ギネ 産婦人科の女たち 脚本／大石 静 チーフプロデューサー／櫨山裕子 プロデューサー／西 憲彦、久保田 充、渡邉浩仁 演出／岩本仁志、久保田 充 http://www.ntv.co.jp/gyne/

第8話 ギネの資格
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一代は一命を取り留め、須佐美と結婚し名前も須佐美一代と
なる。個室に入院することになり特別待遇を受けることになる。
一代の検査方針について話し合いが行われる。
腹水穿刺を行うべきか、MRIと腫瘍マーカーで探るべきか。
君島は後者で良いとするが、奈智は腹水穿刺を提言する。それ
に決まると奈智は玉木に腹水穿刺の用意をするよう告げる。

病院にかつて出産した妊婦・長谷部美緒が検査のためにやって
くる。妊娠10周目の彼女。しかし彼女は現在夫の仕事の関係で
小笠原に行くことが決まっており、島には産婦人科が無いこと
を心配していると告げる。

一代の検査結果が出る。医師の市井と熊野から説明を受ける。
一代は進行性の卵巣癌だという。すぐに全摘してTC療法に入ろ
うとするが、奈智は28周目まで待って子供を取り上げ、その後
に手術するのでは駄目かという。桧口は卵巣を冷凍保存して
代理出産という手もあることを告げる。しかし須佐美の判断は
母子救命に全力を尽くすと言うことだった。
その事実を一代に話すと、彼女は誠二郎の一番良いと思うよう
にして欲しいと告げる。

奈智は雄太と外食。
玉木はえりなと外食に行く。えりなは玉木が自分を愛している
か不安に思っていた。自分たちが妊娠したときの話をしようと
も何処か自分の意見が無くただ流されているだけの状況。
私の何処が好きか?と問うが、返事も愛情を感じるものではな
かった。

そんな中病院に山本利香子がやってくる。玉木を見ると彼女は
彼に話しかける。本当はあの時子宮を取らなくても良かった
のでしょう?あの時のピースサインはどういう意味だったのか。
後回しにされさえしなければこんな仕打ちにはならなかったと
いう彼女。あの時私が後回しにされる事を拒否したらどうした
のかと尋ねる。更に子宮のない女を好きになれるか?結婚でき
るか?と尋ねられると出来ると答えた。自分も精子が奇形で
利香子と同じで、それでもそれなりに生きていくしかないと
告げる。
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それぞれ子供が欲しいと願う女性達の気持ちを描いた話だった。

山本利香子周りの話は、完全に最終回への前振り感が強かった。

ドラマとしてはお腹の中の赤ちゃんを巡って対照的な立場にいる
女性を描いた。しかし共通するのは母体を優先させるべき案件
である中、子供に逢いたいと願う女性の心情だ。

医師としての決断と一人の母親、一人の女性としての決断を
上手く対峙させて、葛藤へと持ち込んでいく。
リハビリして矯正した奈智先生も再び自らの心情に一直線の姿
が現れ始めて、君島との対立点を露わにする。

ドラマとして上手くできているのは、君島の出世話と奈智の
進退の問題が葛藤として存在している点だ。
普段の病院の姿であるならば、こんな二人が意見を闘わせるこ
とも広い目で見られるところを、現状では黙ってみていられない
状況へと誘い込んでいる。
君島の出世も単なる出世欲ではなく、産婦人科の環境を良く
するためのものである事で、それぞれのキャラクターの中にも
深い葛藤をもたらしている点が良くできていると思う。

玉木は最後に来て興味深いキャラクターへと変貌してきた。
問題を理解し、自分で解決するために模索する。

患者遺族の優美からはありがとうと言う言葉を引き出すことが
出来たが、山本利香子に関してはどうやって気持ちに終止符を
もたせるのだろうか。
利香子の件は比較的早い段階から問題として提起されていただ
けに、満を持して出てきた感じがする。

オフィシャルサイトでスタッフたちでバトンリレー日誌が行わ
れているが、現在西田尚美さんの番。
"天国から徳本美和子役の西田尚美です。"っていうのがなかなか
面白いな。

柊 奈智 …… 藤原紀香 (産科医)
玉木 聡 …… 上地雄輔 (新人産科医)
桧口涼子 …… 板谷由夏 (産科医)
嶋 えりな …… 本仮屋ユイカ (新人産科医)
藤木敦士 …… 近藤芳正 (医局長)
瀬川一代 …… 内田有紀 (病院の顧問弁護士)
須佐見誠二郎 …… 國村 隼 (産婦人科主任教授)
榎原浩史 …… 中村橋之助 （特別出演）
徳本美和子 …… 西田尚美 (患者)
徳本慎一 …… 八嶋智人 (美和子の夫)
徳本優美 …… 吉田里琴 (娘)
君島紀子 …… 松下由樹 (産科医長)

戸田 …… 篠田麻里子 (看護師)
洪春瑛 …… 滝裕可里 (看護師)
小山 …… 鈴木美恵 (看護師)
澤田恭子 …… 田中えみ (看護師)
白川 …… 大久保綾乃 (ERの看護師・おかっぱ頭)
木村明子 …… 映美くらら (助産師)
鳥海里子 …… いせゆみこ (婦人科医師)
金澤由香里 …… 福田千明 (助産師・器械出しナース)
佐藤美保子 …… 西尾まり (患者)
渡辺みどり …… 小野かおり (助産師)
柊隆弘 …… 長谷川博己 (血液内科医、奈智の元夫)
井本 …… サコイ
雄太 …… 中村柊芽 (奈智の息子)
飯村 …… 川渕良和 (ERドクター)
鈴木洋介 …… 大山鎬則 (新生児医)
前橋康夫 …… 増田修一朗 (新生児医)
安川俊明 …… 浜田学 (麻酔科医)

竹尾小枝 …… 須藤理彩 (18トリソミーの胎児)
竹尾昭 …… オクイシュージ
島秀雄 …… 津嘉山正種 (病院長)
山本利香子 …… 石橋杏奈 (子宮全摘)
長谷部美緒 …… 三倉茉奈 (妊婦、小笠原に転勤)

池田香織、白山恵、愛未、吉田恵子、武井絵未、下河辺道夫
田島茂樹、守屋弾、津野まゆみ、すぎもとみさき、

近藤未来、名取幸政、児玉頼信

評価：★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)