仁 -JIN- 脚本／森下佳子 演出／平川雄一朗、山室大輔、川嶋龍太郎 プロデュース／石丸彰彦、津留正明 http://www.tbs.co.jp/jin2009/

第4話 運命と悲劇の再会
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1862年冬、龍馬は勝に弟子入り。兄の恭太郎も秘書のような形
で関わる。喜市は大吉屋で奉公する事になる。
仁は咲に未来から来たことを話したが、彼女は何事もないよう
に接してくる。
仁は西洋医学所から依頼を受けて講義を行う。
最初は医師達も仁の語る医学に疑問を持つも、緒方洪庵が熱心
に聞いていることもあって右に習い始める。

仁は頭に穴を開ける道具を試していたときに、龍馬が会いに
来る。
彼は仁に目隠しをさせると連れていった先は吉原だった。
見世が立ち並ぶ中で彼が連れて行くのは「鈴屋」だった。
かつて鈴屋の主人・彦三郎を助けたことで無料で招待してくれ
るという。
龍馬の目的は花魁の中でも最上の位を持つ"呼び出し"と呼ばれ
る女性"野風"だった。彼女が目の前に現れたとき、未来と
そっくりな女性に驚く。野風はどんな病でも治せるのか尋ねる
が、答え倦ねていると浅葱裏だと軽視して立ち去ってしまう。
立ち去る瞬間、野風はあっかんべーをした為に、仁は彼女が
貧血状態に有ることを見抜く。そこで従業員に言づてを頼む。

そんな中、この見世の主人・彦三郎の具合が悪いことを知る。
二十日前から具合が悪くなったという。女将に話しを聞くと、
具合が悪くなる前に頭をぶつけていた事を知る。
恐らく慢性硬膜下血腫であろうと告げ、頭の中に血がたまって
いるのが原因だという。しかし可能性はそれだけでなく、
脳梗塞や脳腫瘍も考えられるので断定は出来ないことを告げる。
頭に穴を開けても治らないこともあると告げると、女将や蘭方
医は治療を拒むが、野風が条件付きで彼に治療をさせる様
進言すると彼は受けることになる。
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ドラマとしては常に医療現場に立ち会い、関わり合っていく
内容なのかな。

彼の持つ先進的な医療スキルが理解されずに反対されるが、
背に腹は替えられない状況の中、強行的に断行し、それが最良の
結果を生むという一種のパターンが描かれる。
勿論それだけでも面白いし、そんな状況の中で人間関係を見せ
ていくというのがこのドラマの特徴でもある。

随分医療器具に関しても充実し始め、エーテルによる麻酔が
使われたりするところは興味深い点だ。
頭蓋骨を切り開くという点は初回に既に見せた展開なので驚き
は無かったが、出来れば西洋医学所の医師達を立ち会わせて
学ばせればいいのになと感じる展開だった。

なんといっても吉原の煌びやかなところに圧倒される。
吉原と言えば男性が女遊びをする怪しい場所というイメージしか
無いが文化の発信地としての評価も高く、この時代から既に江戸
の中には眠らない都市が有ることが伺える。

その中で出てきた謎の女性"野風"と"初音"そして、最後に出て
きた高岡早紀演じる"夕霧"。
どの人物にも影があり、とても引きつけられるものがある。
高岡早紀というと忠臣蔵外伝の四谷怪談に出演したことが有る
けど、登場シーンはなんかそんな雰囲気が出ていて妙に迫力が
有った。

彼らと関わるウチに未来が変わっていくというのも面白いし、
写真というアイテムが指し示す物が単純かつ明確に未来に起こる
事実を伝える役目をするという点でとても面白いものだと思う。

咲が写真を見てしまい、更にはその写真の相手が野風では無い
かと疑って行く辺りも面白そうだ。
仁が女遊びをしているかと思いきや、実際には治療のために
吉原にいたと分かる辺りは良くできていたけど、揚げ豆腐云々
を話しの中に持ち込んだのはちょっとくどかったかなという気が
する。

南方仁 …… 大沢たかお (脳外科医)
野風・友永 未来 (2役) …… 中谷美紀 (植物状態)
橘咲 ……綾瀬はるか (橘家の長女)

橘恭太郎 …… 小出恵介 (咲の兄)
佐分利祐輔 …… 桐谷健太 (関西出身の若く優秀な医師)
山田純庵 …… 田口浩正 (西洋医学所の医師)
タエ …… 戸田菜穂 (枝豆や卵を売り)
喜市 …… 伊澤柾樹 (タエのひとり息子)
初音 …… 水沢エレナ (吉原・玉屋の若い花魁)
茜 …… 橋本真実 (茶屋の看板娘。)

緒方洪庵 …… 武田 鉄矢 (最高峰の蘭方医であり、西洋医学所の頭取)
新門辰五郎 …… 藤田まこと (火消し「を組」の親分)
夕霧 …… 高岡早紀 (野風の姐さん女郎、梅毒)
鈴屋彦三郎 …… 六平直政 (吉原の大見世・鈴屋の廓主)
橘栄 …… 麻生祐未 (咲と恭太郎の母で未亡人)
勝海舟 …… 小日向文世 (坂本龍馬の師)
坂本龍馬 …… 内野聖陽 (豪快で女好きな土佐出身の脱藩浪人)

女将 …… 水沢アキ

丸岡奨詞、柴田杏花、中根徹、八木瑛美莉、松下哲、高瀬岬

評価：★★★★★★★☆☆☆ (7.0)