交渉人
(シーズン2)

脚本/寺田敏雄
チーフプロデューサー/五十嵐文郎
プロデューサー/内山聖子、[木夘]川由紀子
演出/松田秀和

http://www.tv-asahi.co.jp/koshonin/


第2話 突入5秒前人質か仲間の命か!?

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サマークロースが都内の不特定多数の人間に配った拳銃は27丁。
すぐに14丁は回収するが未だに13丁は誰とも分からない人の
手元にあった。
警視庁の対策会議の時、桐沢は宇佐木を呼びつけ、この事件の
可能性について語らせる。宇佐木はかつて少年課に在籍してい
た事があり、似たような事件を扱った事があるという。その
時は爆弾は偽物で稚拙な愉快犯で有ったこと。犯罪の指向から
今回も類似する点が多い事。更に真犯人しか知り得ない捜査
情報が流れている事を受け、監査部による内部調査が必要だと
訴える。しかし弓坂史子からは妄想と暴走は慎めと一蹴される。

そんな中休職中の甘利の元に弘樹から電話。
悪い奴はのさばらせてはいけない。僕が生まれて初めて憧れた
人は甘利であることを聞かされる。

ローラー作戦が決行されようとしていた。
何故警察は具体的な情報を発表しないのか?と桐沢と片山に尋
ねると、全ては"線引き"の為だという。正式に発表してしまう
といつまでも警視庁はこの事件に線引きできなくなるための
ものだと知る。
まだ世間に知らされていない情報を知る真犯人の事を裏を付け
ると知った宇佐木は今度の交渉役を任せて欲しいと告げる。

そんな中、拳銃が2丁新たに発見される。1丁は老人ホーム、
1丁はバーの店主が隠し持っていた。

サマークロースから入電があり宇佐木が交渉に乗り出す。
犯人は警視総監の会見をテレビで流しそこで国民に向けて謝罪
せよと要求する。捜査の経緯を国民に隠しているというので
有る。宇佐木は全ては貴方の要求に従うので交換条件を変わりに
約束して欲しいと頼む。これを機に同士たちには大人しくして
もらうと。宇佐木はその反応を見て、この犯人は銃を送りつけ
た人物ではなく送りつけられた人物の一人で有ることを悟る。
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まさかの甘利の殉職が演出される話だった。
シリーズものでキャラクターが殉職すると、他に良い映画出演
のオファーが有ったのかなとか、別のドラマに出演するために
切られたのかなと感じてしまう

今回はサマークロース事件を解決するものだった。

交渉術に関しては決して悪くないし、事件の真相を鋭く分析
する宇佐木の優秀さもきちんと描かれている。

問題なのは癖のある弓坂史子というキャラクターだ。
それなりに偉いことは分かるのだが、今回の作戦行動に於ける
判断のミスは全て弓坂史子に起因していること。
冒頭の会議の場で宇佐木が訴えた事は全て的を射ていたことだし
強行突入に関しても、現場を全く知らない物がなんの知識もなく
決断を下したような態度にしか見えないところがある。
あのまま交渉していれば被害者を出さずに解決できていたことは
明らかだし、ここまで大事になることはなかったと思う。

最後に発砲した宇佐木こそが問題だとして諮問会議に掛けられ
るが、実際にその責任を問われるモノはあの段階で強行を決意
した弓坂史子だよね。

実際には現場にいる物が状況を加味してゴーサインを出す物では
無いか?会議室で事件が起こっているわけでもないのに、遠方から
合図だけを送るというのがどうも解せない展開だった。

今回少年の訴えたことは、甘利も共通して感じていた事であり、
世の中の善と悪との区別が分かりづらくなっている点が挙げら
れる。
少年の思想の根底には純粋な正義感が備わっており、全ては
無責任な親と無作為に送られてしまった銃の存在が悲劇を起こ
してしまったものだった。

それにしても銃を運び出した人物が遺体として見つかるという
点は、不自然に感じたが、ドラマの展開からすると本当の
サマークロースは生きている感じだね。その人物が建物から
突き落としたのではないかと思わせるものだった。

警視庁捜査一課・桐沢班
宇佐木玲子 …… 米倉涼子 (SIT5係・交渉班・主任)
木崎誠一郎 …… 筧利夫 (交渉班・係長)
甘利祐介 …… 高岡蒼甫 (交渉班。刑事に苦悩、休暇届を出す)
墨田耕平 …… 笹野高史 (交渉班・係長)
長谷部邦男 …… 鈴木浩介 (無線係・主任。UFO探してAREA51へ)
菅原由美 …… 中山恵 (総務係)
山本緑 …… 河本麻希 (オペレーション係)
桜庭健二 …… 塚地武雄
桐沢圭吾 …… 陣内孝則 (管理官)

蓮見芳樹 …… 高知東生 (捜査一課)
真里谷恭介 …… 城田優 (死刑囚)
三村留美子 …… 安めぐみ (玲子の友人)
宇佐木澪 …… 林丹丹 (玲子の妹)

高林静雄 …… 大杉漣 (元捜査一課・課長)
工藤幹夫 …… 伊武雅刀 (新聞記者)
片山一義 …… 高橋克実 (警視庁警備部警護課・管理官)
弓坂史子 …… 浅野ゆう子 (捜査一課長)
王子隼人 …… 八神蓮 (FBI帰りの刑事)
佐山葵 …… 永池南津子 (警察・緊急入電係)
橘雅也 …… 山田悠介 (澪が働く喫茶店オーナー)

柴田弘樹 …… 立花裕大 (引きこもり。犯人)
柴田由起夫 …… 飯田基祐 (父親、息子に厳しい)
柴田静江 …… 長野里美 (母親、息子が心配)

園田郁夫 …… 渡辺いっけい (リストラ)
編集長 …… 河野洋一郎

大須賀王子、奥田崇、堂元健児、遠藤史樹、岡本亮一
沼田光仁、松崎由香、櫂作真帆、伊藤圭、山崎崇史、西山宗佑
竹島正義、越智俊光、浜崎サトル、勢堂公大、伊藤博幸
入野佳子、田辺ひかり、関根順子

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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