblogを読み返すと彼女が好きなブランド
だった為のもの。案の定彼女は店にやってくるも、彼の問いか
けに一切振り向こうとしない美空。
その顛末を見ていた沢村泉というゴーストからカイトに有る
提案を出される。

明日香は自宅にナオ、拓海、あやかを招いて食事会を開く。
父親の作った料理を振る舞う中、そこに沢村泉がやってくる。
屋上で見た霊だと気づいた明日香。話しを聞くとなんとナオ
の母親であり、ナオとは5歳の頃に別れたとのこと。しかも
自分が洋服を作りたいがために家出し男まで作ったという。
泉はナオに残したものを渡したいとして明日香に仲介役を
頼むが、身勝手な母親に共感できず申し出を断る。
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夢を実現させるために家を飛び出してしまった母親だが、
娘のことは決して忘れたことはなかったという事をなんとか
娘に伝えるべく明日香が二人を引き合わせる話。

ドラマとしてはシンプルな構成で、物欲では決して動かせない
人間の心を描きつつ、記憶の片隅に残る母親との思いを、嗅覚
を刺激することによって思い出させるといった感じの展開を
用意した。

娘の元から姿を消した間にも娘のことを思っていたのを証明
する為にはどのようにすればいいのか。

自分がデザインした服を娘に着させたかったという思いのこも
った部屋が用意されていたりするが、それだけでは当然伝わる
ものがない。
ドラマとしては思い出の植木鉢を今でも大切にしていた事で
その気持ちを喚起させるわけだが、5歳で別れたという関係上
これ以上の思い出を作るのは難しいかな。

ドラマとしてはメインの物語の中に美空のエピソードを挿入し
自然と美空たちのエピソードに移行していくような流れ。
相変わらず美空が何をしようとしているのか意味不明で、
その上最後の学園全体を巻き込んだ一連のエピソードは、自分
には何でも出来ることを証明したいのだろうが、ちょっとやり
過ぎな感じは受ける。もっと別の形でカイトに今の気持ちを
ぶつけたら良いのにね。
あまり核心に触れるようなやりとりが無いのも事実なので、
ドラマとしてはイマイチ消化不良の感も有る。
ただ徐々に美空絡みの内容が増えてきたので、ドラマが進展
することに期待しよう。

神谷明日香 …… 福田沙紀
速水カイト …… 西島隆弘 (ゴースト)
新庄辰巳 …… 岡田義徳 (美術部顧問)
本郷美空 …… 入山法子 (ゴースト)
青山ミク …… 水崎綾女 (ゴースト)
三島ユイ …… 愛衣 (ゴースト)
永井拓海 …… 川久保拓司 (サッカー部キャプテン)
柴田ナオ …… 渋谷飛鳥
神谷武志 …… 入江甚儀 (明日香の弟)
小野あやか …… 片瀬那奈 (カフェ「マージュ」)
橘真知子 …… 中山恵 (明日香の担任教師)
神谷聖子 …… 友近 (6年前に亡くなった明日香の母)
神谷孝太郎 …… モト冬樹 (明日香の父、料理研究家)
アンナ …… 鰐淵晴子 (ゴースト)

橋本冬美 …… 愛実
沢村泉 …… 横山めぐみ
幸子 …… 梅沢昌代
ナオ(5歳) …… 石井香帆

原金太郎、後藤康夫、池田貴美子、世志男、中野剛、諌山幸治
田尾きよみ、足利翔一、うつい香織

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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