リミット -刑事の現場2-

作者/遊川和彦
製作/磯智明
演出/渡辺一貴

http://www.nhk.or.jp/nagoya/keiji2/index.html


第3話 ダークサイド・ストーカー事件!お前も俺と同じ悪魔だ

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東野恵一からもうすぐ梅木の元婚約者を殺した男が出所すると
聞かされ18年経った今でも殺気立つ梅木。本気で殺そうとは
思っていないでしょう?との問いかけに否定せず、何時出てくる
のかとの問いかけに、本気で殺そうとしている人に教えられる
ハズはないという。

その頃、半沢奈々は自宅に戻るとバースディケーキに火をつけ
待っている男の存在に驚く。彼は元恋人の三枝信之。妻子持ち
だという彼と初めは好きになり付き合っていたが、結局別れた
元彼氏。別れたときに合い鍵を返して貰ったはずが、鍵を使っ
て無断に侵入していた彼に嫌悪感を露わにする。
すぐに名古屋中央署にストーカー被害を訴えれる、生活安全課
と刑事課の間でたらい回しにされる始末。それを聞いていた
梅木は話しを聞くとして彼女を呼び出す。
もしかしたら殺されるかもという訴えに、梅木はどのような事
でそれを感じるのかと問う。別れるくらいならば死ぬと訴えて
いることや、徐々にエスカレートする手口にそれを感じる事を
告げる。

梅木はすぐにこの被害届が刑事課に届いていないかを東野のデス
クから探し出すと、他の事件の後回しにされている事を気がつ
く。東野と太宰は、ストーカーの案件は扱いに難しく、巡回は
増やしている事を告げるが、何かあったら遅いとして梅木は
二人の対応・認識を非難する。
すぐに二人は被疑者・三枝信之の元を訪れ事情を聞くことにな
る。
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常道を逸した行動を取る今回の犯罪者・ストーカーの三枝信之。
しかしそんな彼でも言うことに一理あり、加藤啓吾が
意図的に触れずに避けている状態を的確に指摘する。

人を信じる心を刑事が持って捜査にあたる事は、刑事として
間違いか否か。

ストーカーに対して一時説得し、相手が理解してくれたもの
かと思った。しかし実際には理解するどころか、啓吾の言った
言葉は綺麗事ばかりで、人が自分の言いなりになることに
気をよくしているだけだという。

信之が指摘した中でも最も核心をついているのが、自分の彼女
の事も信じられないのに、他人のことを信じるという啓吾の
矛盾点だ。

互いに心情を吐露し有っただけで理解し合えたと思えるほど
人の関係やら愛情というのは単純なものではないのだろう。
まして人の死に関してはそれ以上に複雑なものが含まれている
のかもしれない。

啓吾が告げた見返りを求めず相手を思って守り通すという真実
の愛の姿は、単なる自分勝手な愛の形ということで、
長いこと本気で向き合うことが出来ずにいたことを上手く示唆
している。
妊娠している今ではなくて、もう少し早くに気づくべきなんだ
けどね。

さて出所する相手に梅木はどう行動を取るのかな。

加藤啓吾 …… 森山未來 (28歳・名古屋中央署に異動)
梅木拳 …… 武田鉄矢 (59歳・中央署でも浮いている一匹狼的存在)
東野恵一 …… 杉本哲太 (44歳・刑事課長。警視)
太宰満 …… 伊武雅刀 (55歳・課長代理。警部。)
筒井薫 …… 若村麻由美 (44歳・庶務係。警部補。)
伊坂聡 …… 細田よしひこ (24歳・警部補。啓吾の後輩)
青井茉莉亜 …… 加藤あい (29歳・啓吾の婚約者。)

黒川真治 …… ???

三枝信之 …… 甲本雅裕
半沢奈々 …… 黒川芽衣

深山義夫、高原靖典、来々舞子、中村俊介、西山諒、伊藤千由李
大滝裕太、近藤絵里、足立大樹、鈴木林蔵、藤巻あつ子

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