ハンチョウ 〜神南署安積班〜

脚本/石原武龍(1)、奥村俊雄(2)(6)、難波江由紀子(5)(7)
小澤俊介(3)、末安正子(4)
プロデューサー/橋本 孝、遠藤正人
演出/酒井聖博、竹之下寛次、和田旭、竹村謙太郎

http://www.tbs.co.jp/hanchou2009/


第7話 鬼と呼ばれた家政婦…遺産を狙う老老介護


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車椅子に乗った女性・小池菊乃が富士見坂を勢いに乗って走り
落ち衝突して意識不明の重体事件を起こる。
菊乃の家政婦である熊谷はつ子はリハビリの帰りに靴ひもを
結び直しているときに落下した証言。あくまで事故で有ること
を強調する。
一方菊乃の娘・山村早苗ははつ子がわざと坂道から突き落とし
たとして捜査を依頼する。母親を虐待していた事を近所の人が
証言していた。母親は我が儘であり家政婦を雇っても長続き
しないために我慢していたのではないかとの事。

その報告を受けて安積たちは近隣の住民に話しを聞きに行く。
その一人ではつ子の介護は鬼そのもので、昼食を与えず、ある
時車椅子から落ちた彼女に手を貸さずに一人で立たせようと
していたという。家政婦を変えた方が良いのではないかと
助言したがそんな事をしたら殺されてしまうと言っていたと
いうのだった。
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ドラマとしては完全に地域課任せの案件であり、何故刑事課が
捜査するのかといった感じも受けるが、ドラマとしては面白く
演出された話だった。

ただ正直、熊谷はつ子を殺害しようとしていたという論述に
説得力が無く、最初から小池菊乃が自分から落ちたんだろうなと
いう線が強かった。

高齢化社会ならではのエピソードでも有り、ある意味では今時
の話題なのかも知れない。
ドラマでは村雨の妻側の親が介護だという事実によって、より
介護の厳しい現実を被せてきている格好だ。

ドラマとしては一通り家宅捜索したり、近隣住民の話を聞いて
刑事課のメンバーたちが話し合っていた部分が全て核心を
語っていた。通帳や印鑑が盗まれて居らず、死因贈与契約書の
存在も家族に別段隠していた様子もないこと。弁護士など立ち
会いの元で書いたのだろうから、疑う余地がない。

ドラマでは結局目撃証言だけがこの事実を裏付けた。
勿論その後に小池菊乃自身の容体が安定したために、事件は
自ずと解決される段取りではある。

介護者が全く血の繋がりのない家政婦に対してその身の心配を
していることからも、とても仲の良い関係を築いていた事が
伺える感じで、際物同士のベテラン俳優の共演という事も有っ
てなかなか見どころも多かった。

安積剛志 …… 佐々木蔵之介 (42歳、刑事課・係長)
村雨秋彦 …… 中村俊介 (36歳、刑事課)
須田三郎 …… 塚地武雅 (31歳、刑事課)
水野真帆 …… 黒谷友香 (31歳、刑事課)
黒木和也 …… 賀集利樹 (29歳、刑事課)
桜井太一郎 …… 山口翔悟 (26歳、刑事課)
速水直樹 …… 細川茂樹 (42歳、交通課・係長)
金子禄朗 …… 田山涼成 (52歳、刑事課長)
相良一樹 …… 近童弐吉 (捜査一課・警部補)
芝山洋介 …… 鈴木拓 (捜査一課)

安積涼子 …… 渋谷飛鳥 (19歳、新人看護師)
山口友紀子 …… 安めぐみ (27歳、東報新聞記者)
相馬遥 …… 近野成美 (和食処"磯樽"の従業員)
小島杏子 …… 奥貫薫 (和食処"磯樽"の女将)

熊谷はつ子 …… 泉ピン子 (家政婦)
小池菊乃 …… 佐々木すみ江 (脳梗塞で麻痺。要介護)
山村早苗 …… 朝加真由美 (菊乃の娘)
白井 …… 尾上紫 (リハビリセンター)

田村泰二郎、八泉杏、加藤一裕、土井俊明、藤川俊生
西原悦子、真上沙剣、工藤博、赤山健太

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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