リミット -刑事の現場2-

作者/遊川和彦
製作/磯智明
演出/渡辺一貴

http://www.nhk.or.jp/nagoya/keiji2/index.html


第4話 もう一人の悪魔梅木刑事、最後の戦い命のリミット8時間

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置き手紙を残して出て行った茉莉亜。携帯にもつながらず啓吾
は心配する。先日捕まえたストーカー犯から、啓吾のしている
事が綺麗事だと言われたことに悩んでいた。

そんな中、18年前に梅木の元恋人を殺害した犯人・黒川真治が
出所すると聞いて梅木は刑務所前で待ち伏せる。しかし中から
出てきたのは東野だった。既に黒川は昨日出所している事を
聞かされる。貴方を犯罪者にしたくはないとして、東野は部下
たちに命じて強引に梅木を警察署へと連行する。
取調室に連れて行かれた梅木は、東野から少しは俺達の事も
考えてくれと言われ誓約書にサインするまではここから出さな
いと告げられる。いつか尊敬していた梅木の姿に戻ると見守っ
ていたが我慢の限界であるという。

筒井は梅木の元を訪れ、私が恋人ならば本当に復讐して欲しい
と思うだろうかと梅木を説得する。
梅木は啓吾を呼び出し、資料を手渡すので黒木の行方を捜して
くれと梅木に頼まれる。しかしこれ以上巻き込むなとして啓吾
はそれを断る。
更に啓吾の元に茉莉亜から電話が鳴り、彼をひき殺した犯人が
服役する刑務所を調べて欲しいと頼まれるが、啓吾はその頼み
も断る。

そんな中、民家で火災が起き焼死する事件が起こる。被害者は
黒川昭五・67歳。泥酔状態であり、枕元の灰皿が出火元だと
鑑定され事件性は無いものかに思われた。しかし黒川の名を
聞いた啓吾は、梅木が渡した資料に目を通すと、真治の実父で
あることが分かる。啓吾は東野にその事実を伝えて、関連性を
疑うべきだと訴える。
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罪を憎んで人を憎まずというスタンスを取ってきた啓吾だが、
黒川が自分の恋人を誘拐し、自分や梅木と同じ気分を味わせる
という。果たして自らに降り掛かる事件に於いてもそのスタンス
を貫くことが出来るのか。

イマイチ良く解らないのが、黒川と茉莉亜が出会う経緯。
何故黒川は茉莉亜が居た墓にやってきたのだろうか。
あの墓には梅木の恋人も眠るのか?それとも梅木の恋人を殺した
黒川は茉莉亜の彼氏さえもひき逃げしており、その彼の墓を
見に来たって事なのか?

犯人にも一見同情する余地が有るような過去が存在する様だが
復讐以外にも他人を次々と狙うことで、そんな意識も吹っ飛ぶ
程のキャラクターに成長している。

不思議なことに犯人の気持ちと梅木の気持ちが同一化され、
互いによく知る身であるというシチュエーション作りがとても
良くできた内容である。

世の中より幸せを甘受している人が多いだろうに、警察官ばかり
が黒川によって不幸に導かれていく。
18年前に殺害したという設定と犯人役のARATAさんの年齢を考慮
すると微妙に違和感を感じる設定かな。

黒川が途中で梅木の携帯に電話してくる辺りも何で電話番号を
知っていたのかその辺の繋がりが良く解らなかった。

加藤啓吾 …… 森山未來 (28歳・名古屋中央署に異動)
梅木拳 …… 武田鉄矢 (59歳・中央署でも浮いている一匹狼的存在)
東野恵一 …… 杉本哲太 (44歳・刑事課長。警視)
太宰満 …… 伊武雅刀 (55歳・課長代理。警部。)
筒井薫 …… 若村麻由美 (44歳・庶務係。警部補。)
伊坂聡 …… 細田よしひこ (24歳・警部補。啓吾の後輩)
青井茉莉亜 …… 加藤あい (29歳・啓吾の婚約者。)

黒川真治 …… ARATA
黒川佳代 …… 伊佐山ひろ子
富田佐恵子 …… 純名りさ
本庁の刑事 …… 堀部圭亮
富田祐介 …… 南部綜汰

深山義夫、高原靖典、内藤浩次、渡仲裕蔵、吉田大祐
中内こもる、溝口達也、山内庸平、伊沢勉、沢田靖一
本間美優、伊藤彩、花形淳

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

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