キイナ 不可能犯罪捜査官

脚本/吉田智子
プロデュース/加藤正俊、小泉守
演出/猪股隆一、山下学美

http://www.ntv.co.jp/kiina/


第3話 死者が蘇る


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3ヶ月前に亡くなったハズの男性を目撃したという人が居る為
キイナと尊は張り込みを行う。男性の名は渋沢圭吾・35歳。
伍一建設の現場監督を行う彼は3ヶ月前の11月17日のAM24:00、
仮設事務所内で仮眠中に石油ストーブから出火し、可燃物に
引火。施設は爆発し遺体の損傷が激しいために遺留品で身元
の確認を行った結果、妻の瞳は彼の結婚指輪や腕時計を見て
本人だと告げたという。
張り込んだ結果、その男性は発見されなかった。妻・瞳の元に
報告に訪れる二人は、そこで初めて瞳には視力が無いことを
知る。
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死んだはずの人が生きていたという目撃者が居るだけで、再び
捜査するものなのかどうかはこの際置いておいて、ドラマと
してはヒントの多さから先行きが読めるような内容だった。

亡くなった保険金によって手術費が払えるとした時点で、
ピンとくる人が多かったことであろう。
しかしそんな保険金の絡む見え見えの事件と、別件で横領事件
まで発覚しているのにもかかわらず、何故警察は事件として
扱い捜査して居ないのかにやや説得力のない内容だ。

ドラマではキャリア上がりの尊が現場での仕事を求めており
初めてのミッションをこなすという要素も含まれている。
事件に楽しい事件や綺麗な事件など存在しないという御手洗の
セリフが指し示すとおり、事件と見るや尊が嬉しそうな顔を
する態度の中に下品さ粗暴さを感じてしまう訳だが、それでも
最後は花を持たせる形となる。

ドラマは二つの事件が入り交じった物。
ドラマとしての興味は、死亡事故が偽装である場合、死んで
いる遺体は誰なのかという事か。

遺骨の鑑定は金属元素系の毒ならば、焼却しても証拠は残る
という事を描きたかったのかも知れないが、そんな毒をどう
やって手に入れたのか。

更に今回の失踪者でもある渋沢圭吾が生きていたことで、
収まりがいい話になるはずが、よく考えてみると保険金詐欺、
遺体損傷、放火事件など、情状酌量など認められるハズもない
相当重い刑が待ち受けている所を見ると、本当にこの流れが
暖かい話だったのかどうかよく分からないところがあるな。

今回のキイナは本を読みあさるシーンは有ったけど、特別な
能力として"変身シーン"が有ったのは、定点カメラの映像を
見るときだった。こういう時にもキイナの能力が役立つんだね。
ビデオの中で圭吾の姿を見つけていただけでなく、河野祐一の
姿に迫ったところは良くできていたと思う。

春瀬キイナ(29)- 菅野美穂 (特別班)
山崎尊(24)- 平岡祐太 (特別班)
工藤真一郎(35)- 塚地武雅 (科学捜査研究所・技官)
遠藤桜(29)- 小池栄子 (情報管理担当)
服部浩二(34)-東根作寿英 (強行犯係)
玉井夕実(23)- さくら (刑事総務課・庶務)
花田洋介(30)-高橋良輔 (強行犯係)
内田マキ(22)- 薗田杏奈 (刑事総務課・庶務)
津田明彦(48)-金田明夫 (強行犯係・主任)
御手洗修司(50)- 草刈正雄 (管理官)
雅一馬(39)- 沢村一樹 (強行犯係・係長)

渋沢圭吾 - 山崎樹範
渋沢瞳 - 紺野まひる
河野祐一 - 松尾敏伸

原田文明

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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