MR.BRAIN

脚本/蒔田光治
演出/福澤克雄、平川雄一朗、山室大輔
プロデューサー/石丸彰彦、伊與田英徳


第2話 変人脳科学者vs蘇る美しき幽霊!!脳トレで人は蘇る!?


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1年前の2008年5月、東京拘置所では一人の死刑因・竹神貞次郎
の刑が執行される。竹神は絞首刑になる前に、刑を見守る刑事
たちに、お前達を殺して肉を食べに行くと言い残して亡くなる。

IPS(科警研)の九十九は脳波系のテストを行い、人間が行動を
起こす0.8秒前に準備電位が流れることを実証するための試験
を由里和音を使って行う中、殺人事件が起こる。

殺されたのは北千住署の刑事・津村修介・47歳。凶器は包丁で
左手左足を切断され持ち去られる。現場の鑑識はそこで一年前
に亡くなっているハズの竹神貞次郎の指紋を見つける。
三年前の竹神が起こした殺人事件と同じ様な事件が起こった事
で林田はビビリまくる。
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一年前に死刑を執行された男性が現在に蘇り犯罪を犯す。
果たしてそのトリックに隠されたものとは一体何なのか。

主人公の九十九は研究者と言うこともあって、やや遠回しな
語り口が気になるところだが、ドラマとしては段取りよく
きっちりと描けた話だった。

ドラマでは視聴者の既成概念を上手く突いた内容だ。
女性が起こす猟奇的殺人の姿をなかなか想像できない事や、
冒頭から登場するGacktというインパクトの有る死刑因の姿に
色々と惑わされる要素も多く、的を絞らせづらい作り。

ドラマとしては意外と使われるネタだと思う。
アリバイが完璧に存在する犯罪者が捜査線上に浮かび上がる。
有り得もしないところに有る指紋の謎。
そして4件の殺人を犯す死刑因にとって、3件も4件も変わり
の無い事実。

論理的には証明できないところをホラーに例えて演出される
というのは日本のドラマではよく見かけるね。

過去に犯した犯罪の共通点を探る仕事というのは脳科学者の
仕事ではない様な気がするんだけど、まぁいいか。

ドラマでは徹底的に指紋に拘った内容だった。
まるで現場に於いては指紋だけが証拠のような扱いに戸惑う
ばかりだが、こういう単純な設定の方がドラマとして面白い
んだよね。

竹神貞次郎が犯した4件目の殺人事件と、今回殺されていく
北千住署刑事達の間に有る接点が何なのか。接点が有ると疑った
時点でこの事件は解決を見せたようなものなのかもしれない。

しかし今回の死刑因は、刑事達のために自分の指をかみ切ったり
被害者の為に手紙を送ったり、愉快犯にしては他人のために痛い
事をするね。
自分が他界しているであろう時に興味深い事が起ころうとして
いる事に対して、生に対する執着心とか出てきそうな気もするが。

九十九龍介(科警研・脳科学担当)…… 木村拓哉
由里和音(科警研・脳科学)…… 綾瀬はるか
船木淳平(科警研・画像解析)…… 平泉成
神田純一(科警研・音声分析)…… 設楽統
浪越克己(科警研・行動科学)…… 井坂俊哉
岩淵潔(科警研・交通科学)…… 林泰文
大内浩一(科警研・生物学)…… 山崎樹範
難波丈太郎(科警研・生物学)…… トータス松本
夏目光男(科警研・化学)…… 田中裕二
佐々未春(科警研・法科学部長)…… 大地真央
瀬田逸平(科警研・所長)…… 小林克也
科警研内を掃除しているおねえさん …… 木下優樹菜

林田虎之助(警視庁・捜査一課)…… 水嶋ヒロ
丹原朋実(警視庁・捜査一課)…… 香川照之

マリコ - SHIHO

宮瀬久美子 …… 小雪 (後藤秀樹の恋人)
竹神貞次郎 …… Gackt (4人を猟奇的殺害した死刑因)
岸川刑事 …… 松重豊 (北千住署)
津村修介 …… 神保悟志 (北千住署)
高田英一 …… 福井博章 (北千住署)
杉山幸三 …… 石黒英雄 (竹神を信仰する)
後藤秀樹 …… 平山祐介 (竹神に殺された第4の被害者?)

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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