オルトロスの犬 脚本 - 小林雄次、青木万央 プロデューサー - 三城真一、那須田淳、松原浩 演出 - 加藤新、今井夏木 http://www.tbs.co.jp/orthros-dog/

第3話 母か、刑事か
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竜崎はとんでもない事を企んでいる。止めないといけない。

病院に来た渚。既に竜崎の姿は無く、涼介に彼と何が有ったの
かを尋ねる。そこに前園千春がやってきてまたしても原因不明
の死者が出たことを告げる。変わりに三人の重傷者が治った
事も。
そんな中、涼介の携帯に加奈の携帯電話から電話が鳴る。
携帯を借りる変わりにお礼はしておいたという彼。それを聞い
て涼介は加奈の元へ駆けつける。なんと植物状態に有った彼女
は何事もなかったかのように目を覚ました。涼介は涙し彼女の
回復を喜ぶ。
竜崎は善三と共に親子に扮して検問をくぐり抜けていく。
竜崎と熊切は繋がっている。加奈が回復したことを知れば必ず
襲いに来るとして警備を付ける事を渚は約束する。

涼介は渚から竜崎のことを聞く。
彼は児童施設で育ったこと。殺した相手も同じ児童施設で育っ
た者達であり、裁判では全く反省する姿を見せなかった為に
死刑になったという。刺した相手を治すことも出来たのに、
彼は何故それをしなかったのか。死刑になることを望んでいた
のかなど疑問が浮上する。
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ドラマでは随分面倒くさい手法を使って殺しと再生を演出して
居る点がどうもこのドラマのスピード感を失わせている気がす
る。特に熊切勝の事を貶めるために加奈を使う辺りの顛末は
非常に見ていてイライラする点。熊切勝が中途半端に加奈を
襲い、それを止める涼介に複雑な思いをさせる辺りは、もう
少しストーリーを考えて欲しかった。

竜崎は自分の手を汚すことを嫌っているのか。
それとも完全犯罪のために涼介を利用しているだけなのか。

相手の最も大切な物、そして竜崎に治療を施して貰う変わりに
何を与えられるのかを取引の材料として持ち出していく。

竜崎の求めている物は愛だという。
孤児院で育ったという境遇は如何にもそれに飢えているという
設定だが彼は本当の愛を求める為に他人を利用していくのだろ
うか。

渚は竜崎の力は決して借りないとしながらも、結局は自己の
求めるものの為に犯人を逃がしてしまった。人間の欲望の
本質を見極める為のドラマならば、渚は真っ先に殺害されて
いく役柄だ。
ドラマ「銭ゲバ」では妻の手術費用のために自分の信念を
投げ打つ刑事役が登場したが、力を借りたらそれ以降この
キャラクターの存在が骨抜きにされそうで実に恐いところで
有る。

竜崎臣司 …… 滝沢秀明 (神の手を持つ)
碧井涼介 …… 錦戸亮 (悪魔の手を持つ)
長谷部渚 …… 水川あさみ (南品川警察署)
熊切勝 …… 八乙女光 (犯罪者)
柴田宗助 …… 山本龍二 (南品川警察署)
前園千春 …… 原田夏希 (監察医)
吉住正人 …… 忍成修吾 (渚の彼?)
白川加奈 …… 波瑠 (女子高生)
長谷部澪 …… 熊田聖亜 (渚の息子。病気)
熊切善三 …… 柴俊夫 (政治家)
二宮健 …… 六角精児 (元警察官で現在ホームレス)
沢村敬之 …… 佐々木蔵之介 (警察庁警備企画課)
榊遥子 …… 高畑淳子 (厚生大臣)

内村修平 …… 松本寛也 (涼介に殺害される)
杉本彰人所長 …… 六平直政 (刑務所・所長)
白川雪江 …… 朝加真由美 (加奈の母)
後藤保 …… 中原丈雄 (刑事課長)

碧井 …… 中丸新将 (涼介の父)
碧井直子 …… 日向明子 (涼介の母)
碧井志穂 …… 河北麻友子 (涼介の妹)

内倉憲二、大久保麻理子、坂本大地
河野洋一郎、池田貴美子、松浦祐也、岩崎正寛、堀口敬巧

評価：★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)