交渉人
(シーズン2)

脚本/寺田敏雄(1)(2)(7)、深沢正樹(3)(4)(8)、稲葉一広(5)
西森英行(6)
チーフプロデューサー/五十嵐文郎
プロデューサー/内山聖子、[木夘]川由紀子
演出/松田秀和

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第8話 最終任務〜バスジャック発生!!

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レセプション会場で高林静雄元警視正が壇上に上がり弓坂に
近づいた頃、背後から撃たれてしまう。駆け寄った玲子は高林
の口から"これで良い"と、意味不明の言葉を聞かされる。
片山は出入り口をすぐに封鎖せよと指示するが、外へと逃げて
いく観客達の波は止めることが出来無かった。そうしている間
にも会場は二度大きな爆音を立てて爆発する。

高林の胸部を貫通したのは、ウィンチェスター社製の9mmのパラ
グラム弾。つまりこれまでのサマー・クロース事件と同じだっ
た。
高林の部屋などを捜索し、彼の行動を推測する限りでは、彼は
サマー・クロースに関して単独で調査し、弓坂の事を庇って
死んだのではないかとされる。桐沢は高林の周辺を洗い直せと
指示を出す。
しかし狙撃から丸一日が経つのに何故サマー・クロースからは
何の連絡も来ないのか。狙いは本当に弓坂だったのだろうかと
玲子は呟く。

そんな中、弓坂は部下に桐沢班より先に見つけ出せと部下に
指示を出す。
更に新聞記者の工藤幹夫は、編集長が高林元警視正が元警視正
を庇って死んだことを美談として取り上げたことで講義する。
高林という男はそんないいおとこではないと。

真里谷恭介の元に行く玲子。
恭介はこれでアイツも僕の仲間であり、玲子だけは仲間はずれ
だという。しかしすぐに仲間になるかも知れないこと、みんな
独りぼっちだと意味ありげな発言を繰り返す。

妹・澪が働く喫茶店"マスカレード"へといく。いつもとは違う
コーヒーの味に驚く。今日は橘雅也が出勤してきていないため
に変わりのバイトがコーヒーを入れたとのこと。

狙撃から48時間が経過。一向にサマー・クロースから連絡がな
い事を不信に思う。蓮見は高林が在職中に担当した事件の一覧
と経歴書を持ってくる。奥さんは10年前に亡くなり、息子の
高林直樹・25歳とは親子であって親子ではないような関係が
続いているという。現在の写真は一切無く、幼い頃のVTRが有る
のみ。そのVTRを桜庭健二が解析していた。玲子はそれを見に
行くと、高林の口から"百点満点をあげよう"というサマー・ク
ロースのセリフと同じ言葉が飛び出してきたのを見逃さなかっ
た。そこで玲子は始めてサマー・クロースの目的が自分で有る
事を悟り、高林の息子で澪と同じ職場で働く橘雅也が犯人で
有ることが分かる。
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いよいよサマー・クロースの正体が明らかになる。
果たしてそれは誰なのか。そして犯人の目的は何なのか。

言葉を頼りに犯人を特定していくのは面白いところだった。
高林元警視正が最後に残した言葉。そして彼の口癖が全ての
ヒントとなった。

高林静雄と息子の関係はイマイチ良くできないところがある。
疎遠になっていた父親に対して、失墜させた事に怒りを覚えた
のだろうか。

展開としては玲子が完全に犯人に振り回される内容だった。
ブルース・ウィリス主演の映画「ダイハード3」を彷彿とさせる
ような展開ではあるが、残念ながら一方的に犯人に振り回され
るばかりだったのは残念なところ。
ただ上述するように親子の関係が不透明であるために、ダイハ
ード3のテロリストと同様に犯人の目的は復讐ではなく、銀行の
金塊もとい何らかの目的が有るのかも知れない。

そんな玲子に犯人が投げかけるのは、守るべき価値のある人間
なのかという点だ。

犯人が一人で有るにも関わらず、複雑な経路を踏んで犯行を
仕掛けていたり、予想外の展開にはならずに全てが犯人の計画
通りに進行してしまう点は、出来過ぎな感じを受ける。
まぁ全てはライブカメラが設置してあるという一文で説得力を
持たせるのかも知れないが。

無線で爆弾を仕掛けているのならば、電波の届かないところまで
バスを走らせれば良いんじゃないだろうかという気がするが、
事件解決に於いて、相手の情にばかりに訴えかけずに、相手を
出し抜く様なシーンが有ると面白いかなと思う。
まぁ交渉人という位だからやっぱり重要なところでは交渉になる
のかな。

このドラマのままでも問題はないけど、高林直樹=橘雅也と分かる
過程で、真里谷の言葉頼みではなく、もう一つ何か整合性を図る
ようなシーンが用意されていると良かったかも。

警視庁捜査一課・桐沢班
宇佐木玲子 …… 米倉涼子 (SIT5係・交渉班・主任)
木崎誠一郎 …… 筧利夫 (交渉班・係長)
甘利祐介 …… 高岡蒼甫 (交渉班。刑事に苦悩、休暇届を出す)
墨田耕平 …… 笹野高史 (交渉班・係長)
長谷部邦男 …… 鈴木浩介 (無線係・主任。UFO探してAREA51へ)
菅原由美 …… 中山恵 (総務係)
山本緑 …… 河本麻希 (オペレーション係)
桜庭健二 …… 塚地武雄
桐沢圭吾 …… 陣内孝則 (管理官)

蓮見芳樹 …… 高知東生 (捜査一課)
真里谷恭介 …… 城田優 (死刑囚)
三村留美子 …… 安めぐみ (玲子の友人)
宇佐木澪 …… 林丹丹 (玲子の妹)

高林静雄 …… 大杉漣 (元捜査一課・課長)
工藤幹夫 …… 伊武雅刀 (新聞記者)
片山一義 …… 高橋克実 (警視庁警備部警護課・管理官)
弓坂史子 …… 浅野ゆう子 (捜査一課長)
王子隼人 …… 八神蓮 (FBI帰りの刑事)
佐山葵 …… 永池南津子 (警察・緊急入電係)
橘雅也 …… 山田悠介 (澪が働く喫茶店オーナー)

大須賀王子、奥田崇、堂元健児、遠藤史樹、岡本亮一
沼田光仁、松崎由香、櫂作真帆、伊藤圭、山崎崇史、西山宗佑
竹島正義、越智俊光、浜崎サトル、勢堂公大、伊藤博幸
入野佳子、田辺ひかり、関根順子

小柳郁夫 …… きたろう
編集長 …… 河野洋一郎

聡太郎、萩野貴継、加藤竜治、畑俊樹、笛岡俊也、田口主将
片岡明日香、天田暦、田島ゆみか、佐藤晴彦、真下有紀
黒澤佐知子、伊藤星

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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