神の雫

脚本/渡辺雄介
演出/中島悟、石尾純

http://www.ntv.co.jp/shizuku/


第5話 暴かれた出生の秘密


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"第三の使徒"をめぐる対決が三日間延期される。
雫は、父は母を愛しておらず、自分のゲームの為に俺を振り回
しているという身勝手さを嫌う。
一方一青は優しさと力強さの調和の取れたワインとは何なのか。
ワインを口にするもモナリザの姿が一切見えず、自分が愛を
知らないからモナリザが見えてこないのかと苦悩する。
そんな中、太陽ワインでは勝負に敗れた長介が辞表を出す事態
に見舞われていた。
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今回は父親が愛していた物とは何だったのかについて迫る話
だった。

サブのエピソードが雫のヒントに繋がるという構成は良くでき
ているのだが、愛とは何なのかという主題で解釈を求めた場合
この一例だけでそれが雫の求める直接の答えになってしまうと
いうのがちょっと出来すぎている感じはする。

ドラマとして解釈が難しいのが、父はワインで愛を伝えたかっ
たと分かるまでは良いとしても、そこからどのワインを選ぶの
かがどう繋がっていくのかが問題なのに、ドラマでは一切この
流れを無視し、具体性を欠いている事である。

長介は好きな恋人と付き合っていた期間の幻のワインをプレ
ゼントすることで、自分の主張をワインの中に含有させた。
そういうながれならば、雫を身籠もっていた時期のワインを選ぶ
ことで、父親が雫の母親と身籠もっていた子供を愛する事に
なると思うのだが、99年のシャトーパルメがその年に当たるのか
どうか全くよく分からない。

一青の流れは更に難解で、ワインの味から過去を思い出すよう
洗脳していた父親の行動は良いとしても、一青の場合は雫とは
逆に様々なワインを口にしてこそ答えが導かれる流れであり、
なんとなく苦悩しているシーンしか見られない所が理解を難しく
している。

しかし神咲豊多香という男、とんでもないな。
愛人との間に子供を作っていたことを黙っていて、死んだ後に
無責任に戦わせて発覚させる。ワイン批評家という何処か崇高な
感じのイメージもこの一瞬で形無しといった感じだ。
愛だなんだと言っても子供たちの事を弄んでいるとしか思えない。
何か視聴者を納得させるような結末が用意されているのだろうか?

神咲雫:亀梨和也(幼少:本田海青)
遠峰一青:田辺誠一 (ワイン評論家)
紫野原みやび:仲里依紗 (ソムリエ見習い)
霧生涼子:戸田菜穂 (弁護士)
河原毛茂:升毅 (ワイン事業部の部長)
本間長介:田口浩正 (雫の上司)
セーラ:佐々木希 (一青の異父妹、トップモデル)
木戸竜介:平方元基 (雫の部下)
皆本さおり:萩美香 (ワイン事業部)
西園寺マキ:内田有紀 (サイオンコーポレーション代表)
藤枝司郎:辰巳琢郎 (ソムリエ)
土肥ロベール:竹中直人 (雫と一青の戦いの立会人)
神咲豊多香:古谷一行 (父)

松田沙紀、野々宮かおり、小林三起、DANIELE

評価:★★★★☆☆☆☆☆☆ (4.0)

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