派遣のオスカル 〜少女漫画に愛をこめて〜

原作/松田奈緒子
脚本/金子ありさ
演出/笠浦友愛

http://www.nhk.or.jp/kindora/haken/


第2話 オスカル、革命!

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オスカルだけがしょぼくれた私を忘れさせてくれる。
少女漫画好きの三沢勝子。
派遣仲間の静田がリストラされることを聞き、役員会議室中の
社員の元に会社のやり方を抗議しに行く。暁生はただの派遣
だから聞く余地はないとするが、さやかは必死に訴える勝子に
5分だけ時間を与えるという。首にする前に社内には無駄な勤務
超過が有ることを告げ、まずはリストラより先にその辺を
コストカットすべきとする。

そんな訴えが通りリストラの話は凍結し、"和風美人"の企画
も復活する。三沢勝子は一躍英雄扱い。食堂に行くとみんなか
ら勇気ある行動に賞賛の声が上がる。

"私のフランス革命は成功した。"
blogにもその事実を綴ると、それを見た漫画家の俵あんから
メールが届く。貴方の行動は単なるいちゃもんを付けただけで
調子に乗るなと言う。しかし自信を得た勝子はこれを機に一気
に人生を劇的に変えてみせると返信する。

しかし現実は井手にアイディアを盗まれ、企画会議に出席させて
もらえず蚊帳の外。
一方企画ではアートディレクターのRENを一連のプロジェクトに
参加してもらい巻き返しを図ろうという。しかし問題は契約金。
取りあえずRENのエージェントが会社にやってくることになる
のだが・・・
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三沢勝子は友人の派遣社員の為に、一人会議室に乗り込み不満
をぶちまける。ただの派遣だと思われていた彼女が、社員の
心を動かし、要求を通していくのだが・・・

正社員と派遣の仕事に賭ける違いを見せられる展開だった。

一度の成功を元に人生さえも軌道に乗せようとする彼女だが、
やっぱり革命など難しいと感じさせられる。漫画の主人公が、
そんな彼女の心に呼びかけ、それを機会に思い切った行動が、
二度目の成功を掴んでいく。

三沢は井手奈々子からこの会社に掛ける思いを聞かされる。
派遣である三沢の会社に対する中途半端な気持ちと、必ずしも
この会社で無くても良い人が会社の決定に口を出し、英雄扱い
されるのは変だという。
しかしこれには派遣には派遣の立場や事情が存在するわけだし、
嫉妬にしか見えないところが有るな。
井手がアイディアを盗んだ言い訳としても全く成立していない
し、イジメをする現実はどんな正論を吐いたとしても見苦しい
ところ。

ドラマとしては社員の中にいい加減な所があったかと思えば突然
苦労しているシーンが挿入される。一体この会社、やる気が有る
のか無いのか全く分からない。社長にしてもその息子にしても
本当に立て直すつもりは有るのだろうか。

前回中途半端に企画を打ち立てたり取り消されたりしたが、
今回もまた二課の存在自体を取り消そうとする現実に会社として
の一貫性が無く、正直RENが手厳しく語っていたように、将来性
も可能性もない。つぶれてしまえとは言わないけど。

三沢勝子 …… 田中麗奈 (少女漫画好き。派遣社員)
五十嵐暁生 …… 徳井義実 (社長の息子。)
俵あん …… 鈴木杏 (漫画家)
森谷清正 …… 尾美としのり (課長)
八城さやか …… 朝海ひかる (部長。マリーアントワネットみたい)
内村武志 …… 佐藤智仁 (社員)
静田弘美 …… たくませいこ (派遣社員。娘一人)
井手奈々子 …… 金子さやか (社員)
五十嵐達郎 …… 平泉成 (社長)
佐藤克弘 …… 上條恒彦 (管理部)

岩槻雅彦 …… 小林隆 (常務)
庄司公孝 …… ベンガル (専務)
高橋チエミ …… 橋本真実 (社員)
矢口純子 …… 弘中麻紀 (社員)
橋本隼人 …… 山中聡 (人材派遣会社)

オスカル(声) …… 田島令子

REN …… 山本耕史

水木薫、川俣しのぶ、阪田マサノブ、柊巴
清水優、岡内美喜子、本田大輔、川口リエ、北村隆幸
AKIRA、徳井広基、佐伯真魚

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