任侠ヘルパー

脚本 - 古家和尚
企画 - 後藤博幸
プロデュース - 牧野正

http://wwwz.fujitv.co.jp/ninkyo-helper/index.html


第2話 頑固ジジイの涙

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鷹山源助に呼び出された幹部候補たち。
一人でも正体がばれたり逃亡したりすれば連帯責任であること
を告げられる。幹部の座が欲しければ働きぶりで決めるという。

ハートフルバードの支援が受けられるようになり、全ての業務
や規律はハートフルバードの意向に沿ったものとなる。
老人達への新しいオムツとして弊社が指定したオムツの使用を
求めるという。吸収性が高く交換の回数が減ることで、効率
化が図れるというもの。オムツの着用率を上げれば、トイレに
掛かる職員の手を患わすことがなくなるものだった。
笑顔と自主性を重んじる介護施設「タイヨウ」にはそぐわない
規則だとオーナーの園崎康弘は訴えるが・・・

社長・羽鳥晶の息子の羽鳥涼太が彦一に弟子入りを訴える。
彦一がヤクザで刺青をしているところを見られていたのである。
何で極道になりたいのか?強くなりたいのだという涼太。
しかし彦一らが涼太と関わり合うのを見て晶は、あの子に関わ
るなと忠告する。

そんな中施設では本村幸三という介護者に手を焼いていた。
幸三にオムツを履かせようとするとする晴菜に対して、まだ
ボケていないとツッパねて彼女も困り顔。一緒に担当になった
彦一は腕づくでも履かせるかと告げ胸ぐらを掴むも、幸三は
怯むことなく彦一に突っかかる。彼は柔道四段の腕を持って
いたのだ。しかし足を悪くし現在はリハビリ中の身。ヘルパー
がやり返したら不味いとして職員は彦一がこれ以上暴走する
のを止めるのだが・・・
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介護士達の負担を軽減し利益を出すためには、徹底的な作業の
効率化を図る必要がある。
最も負担を強いられる介護者の下の世話を軽減するために、
ハートフルバードは、必要のない老人にもオムツの使用を義務
化しようとする。

なんとも複雑な感じだね。
老人の為を思えば当然、人が人らしく生きる為に園崎康弘の
唱える笑顔と自主性を重んじる介護は当然のもの。しかし
利益がなければ施設そのものの存在が成り立たないとして、
互いに正論をぶつけ合う。

老人・本村幸三にスポットが当たる。
なかなかヘルパーの言うことを聞かない困った人物。
ドラマを見て凄いと思ったのが、羽鳥晶は既に彼のことを
要注意人物としてリストアップし問題ならば出ていってもらう
事も想定していること。奉仕の心が有れば追い出す選択は無い
と思うがその辺のさっぱりとした感覚が、成功にも繋がって
いるのだろう。

さて本村幸三、彼はライバルである男に勝つことを目標に
それが生きる上での、そしてリハビリの為の目標になっている。
しかし現状を見せられ気概心を打ち砕かれて喪失感だけが残る。

右を見ても左を見ても老人だらけの現状に気が重くなる様な
ドラマだが、彦一の取った方法は彼の中に残っている闘争心
を上手く引き出し、プライドとして呼び覚ますもの。
この辺男性同士の熱いやりとりがあるし、逆に青春ドラマの
一コマのように言ってダメな奴は体で言い聞かせるといった
暴挙に出るが、その辺の匙加減は常に戦っている男たちの
間の上手い暗黙の了解さがあるんだろうな。

プライド繋がりで涼太くんにもそれを植え付けようとしている
ところがホッとする場面だね。

翼彦一 …… 草なぎ剛 (隼会・翼興業組長)
四方木りこ …… 黒木メイサ
和泉零次 …… 山本裕典 (介護福祉士)
鷹山三樹矢 …… 薮宏太
黒沢五郎 …… 五十嵐隼士
美空晴菜 …… 仲里依紗 (ヘルパー)
六車雅人 …… 夕輝壽太

羽鳥涼太 …… 加藤清史郎
日野弥生 …… 中別府葵
堀井皐月 …… 安田美沙子
松原浩美 …… 橘ユキコ
大島陽介 …… 山田親太朗
古賀健介 …… 高木万平
古賀康介 …… 高木心平
戸川由香 …… 甲斐まり恵
野村愛香 …… 三浦まゆ
七海和樹 …… 向井理
鷹山源助 …… 松平健 (隼会若頭・鷹山組組長)
二本橋賢吾 …… 宇梶剛士
園崎康弘 …… 大杉漣 (老人介護施設「タイヨウ」オーナー)
羽鳥晶 …… 夏川結衣 (「ハートフルバード」社長)

本村幸三 …… 津川雅彦 (老人)

新井量大、河原田ヤスケ、橘家二三蔵、中山克己、原田文明
古川慎、山浦栄、小貫加恵
恩田恵美子、仲野元子、藤井京子、星野晶子、安田洋子

志賀圭二郎、加藤満、木立美鳥、奥田由美、小野敦子

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