キイナ 不可能犯罪捜査官

脚本/吉田智子(1)(2)(3)、松田裕子(4)、山崎淳也(5)
プロデュース/加藤正俊、小泉守
演出/猪股隆一、山下学美

http://www.ntv.co.jp/kiina/


第5話 病院の幽霊


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山崎尊が入院する。署内ではキイナの責任として噂が飛び交う
も本人は全く気にした様子はない。
青葉記念病院に入院したことを知るとキイナは桜と共に足を
運ぶ。
尊によるとこの病院には幽霊が出るという噂があるという。
更に彼が入院している病室501号室の隣の部屋502号室では
そ患者の容体が急変して亡くなる事もあったことから、幽霊の
仕業ではないかと言われているという。
尊やキイナたちが警察官だと知ると、看護師の一人・小久保
美由紀が何やら話したそうな素振りを見せる。しかしその気を
削ぐようにして声を掛ける医師・宮下清和の姿があった。
夜、キイナが持ってきた報告書の修正をようやく終えた尊は、
ドリンクを買いに一階へといく。エレベーターで5階に戻る
ハズが、誤って地下のボタンを押してしまう。地下は霊安室に
なっており、尊はお経の声を耳にする。気味が悪いとして
急いで病室に戻ると、今度は502号室から「やめて、来ないで」
という声が聞こえた気がする。しかし病室には鍵が掛かってい
た。
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今回は幽霊の正体を明らかにする話だった。
このドラマで初めての山崎淳也さんの脚本。

世間的に定番となっている病院で起こる霊的現象を解明する
様な内容で、勘違いや思いこみ、恐怖心が生み出す創作物で
有るとした上で、全てを科学的に実証した内容だった。

勿論これがメインではなく、犯人は幽霊を利用して医療ミス
を誤魔化そうとするという所へと繋がっていく。

ドラマとして奇怪な現象に対しては徹底的に実証主義を貫いて
いるのに対して、事件に関してはかなり抽象的な手法で解決
に導いていくという事で、ドラマの流れは二分している様な
印象を受ける。

最初にキイナは医療ミスに着眼点を置き、これを証明しようと
するが厳密に言えばキイナのやった方法では、医療ミスを宮下
が起こした証明にはなっていない。それと同時に今度は美由紀
が殺された件へと繋げていくが、ドラマとしては完全に自供を
引き出すだけで、キイナが提示した情報だけでは有罪に導くの
はとてもじゃないけど無理な感じがする。

宮下の医療ミスを暴いたのは、美由紀の残したメモがきっかけ
だが、メモとカルテに整合性を求めるのがそもそも無理な話
で、あのメモを見たからと言って患者に投与した薬を間違えた
証拠にはなっていない。
また美由紀の殺害の件も、殺害現場である502号室に宮下が
居たという証拠を一つも提示せず、全ては卓上の論理だけで
扉の裏に隠れていた"かも"という事しか暴いておらず、
仮に掲示板の書き込みが宮下であっても、掲示板の書き込みを
見て宮下が病院から去ろうとした事実も、美由紀に直接手を
下した証拠が無い所が残念である。

CSIの見過ぎかも知れないが、この辺の詰め方の甘さがあるな
と思う。

春瀬キイナ(29)- 菅野美穂 (特別班)
山崎尊(24)- 平岡祐太 (特別班)
工藤真一郎(35)- 塚地武雅 (科学捜査研究所・技官)
遠藤桜(29)- 小池栄子 (情報管理担当)
服部浩二(34)-東根作寿英 (強行犯係)
玉井夕実(23)- さくら (刑事総務課・庶務)
花田洋介(30)-高橋良輔 (強行犯係)
内田マキ(22)- 薗田杏奈 (刑事総務課・庶務)
津田明彦(48)-金田明夫 (強行犯係・主任)
御手洗修司(50)- 草刈正雄 (管理官)
雅一馬(39)- 沢村一樹 (強行犯係・係長)

宮下清和 - 吹越満
小久保美由紀 - 浅見れいな

別府あゆみ、竹中里美、小野香織、村瀬香奈、大塚良重
西尾まり、和希沙也

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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