本日も晴れ。異状なし
〜南の島駐在物語〜

脚本/藤本有紀
演出/加藤新、武藤淳、山本剛義
プロデュース/植田博樹、正木敦

http://www.tbs.co.jp/hon-hare2009/


第5話 進学よりも大切なもの〜15才の春の決断


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ある朝、突然美波がお小遣いが欲しいと遼に告げる。
遼はその目的は何かを尋ねるが言おうとはしない美波。
美波は深夜遅くにうらら先生の元に行き相談する。
翌朝うらら先生が遼の元に来て、美波が求めていたものの真相
を証していく。

一方学校では校長達が廃校の事を口に出していた。
靖之が高校受験になったら恐らく家族全員で石垣に引っ越すこ
とになる。梨絵も一緒について行くことになれば、今度こそ
廃校は免れないというのである。

遼は美波に高校はどうするのか尋ねるが、彼女は高校には行か
ずに就職したいという。そしてすぐに金を稼ぎたいと告げる
のだった。同じく靖之もまた高校に行かず働くと言いだすと
島中の騒ぎになる。
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男同士なら語れる事と女同士ならば語れること、同性の繋がり
を上手く利用して悩みを打ち明け解決していくような話だった。

このドラマ全体のテーマでもある島の未来と若者の未来の問題
を上手く掛け合わせた様な内容であり、それと同時に両親の
居ない美波や星太の幼な心に生まれる近い将来の不安な出来事
を上手くあぶり出した格好だ。

確かに遼は美波や星太の事をどうしようと思っているのだろうか
と考えさせられるような内容だし、島民らは二人のことをどう
思っているのか気になる内容だった。

一話の中で美波の母親が亡くなったときにもこの問題には触れた
訳だが結論として遼が当面の面倒を見ることで一時的な解決を
見せた。しかしその先にある問題に今回は焦点が当たる。

靖之にしても美波にしても中学生にして生活のことを考えねば
ならないという現実が過酷であり気の毒に思えた。
しかし靖之と美波は気持ちを確かめ合ったわけでも無いだろうに
そんなに見切り発信的に将来を決めても良いのだろうかと思わ
せる。
結局遼が東京に戻った後にも生活費を見ていくって事になるの
だろうか?

それと上述したが島民の気持ちが気になるところ。
キヌが美波を引き取るのが自然だと思うがそれをしなかった。
キヌの考え通りだと結局一個人も助けられなければ、島も助けら
れないという事に繋がらないだろうか。

美波が遼に冷たく当たるのが、感情移入することによって再び
家族を失う悲しみを味わいたくないというところが純粋で泣ける
ところだ。

白瀬 遼・・・ 坂口憲二 (駐在員)
西門うらら・・・松下奈緒 (小学生担任教師)
玉城美波・・・ 夏未エレナ (駐在所で暮らす)
玉城星太・・・ 丸山歩夢 (駐在所で暮らす)
照屋育江・・・ 岡本麗
照屋光生・・・ 青木崇高
照屋春生・・・ 藤木勇人 (サトウキビ農家の息子)
又吉仙吉・・・ 近藤芳正 (校長先生)
平良公平・・・ 半海一晃 (島の公民館長)
平良節子・・・ 大森暁美 (軽い痴呆症)
平良愛子・・・ 福地柚 (公平の娘)
新垣ナオミ・・・青山倫子 (スナック経営)
新垣一郎・・・松田佳祐 (ナオミの息子)
新垣二郎・・・畠山紫音 (ナオミの息子)
梶井 誠・・・ 宇梶剛士 (高速船の乗組員)
片岡慎一郎・・・遠藤憲一 (刑事、遼の上司)
知念キヌ・・・ 前田美波里 (下宿)
小山内日名子・・・中塚みの

島袋俊男・・・ 新垣正弘 (民宿"へちま荘")
島袋友子・・・ 平栗あつみ
島袋タケル・・・長嶺賢神
安土桃彦・・・ 中村靖日 (小説家、"へちま荘"の客)

下地ゆかり・・・金城いづみ
下地久・・・本間剛 (島の郵便屋)
下地靖之・・・太賀
下地梨絵・・・山城侑里佳

笑築過激団

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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