交渉人
(シーズン2)

脚本/寺田敏雄
チーフプロデューサー/五十嵐文郎
プロデューサー/内山聖子、[木夘]川由紀子
演出/松田秀和

http://www.tv-asahi.co.jp/koshonin/


第1話 東京都民1300万が人質!?宅配便で拳銃を届ける少年

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地球の温暖化のせいで異常気象の日々。
総合商社KSNに勤める宮崎真也は、上司の土井直樹に怒鳴られ
我慢できず懐から拳銃を取りだし発砲する。

一方、園田郁夫はこの日雇い主の天野茂春にリストラされた事
に腹を立て、天野に発砲。その後車で逃走し、路上で社内に
籠城する。50歳半ばにもなってこんな最後を迎えるとは・・・
宇佐木は早速園田と交渉する。気温は34度。35年間遊びもせず
に真面目に働いて来たというが、発砲したことで全てが水の泡
となったと悲観していた。
計算上もうすぐ車のバッテリーが上がる。クーラーが止まれば
車内は15分で50度になるだろうと予測する。

その頃蓮見や甘利は野次馬達の対応に当たっていた。モラルを
欠いた野次馬達に怒り奮わせる。特に甘利はこの現状に怒りを
通り越す物が有った。

計算通りクーラーが止まる。宇佐木はこうなる前に終わらせた
かったと園田に告げる。このままだと一時間以内に熱中症に
なると忠告。機動隊は意識が朦朧とした時に突入するはずで、
下手に拳銃に触れれば容赦なく殺害される事を告げる。そして
そんな情報を告げるのは貴方を生きたまま投降させたいためだ
として、彼に出てくるよう要求する。最後に人生のピリオドが
それで良いのか?と声を掛けると、犯人は外に出てくる。
園田は宇佐木がこんなにも近くにいたことを知らず驚いた表情
を見せる。宇佐木は彼を逮捕する前に水を差し出すと、彼は
心情を漏らす。こんな物さえ届かなければ・・・と。

園田は一体何故銃を手に入れることが出来たのか?
3日前に起こった上司殺害事件も銃の入手は不明だった。
使われている拳銃はグロッグ17。
更にそんな時、届いた宅配便の荷物の中に入っていた拳銃を
ふざけて奪い合っていた子供が発砲する事件が発生する。
徐々に拳銃の出所が分かってくる。共通するのは届け人"サマ
ー・クロース"の中で宅配便で送られてくるというもの。
警察署には事件も含めて12丁の拳銃が集まってくる。
警視正の弓坂史子はマスコミの前で記者会見し、身元不明の
宅配便が届いた際には警察に届けるよう告げる。
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出所不明の宅配便が無差別に届く。
拳銃を手にした者達は、日常押し殺していた感情を開花させて、
不満を解消するための道具へと使用する。

切り口としてはなかなか面白かったのではないか。
盗まれた拳銃は27丁。そのウチ届けられたり事件として使用さ
れたのは14丁。残りの13丁は果たしてどんな人物に渡されたの
か。

ドラマとしての興味は、本当にアットランダムに拳銃が配られた
ものなのかという点か。
一話ごとに1丁ずつ回収していく構成になるのかな。

冒頭から宇佐木の交渉内容が見られたが、毎回この手の交渉術
を見せるよりも、要所要所に挟んで欲しいところ。シーズン1では
一つのエピソード毎に交渉術を見せていたが、寧ろ捜査の方に
重点を置いて、交渉は最後の切り札として欲しいところである。

引きこもりで甘利とコミュニケーションを取っていた人物が
犯人のような扱いになっていたが、この辺は甘利のもたらした
情報を使って警察を交渉しているのは明らかで主犯格では無い
と思う。
そもそも引きこもりの人物が、船倉に入って拳銃の密売人を
殺すというのも変な話だものね。

ドラマでは市民のモラルが一つのテーマとして据えられている
のかな。
人間の無責任で身勝手な行動の数々。目の前で起こる事件も
他人事の様に振る舞い、常識を疑うような言動が展開されている。
甘利が失望したという掲示板の書き込みの件なども含めて、
常識では図れない事を描いていくのかも知れない。

今回の交渉人はそんな甘利がキーパーソンとなりそうな雰囲気だ。
最初、"同士"という言葉が出てきたときに、甘利も今後の展開に
よっては犯人側に加担して世の中の不条理な展開を訴えていく
側に回るのかと思わせた。しかし来週の予告を見ると撃たれる
様な感じだったな。

幾人かの新キャラクターが登場しているが、緊急入電を行う
役に永池南津子さんがキャスティングされているのが嬉しい。

FBI帰りの新人捜査官がどう使われていくのかも気になるね。

しかし真里谷恭介との関係は終わりになるかと思ったのに、
今回も初っぱなから登場するのね。登場させるのであればもっと
大事なところで出演させればいいのにな。

警視庁捜査一課・桐沢班
宇佐木玲子 …… 米倉涼子 (SIT5係・交渉班・主任)
木崎誠一郎 …… 筧利夫 (交渉班・係長)
甘利祐介 …… 高岡蒼甫 (交渉班。刑事に苦悩、休暇届を出す)
墨田耕平 …… 笹野高史 (交渉班・係長)
長谷部邦男 …… 鈴木浩介 (無線係・主任。UFO探してAREA51へ)
菅原由美 …… 中山恵 (総務係)
山本緑 …… 河本麻希 (オペレーション係)
桜庭健二 …… 塚地武雄
桐沢圭吾 …… 陣内孝則 (管理官)

蓮見芳樹 …… 高知東生 (捜査一課)
真里谷恭介 …… 城田優 (死刑囚)
三村留美子 …… 安めぐみ (玲子の友人)
宇佐木澪 …… 林丹丹 (玲子の妹)

高林静雄 …… 大杉漣 (元捜査一課・課長)
工藤幹夫 …… 伊武雅刀 (新聞記者)
片山一義 …… 高橋克実 (警視庁警備部警護課・管理官)
弓坂史子 …… 浅野ゆう子 (捜査一課長)
王子隼人 …… 八神蓮 (FBI帰りの刑事)
佐山葵 …… 永池南津子 (警察・緊急入電係)
橘雅也 …… 山田悠介 (澪が働く喫茶店オーナー)

柴田弘樹 …… 立花裕大 (引きこもり。犯人)
柴田由起夫 …… 飯田基祐 (父親、息子に厳しい)
柴田静江 …… 長野里美 (母親、息子が心配)

園田郁夫 …… 渡辺いっけい (リストラ)
宮崎真也 …… 鈴木拓 (上司に怒られて発砲)
土井直樹 …… 井上浩 (総合商社KSN上司)
編集長 …… 河野洋一郎
大和田 …… 勝田和宏 (TVキャスター)
大下 …… 島本真衣 (TVキャスター)

大須賀王子、奥田崇、堂元健児、遠藤史樹、岡本亮一
松崎由香、櫂作真帆、伊藤圭、山崎崇史、西山宗佑、竹島正義
越智俊光、浜崎サトル、勢堂公大、伊藤博幸、入野佳子
田辺ひかり、関根順子、北村燦來、下江昌也、礒合廣行
甲斐野由佳、西脇裕美、采女華、松木匡史、相原ひかる
戸塚貴久子、中野順一郎、川添永津子、吉田晋一、足立学
佐野元哉、三上哲、長久保智子、青山絵美、北代高士

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