交渉人
(シーズン2)

脚本/寺田敏雄
チーフプロデューサー/五十嵐文郎
プロデューサー/内山聖子、[木夘]川由紀子
演出/松田秀和

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第3話 二重誘拐!?身代金1億を運ぶ女

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PM3:30、里吉加奈子は息子の春樹を捜して本屋やスーパーを
探し回る。その姿を友人の本庄康子や砂山こずえは見掛ける。

そんな中、射撃の練習をしている宇佐木は入電の通報を受け
桐沢らの元に集合する。
世田谷で小学4年生の男児・里吉春樹が誘拐され、既に架電が
有ったという。流通グループの社長・里吉文雄の息子で、身
代金は1億円だという。
すぐに里吉家の自宅に張り込むべく捜査班は行動を起こす。

PM4:30、被害者宅に捜査班は装備を持ち込む。
息子は模擬試験に出掛け2時過ぎには帰宅予定だったという。
しかし3時10分に犯人から電話があり、息子を預かったという。
犯人の要求が金とは限らないという夫・文雄。心当たりが有る
のかと問う宇佐木。これまでの度重なる吸収合併、切り捨て
リストラ策によって、恨みを買う立場で有ることを知る。
模擬試験には今日に限って送り迎えが要らないと息子から言わ
れたという。
今後の犯人との対応には宇佐木が全て成り済まして対応する
と告げる。
宇佐木は犯人からの接触が有るまで、春樹の部屋を捜索。
すると結果の悪いテストの答案用意が多数ベッドの下から出て
くる。こんな成績では親に見せられないわねと宇佐木。

そんな中、加奈子の友人、康子とこずえが尋ねてくる。
加奈子が先程子供を捜していたことで心配してきてくれた様子。
春樹の事で気になることがあるという康子は、息子の正之が
遊ぶ約束をしていたのに来なかったというのだった。
すぐに警察は犯人に見られる前に彼女たちを部屋の中に入れる。

PM5:30。犯人から電話が鳴り、駅前の喫茶店・アル・アモーレ
に30分後に一億円をもってこいという。乗り物には乗らずに
携帯電話の所持も禁止される。間に合わなければ即取引の中止。
目印はなくてもこちらから分かるというが・・・
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少しずつ会話の中から犯人に繋がるヒントを探り出し、犯人の
特徴を割り出していく。
しかし犯人の要求は次々と取引場所を変えてくるという不自然
なものだった。果たして犯人が要求するのは本当に金なのか。

交渉術を見せたのが最初の段階に於ける接触の部分だけで、
その後は完全に振り回されていた。
ドラマでは最後の詰めの段階で、話が二転三転としてシナリオ
自体は面白かった。

近年の世相を反映して、金持ちは生まれながらに金持ちで有り
貧乏人の子はいつまでも貧乏という境遇の違いが恨みとして
現れる話だ。

ドラマとして面白かったのは友達だと思っていたママ友達が
実は見かけだけの関係であった点だ。
被害者邸に様子を見に来たときには、二人のウチどちらかが
犯人ではないかと思っていたけど、まさか双方の家族が事件に
関わっているとは思わなかった。

シナリオとしては手堅くできているのだが、どうも警察の行動
が賢いのか賢くないのか良く解らないものばかりである。
喫茶店や公園で張り込む刑事達の姿を見ていると、誰の目から
見ても刑事の張り込みの姿であり、まるで名札をぶら下げて
いるかのようなあからさまな態度である。何処で犯人が見ている
とも分からない中で、こんなあからさまな態度を見せる辺り
はかなりの違和感があった。

また今回は犯人に警察が被害者家族と接触している事がバレて
しまう。警察は介入するなと言われてそのまますごすごと屋敷
から全員撤退してしまう辺りの不自然さが目立つ。
里吉春樹が見つかった後には誰も刑事がやってこないウチに
宇佐木は持ち場を離れてしまう事。
また里吉文雄が行動を見せ始めたことで、全員が文雄の跡を付け
てしまうという失態はちょっと考えづらい。

サマークロースの存在を一連のドラマの中に絡ませていたが、
警察など五万と居るのに、何故宇佐木たちの所属するSITを狙う
のかがポイントだろうね。
過去に交渉されて不利益を被った人とか、検挙された人物なの
かな。

警視庁捜査一課・桐沢班
宇佐木玲子 …… 米倉涼子 (SIT5係・交渉班・主任)
木崎誠一郎 …… 筧利夫 (交渉班・係長)
甘利祐介 …… 高岡蒼甫 (交渉班。刑事に苦悩、休暇届を出す)
墨田耕平 …… 笹野高史 (交渉班・係長)
長谷部邦男 …… 鈴木浩介 (無線係・主任。UFO探してAREA51へ)
菅原由美 …… 中山恵 (総務係)
山本緑 …… 河本麻希 (オペレーション係)
桜庭健二 …… 塚地武雄
桐沢圭吾 …… 陣内孝則 (管理官)

蓮見芳樹 …… 高知東生 (捜査一課)
真里谷恭介 …… 城田優 (死刑囚)
三村留美子 …… 安めぐみ (玲子の友人)
宇佐木澪 …… 林丹丹 (玲子の妹)

高林静雄 …… 大杉漣 (元捜査一課・課長)
工藤幹夫 …… 伊武雅刀 (新聞記者)
片山一義 …… 高橋克実 (警視庁警備部警護課・管理官)
弓坂史子 …… 浅野ゆう子 (捜査一課長)
王子隼人 …… 八神蓮 (FBI帰りの刑事)
佐山葵 …… 永池南津子 (警察・緊急入電係)
橘雅也 …… 山田悠介 (澪が働く喫茶店オーナー)

里吉文雄 …… 春田純一 (流通グループ社長)
里吉加奈子 …… 渡辺典子 (妻)
里吉春樹 …… 吉岡澪皇 (息子、小学4年生)
本庄康子 …… 筒井真理子 (パート職員、母子家庭)
本庄正之 …… 三俣凱 (息子、春樹の友達)
砂山卓司 …… 長谷川朝晴 (町工場、倒産)
砂山こずえ …… 中島ひろ子 (妻)
滝沢千尋 …… 華城季帆 (文雄の秘書、愛人?)

大須賀王子、奥田崇、堂元健児、遠藤史樹、岡本亮一
沼田光仁、松崎由香、櫂作真帆、伊藤圭、山崎崇史、西山宗佑
竹島正義、越智俊光、浜崎サトル、勢堂公大、伊藤博幸
入野佳子、田辺ひかり、関根順子

塩山みさこ、草野徹、上野山浩

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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