本日も晴れ。異状なし
〜南の島駐在物語〜

脚本/藤本有紀
演出/加藤新、武藤淳、山本剛義
プロデュース/植田博樹、正木敦

http://www.tbs.co.jp/hon-hare2009/


第4話 認知症の母を抱え…窃盗事件、涙の真相


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駐在所に落とし物の財布を届けに来た梨絵に、遼は良いことを
したとしてメダル"えらかったで賞"を贈る。
意外にもそれが子供達の間には好評で、その日の放課後には
生徒達がそれぞれ落とし物を捜しては駐在所に届けるという
事態に発展する。
一方財布の持ち主は、公民館長・公平の母・節子のものである
事が判明する。公平はあのしっかりものの母親が財布を落とし
て気がつかないことに不安を覚えていた。
そんな中、メダルをもらっていない一郎と二郎が、翌朝の登校
の時、落とし物を捜して歩き回る。そんな時、郵便配達の久が
公民会費として売店に置いていったのを見て、一郎と二郎は
それを落とし物として届けようとする。拾った場所はナオミの
スナックの前とした事から意外にも大騒ぎに発展する。
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ドラマとしては子供の出来心を見て大人が傷つかないために
助けるというもの。
微妙な感じがするのは、はっきりと悪いことは悪いと教える
教育ではなく、今後の影響力を考えたが故に、悪いことを認識
させないままに事件を解決に導こうとする事が優先されると
いう事だろうか。

島が平和で戸締まりをしないという背景には、島民達の危機感
の希薄さによるものではなく、実は危機感を誰よりも
感じているという裏返しであり、意味合いとしてはなかなか
面白いものである。

一度信用を無くすと島には居られないという危機感が島民達に
自然と信用を結ばせていること。
信用という言葉一つが、都会のそれとは全く違い、法律以上に
厳しい効力を持つものだという事がよく分かる。

都会の論理しか分からない視聴者にとってこのドラマの解決法
が正しいのかどうかもよく分からない。
都会の正義感が時にうざったくなる事もあるんだなと変に
感心させられた。

でも結局誰かが傷つくことになる事は否定できない事実であり、
節子が罪を被っていたけれど、孫や息子の存在だって有るわけ
だし、こういうのは素直に処理した方が良いと思うけどね。

それと同時に老人に対して生きる価値・存在の価値を見出した
辺りはよく出来ている。人は宝だというけれど、その意味を深く
実感できる作りで、こういう島こそ人の生き方が問われるんじゃ
ないかなという気がする。

白瀬 遼・・・ 坂口憲二 (駐在員)
西門うらら・・・松下奈緒 (小学生担任教師)
玉城美波・・・ 夏未エレナ (駐在所で暮らす)
玉城星太・・・ 丸山歩夢 (駐在所で暮らす)
照屋育江・・・ 岡本麗
照屋光生・・・ 青木崇高
照屋春生・・・ 藤木勇人 (サトウキビ農家の息子)
又吉仙吉・・・ 近藤芳正 (校長先生)
平良公平・・・ 半海一晃 (島の公民館長)
平良節子・・・ 大森暁美 (軽い痴呆症)
平良愛子・・・ 福地柚 (公平の娘)
新垣ナオミ・・・青山倫子 (スナック経営)
新垣一郎・・・松田佳祐 (ナオミの息子)
新垣二郎・・・畠山紫音 (ナオミの息子)
梶井 誠・・・ 宇梶剛士 (高速船の乗組員)
片岡慎一郎・・・遠藤憲一 (刑事、遼の上司)
知念キヌ・・・ 前田美波里 (下宿)
小山内日名子・・・中塚みの

島袋俊男・・・ 新垣正弘 (民宿"へちま荘")
島袋友子・・・ 平栗あつみ
島袋タケル・・・長嶺賢神
安土桃彦・・・ 中村靖日 (小説家、"へちま荘"の客)

下地ゆかり・・・金城いづみ
下地久・・・本間剛 (島の郵便屋)
下地靖之・・・太賀
下地梨絵・・・山城侑里佳

北村隆幸

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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