交渉人
(シーズン2)

脚本/寺田敏雄(1)(2)(7)、深沢正樹(3)(4)、稲葉一広(5)
西森英行(6)
チーフプロデューサー/五十嵐文郎
プロデューサー/内山聖子、[木夘]川由紀子
演出/松田秀和

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第7話 警視庁特捜の女帝、狙撃される

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交渉班宛てに一通の封筒が届く。それを開けた王子隼人は驚く。
中には本物の拳銃の実弾と弓坂警視正を盗-撮したと思われる
一枚の写真だった。
病院で診察中の玲子の元にも連絡が入り、桐沢班は集められる。
封筒の中身を考えると、狙撃を意図しているものだと解釈が
出来る。鑑識の結果、指紋は検出されず、銃弾はウィンチェス
ター社製の9mmパラベラム弾。実弾から単なるイタズラではない
事が考えられる。しかし何故交渉班に送られてきたものなのか。
玲子はサマー・クロースからのメッセージだと解釈する。

そんな中、封筒の送り主という人物から入電が有る。
犯人は2ヶ月前と同じく今回もイタズラではないことを告げる。
玲子はようやく本人と話せるときが来たとして、目的を尋ねる。
すると犯人は最初の課題はクリアしたようだと告げ電話を切る。
インターネット回線を利用した通話なので逆探知は不可能。
更に普通のボイスチェンジャーを使った会話ではなく、デジタ
ル化されたものである為、本人の声の特定も感情も読み解くこ
とは不可能であると桜庭は告げる。

その頃、高林元警視正は真里谷恭介に会いに行き、君のアドバ
イスが欲しいと告げる。

弓坂史子は桐沢らを呼び出すと、今後の警護に関する指揮を
片山が取る事が告げられる。単純に弓坂への狙撃が目的ならば
写真を撮影したときに出来たハズ。今後何らかの要求がある
はずだが、弓坂は先手を打つと告げる。

マスコミの前で弓坂はサマー・クロース事件がまだ終わりを
告げていないこと。残りの拳銃一丁をサマー・クロース本人
が所持しており、自分のことをターゲットにしている事を語る。
相手は私だけを狙っているので無差別ではない事を強調し、
犯人に向けて、私は逃げも隠れもしないが、もしも住民に危害
を加えれば今後一切犯人からの要求には応じないと告げる。

その頃玲子は新聞記者・工藤から電話が鳴る。
工藤は弓坂が胡散臭いこと。2ヶ月前はあれ程サマー・クロース
の件で隠蔽工作をしてきたのに、今度は人気取りに利用してい
るかの様だと告げる。暴言は承知で、一連の事件は弓坂の自作
自演ではないかと告げる。
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再び現れたサマー・クロース。今回は本人自ら攻撃を仕掛けて
くる。果たして犯人は誰なのか。

ドラマとしては容疑者としてマスコミ向けの人気取りの
ために弓坂史子の自作自演を疑ったり、キャリアとして同期の
弓坂に差を開けられた高林静雄の存在を抽出させた。

動機としては高林が犯人だとするのが一番説得力がある訳だけ
ど、冒頭から随分会話の中で高林の言葉の癖を引用し過ぎていた
事もあり、反転が有るのだろうなという感じはしていた。
ただ言葉の癖を知っていると言うことは、高林が一連の事件に
協力者として関わっている事も疑われるし、単に高林の事を
よく知る人物の犯行としても十分に理由付けは出来る。
とにかく弓坂のスケジュールを手に出来るだけの人物でなければ
ならないので警察署の中でもそれなりに位の高い人物である事、
且つ交渉班にも何ら関わりのある人物である事が推察される。

あんまり交渉に於いては目の見張る展開にはならなかった。
ドラマの主旨としては決して間違っては居ないのだが、交渉班
の中で玲子と桜庭以外のキャラクターが犯人像に関してあまり
鋭い視線を投げかけずに展開が玲子頼みになっている所は気に
なるな。

相変わらず笑えるのは高林と真里谷恭介のやりとり。
とても砕けたキャラクターだけど、難しい役を効果的に演じて
いると思う。こういうやりとりって何処までアドリブが入って
いるのだろうね。
またこの二人の演技合戦にも負けず、弓坂史子が主張する警察
官としての信念を語るときの迫力が玲子という際物を
凌駕するだけの迫力があり、とても良い感じで描かれていた。

玲子の病気の件も気になるところかな。

警視庁捜査一課・桐沢班
宇佐木玲子 …… 米倉涼子 (SIT5係・交渉班・主任)
木崎誠一郎 …… 筧利夫 (交渉班・係長)
甘利祐介 …… 高岡蒼甫 (交渉班。刑事に苦悩、休暇届を出す)
墨田耕平 …… 笹野高史 (交渉班・係長)
長谷部邦男 …… 鈴木浩介 (無線係・主任。UFO探してAREA51へ)
菅原由美 …… 中山恵 (総務係)
山本緑 …… 河本麻希 (オペレーション係)
桜庭健二 …… 塚地武雄
桐沢圭吾 …… 陣内孝則 (管理官)

蓮見芳樹 …… 高知東生 (捜査一課)
真里谷恭介 …… 城田優 (死刑囚)
三村留美子 …… 安めぐみ (玲子の友人)
宇佐木澪 …… 林丹丹 (玲子の妹)

高林静雄 …… 大杉漣 (元捜査一課・課長)
工藤幹夫 …… 伊武雅刀 (新聞記者)
片山一義 …… 高橋克実 (警視庁警備部警護課・管理官)
弓坂史子 …… 浅野ゆう子 (捜査一課長)
王子隼人 …… 八神蓮 (FBI帰りの刑事)
佐山葵 …… 永池南津子 (警察・緊急入電係)
橘雅也 …… 山田悠介 (澪が働く喫茶店オーナー)

大須賀王子、奥田崇、堂元健児、遠藤史樹、岡本亮一
沼田光仁、松崎由香、櫂作真帆、伊藤圭、山崎崇史、西山宗佑
竹島正義、越智俊光、浜崎サトル、勢堂公大、伊藤博幸
入野佳子、田辺ひかり、関根順子

田代医師 …… 鶴田忍

吉田晋一、山口芙未子、椿基之、林田かずえ、佐々木ルミ
坪井やいち、笛岡俊也

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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