キイナ 不可能犯罪捜査官

脚本/吉田智子
プロデュース/加藤正俊、小泉守
演出/猪股隆一、山下学美

http://www.ntv.co.jp/kiina/


第2話 憑依〜とりつかれた少女


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就寝中の14歳・深田雪乃が何者かに襲われ、部屋が荒らされる
事件が発生する。頭部と手足に軽い外傷。室内には"死ね"と
赤いペンキで書かれていた。
深田雄三や晃子の話によると、この部屋に引っ越してからとい
うもの変なことばかりが起こるようになったという。まるで
家が霊に取り憑かれているみたいだと語る。
警察では外部から侵入した跡が無いことから、両親による虐待
か自傷の可能性が高いと考える。
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捜査していく内に深田家には8年前に長男を亡くした事故が発覚
する。深田雪乃が憑依された時、"お前が殺した"と発言したこと
が発端で8年前の事件を洗い直す。

ちょっと色んな要素を混ぜ込みすぎたかなという感じの内容。

このネタ、「世界まる見え!テレビ特捜部」で見たことがある
けど、ポルターガイスト現象が共振作用によって引き起こされる
という事を解明した内容だった。
それに加えてラップ音を新築の木の渇き具合によって引き起こ
されたり水圧の変化がどうこうという諄い説明になっており、
そういう解明しづらい不可思議な現象を心霊現象として扱って
いる。

更にこの心霊現象は8年前の事件に起因しているという事で、
色々とドラマとしては興味を持たせるような作りになっている。

深田雪乃に対して人格交替を演じさせたことで完全にこの仕事
は警察の範疇と言うよりもカウカセラー頼みの仕事ではないの
かという感じの内容だった。

一応8年前の事件についてはミステリー要素として存在している。
母親がサトシの名前を聞いたことで必要以上に驚きを見せた
事。そして家中にサトシとの思い出を感じさせるような品物が
一切無いことなど、警察が冒頭の見解の中で両親の事を疑う
前振りがそれなりに効果を発揮している。
屋根裏部屋に導かれるようにして行く辺りの展開は、霊の存在
を臭わせる感じもしてなかなか面白く描かれている。

本を読むことで解決してしまうキイナの行動は、殆どドラマ
「ガリレオ」の物理学科准教授・湯川学的演出だね。
まぁ悪くはないのだが、日本のドラマはこういう一人の人間の
特殊能力に頼るマンガチックな人物像ばかりだなという感じ。
近年こういうキャラ設定が多すぎるかな。

どのようにしてサトシが雪乃の事を恨んでおらず愛していたのか
と言うことを伝えるのかが今回のドラマのポイントだ。
死者の声を伝えるという意味ではまさに月9ドラマ「ヴォイス」
の様な展開。9歳の子供が書いたパラパラ漫画にしては出来すぎ
ていたけど、雪乃が立ち直るであろう事は伝わってきたので
細かいことは言いっこなしか。

春瀬キイナ(29)- 菅野美穂 (特別班)
山崎尊(24)- 平岡祐太 (特別班)
工藤真一郎(35)- 塚地武雅 (科学捜査研究所・技官)
遠藤桜(29)- 小池栄子 (情報管理担当)
服部浩二(34)-東根作寿英 (強行犯係)
玉井夕実(23)- さくら (刑事総務課・庶務)
花田洋介(30)-高橋良輔 (強行犯係)
内田マキ(22)- 薗田杏奈 (刑事総務課・庶務)
津田明彦(48)-金田明夫 (強行犯係・主任)
御手洗修司(50)- 草刈正雄 (管理官)
雅一馬(39)- 沢村一樹 (強行犯係・係長)

深田雪乃 - 川島海荷 (憑依される!?)
幼い頃の雪乃 - 鎗田千裕
深田雄三 - 大高洋夫 (夫)
深田晃子 - かとうかず子 (妻)
深田サトシ - 嘉数一星 (長男。帽子を取ろうとして湖に落ちる)

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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