任侠ヘルパー

脚本 - 古家和尚
企画 - 後藤博幸
プロデュース - 牧野正

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第1話 極道から老人介護への華麗なる転身!!

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本物の極道になることが夢だった翼彦一。しかし現実は任侠道
ばかりに拘っても飯は食えない。
最近の任侠も色んな人種がいる。女性を組長にするもの。
大学のボンボンが銃の変わりに電卓を弾くもの。みな時代に
取り残されないよう必死だった。

支部を任される翼彦一の元に隼会若頭・鷹山源助がやってくる。
任侠道を貫かず、詐欺・ペテンを繰り返す現状に源助も武闘派
だった隼会の変わった姿を目撃。彫り物は素人をビビらすため
に使うのではないとするが、任侠道など化石だと言い切る彦一。

そんな中、八代目隼瀬晋三が亡くなる。最後の任侠人と呼ばれ
た彼の死は一つの時代の終わりを告げていた。
その場に出席していた支部のものたちを若頭・鷹山源助は呼び
寄せ車に乗せると何処とともなく走り出す。そして敵対する
鷲津組のシマに入り込むと、みな緊張した面持ちとなった。
そして到着した先には、タイヨウと書かれた老人介護施設。
"次期若頭"の選出のため連れてこられたのだと思いこむ一行は
事情を飲み込めずにいるが、仕方なく源助の後に続く。
そして紹介されるのは、老人介護施設「タイヨウ」オーナー
園崎康弘だった。老人ホームについての説明が為された後、
源助からは、極道はサギ師やペテン師ではないと前置きした後、
この国は老人だらけであり、それを制する者達が今後天下を
取れるという。彼らにここで働くよう指示する。
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突如放り込まれた格好の老人介護施設。
ドラマとして面白いのは、極道が老人の世話をするというシチ
ュエーションに有ると思うが、ただでさえ人の言うことなど
聞くはずもない彼らにきちんと働くための理由を以てこの場に
留まらせることが出来るのかが、ドラマとして興味の示す点。

極道と老人。全く相反する存在だが、それを無理矢理
絡ませてしまう事への違和感が、ドラマを見る上での拒絶感
に繋がるかと思っていたのだが、意外とすんなりとドラマに
入ることが出来た。

極道さえも老人を世話する現実というのが、有る意味では
伝わる者が大きいのかなと思わせる。
極道としての論理が働かないところで、そんな彼らがどれ程
の事が出来るのか。

何せ極道の得意の脅しなんて利くはずもない相手だし、
彫り物を桜だと喜ぶ無邪気な老人の姿を見せられると、なん
だか気が抜けて、滑稽なものがある。

ドラマはまるでやる気がない男が、金の臭いがすると見るや
突然目の色を変えて金を貪っていく醜さを描いていく。

息子だと勘違いしてすり寄ってくる老人に何の躊躇いも
なく金を巻き上げていく翼彦一には確かに醜さしか感じない。
しかし老人にサービスを提供するとの名目で金を取るブルー
バードの社長・羽鳥晶もまた聞こえは良いが老人から摂取
している現実に変わりはない。

面白いのは全く意図していないところで、翼彦一と羽鳥晶との
間では会話が成立してしまうところにあった。まるで
翼彦一の中に介護士としての拘りがあるようなセリフに感じて
しまう妙な展開。そんな勘違いから始まったドラマが、何処ま
で親身になり、本気で介護に向き合うようになるのか。

また敵のシマでの介護士の仕事である関係上、一触即発は常に
避けられない事なのかも知れないが、その辺の暴力・乱闘の中
にどのような意味を持たせられるのかがドラマに求められている
事なのかも知れない。その一つのヒントは加藤清史郎くんが
虐められている現実に有ると思う。

それにしてもトヨタのCM・こども店長の加藤清史郎くんを使う
とは反則だね。
随分と日焼けしている姿に驚かされたが、翼彦一がほっぺを
ムニっとするところなど本当に可愛いですね。

黒いスーツ姿の黒木メイサさんもとても様になっている所が
良いな。

翼彦一 …… 草なぎ剛 (隼会・翼興業組長)
四方木りこ …… 黒木メイサ
和泉零次 …… 山本裕典 (介護福祉士)
鷹山三樹矢 …… 薮宏太
黒沢五郎 …… 五十嵐隼士
美空晴菜 …… 仲里依紗 (ヘルパー)
六車雅人 …… 夕輝壽太
羽鳥涼太 …… 加藤清史郎
日野弥生 …… 中別府葵
堀井皐月 …… 安田美沙子
松原浩美 …… 橘ユキコ
大島陽介 …… 山田親太朗
古賀健介 …… 高木万平
古賀康介 …… 高木心平
戸川由香 …… 甲斐まり恵
野村愛香 …… 三浦まゆ
七海和樹 …… 向井理
鷹山源助 …… 松平健 (隼会若頭・鷹山組組長)
二本橋賢吾 …… 宇梶剛士
園崎康弘 …… 大杉漣 (老人介護施設「タイヨウ」オーナー)
羽鳥晶 …… 夏川結衣 (「ハートフルバード」社長)

倉田チヨ …… 池内淳子 (認知症)
倉田敏行 …… 松尾諭 (息子、街工場)

大口兼悟、小林且弥、鈴木省吾、中村英児
松本寛也、西村雅彦(声)、新井量大、河原田ヤスケ
橘家二三蔵、中山克己、原田文明、古川慎、山浦栄、小貫加恵
恩田恵美子、仲野元子、藤井京子、星野晶子
花原照子、森康子、中村真知子、寺部智英、田辺愛美
林田麻里、後藤康夫、池永亜矢、西崎彩、前岡かよ、安田洋子
森里一大、石井マサト、日暮玩具、大野充、伊勢田隆
一之瀬将太、竹下浩史、保科光応、中山喜一郎、山岸快
寺井清隆、大田真代、BJ BOSS、河野真幸、坂口湧久
菅登美男、榎並大二郎(アナ)

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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