マイガール 脚本／大島里美(1)、荒井修子(2)(3)、高橋麻紀 プロデューサー／中川慎子、長松谷太郎、佐藤善宏 演出／高橋伸之、麻生学 http://www.tv-asahi.co.jp/mygirl/

第3話 許されない二人
--------------------------------------------------------
朝玄関のチャイムの音で目が覚める。
来たのは母の光代。先日部屋を訪れた際に、窓からぬいぐるみ
を見たことで女性と同棲しているのではないかと疑いの目で
やってきたのである。部屋を捜索する母は、子供の洋服などが
多いことに気がつく。正宗は撮影のために使うものだとして
なんとかその場をやり過ごす。

コハルは先程の人物が誰だったのか尋ねる。正宗の母、コハル
にとってはお婆ちゃんだという。挨拶しなくても良かったのか
という子供にハッキリとした答えを返せずにいた。

今日も夕食はいつもの弁当。謝罪しつつコハルは何が食べたい
のか尋ねる。コハルはオムライスが食べたいという。そんな
会話をする中でコハルは弁当のシイタケを取り除いていること
に気がつく。食べないとダメだと告げるが自分も幼いとき
タマネギが食べられなかったことを思い出し、無理強いはさせ
ない事にする。
コハルを幼稚園に送る際に、はるかからオムライスの使い方を
習う。最初は私も出来なかったという事を聞いて、少し勇気が
出る正宗。
そんなある日、帰宅途中に高志から電話が鳴る。
済まなそうにしている彼が何を言いたいのか分からなかったが、
光代にコハルの存在がばれた事を知る。
光代に対して隠していたことを謝罪するが、知らない間に子供
が居てそれを引き取るとはとあきれ顔。男手一つで育てるのが
どんなに辛いことなのか分かるのかと言われ、母・光代も父子
家庭で育った故に子供の大変さが分かっていたのだった。
--------------------------------------------------------

いよいよ母親にコハルの存在がばれてしまう話だった。

認める認めないの話は案外すんなりカタが付いたなという
印象だった。あまり引っ張り倒す問題でもないし、前回部屋の
ヌイグルミを見られたことで面白さや緊迫感も演出できて
いたので、これ以上の引き延ばしは得策ではないと思ったのだ
ろう。

母親が心配したのは、本当に息子・正宗の子供なのかという点。
そして子供が子供を育てることに疑問を持ったこと。
更には自分の体験談を元に父子家庭の辛さを知って拒否反応を
示すという流れだった。

どの心情も母親として至極真っ当なものだと思う。

コハルとの件で容易には受け入れてくれない母親だが、孫の姿を
幼稚園にこっそりと見に行く辺り、すぐに現実を受け入れていた
証拠でもあるのだろう。
相変わらず保育士の存在は良いアシストになったし、現実を
受け入れるために必要な事をそこで教えて貰った。

こういう時父親の寛容さに助けられるが、案外男親なんてこんな
ものなのかな。息子に孫が出来た事が一番優先的に嬉しく感じた
のだろう。
自分が手に掛けていた息子を取られてしまったという
母親の嫉妬心によって、その気持ちを処理するために一拍置いた
形にはなるが、結局母親も息子の為に認めざるを得ない。

ドラマは母親の息子に対する影の努力によって、正宗の心に深く
印象づけた。たかがタマネギ、されどタマネギである。
自分が思っていた思い出のオムライスとは違う、オムライスの
真実の姿に母親の暖かさを感じたし、それが親が子に与える愛情
だという事が実感できるものだったと思う。

結局親など子供の決断をただ見守るしかないんだよね。

ドラマはなかなか面白くなってきたと思う。

笠間正宗 …… 相葉雅紀 (カメラアシスタント)
塚本陽子 …… 優香 (正宗が高校時代付き合っていた4つ年上の彼女)
笠間コハル …… 石井萌々果 (正宗と陽子の子供)
柴田友哉 …… 村上信五 (コハルの通う保育園の保育士)
林 弘和 …… 北村有起哉 (写真スタジオ、マネージャー)
瀬山高志 …… 山崎樹範 (自転車ショップ店員、はとこ)
片桐はるか …… 平岩紙 (新太の母でシングルマザー)
片桐新太 …… 松本拓海 (はるかの子供。ちょっとおませさん)
中園 香 …… 井村空美 (写真スタジオの後輩)
木村英生 …… 日村勇紀 (写真スタジオの先輩)
塚本志織 …… 朝加真由美 (陽子の母)
笠間清助 …… 山崎一 (正宗の父、動物行動学の教授)
笠間光代 …… 室井滋 (正宗の母、翻訳の仕事)
室田長市 …… 八名信夫 (アパートオーナー、喫茶店経営)
室田澄子 …… 大森暁美 (妻)

でんでん、松本拓海、相原綺羅、小野村麻耶、山形朔矢

評価：★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)