リアル・クローズ

原作:槇村さとる 
脚本:大島里美
チーフプロデューサー:重松圭一
プロデューサー:佐野拓水、平部隆明
演出:白木啓一郎、本橋圭太ほか

http://ktv.jp/real-clothes/index.html


第9話 生き別れた恋人との衝撃の過去!

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松善と天萬の合併が発表され、越前屋百貨店は肩透かしに逢う。
松善とのパイプの太い取引先からは契約の打ち切りを通達され
る様になる。
尾崎隆は美姫らに、松善は次々とリニューアルを遂げているの
で越前屋としても大きな方針転換が必要ではないかという。
しかし美姫は越前屋は越前屋の仕事をすべきだとして、既に
彼女の中では計画を進めていた。N.Y発の日本未発表のブランド
"SIELA & KEITH"と独占契約。既に経営陣には話が付いている
事を告げる。新進気鋭のブランドの売り上げの3割は女性らしさ
をアピールするハイヒール。
SIELA & KEITHは日本上陸に対して色々と注文を付けており、
特に浅草の老舗靴工場"TAKEUCHI"の存在は欠かせないという。
絹恵に竹内を抑えろと命令が下る。

その頃蜂矢も竹内から協力を取り付けようと足繁く通っていた。
そして契約を取り付けるために迫るが、社長の竹内祐造は断固
として首を縦には振らない。昔のよしみで話しを聞いてくれない
かというが、そんな昔を捨てたのだろうとして、一切聞く耳を
持たれなかった。

田渕は竹内とアポが取れたとして、絹恵らに話を付けに行こうと
するが、絹恵は田渕の姿を見る度に不自然な態度に出る。
先日酔った田渕を介抱した際に、ベッドの上で抱きつかれて以来
絹恵は彼のことを意識しては胸の痛みを感じていた。
女社員に相談すると、凌は恋に落ちましたねと言われる。

翌日、絹恵は美姫から解雇通知を受ける夢を見た。
竹内の説得に行く田渕やニコラにそれを告げる。
TEKEUCHIの工房にいくと、ニコラから靴の出来る過程を一通り
説明を受ける絹恵。田渕から下町の職人を甘く見るなとして
この契約が一筋縄ではいかないことが予想された。
社長にSIELA & KEITHとコラボするハイヒールのデザイン画を
見せるが社長はそんなものは知らんの一点張り。
すぐには契約に取り付けないものだと感じて田渕は、絹恵に
ここに残って食らい付けと指示。社長を含めてここの職人は
昭和の男達だから、昭和の女になれと告げる。
絹恵はその日以来度々通い、何度もしますと宣言。職人達より
肩もみやら雑用をさせられるが、少しずつ関係を近づけていく。
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美姫と蜂矢の関係が明らかになる。
靴職人を目指して独立した蜂矢の父・俊生と良い感じの関係に
有った美姫だが、キャリアの為にアメリカに渡り俊生を捨てた
格好になる。踏み台にされたと感じる蜂矢は美姫に敵対心を
抱く。

流石に終盤だけ有って色んな要素が存在していた。
一番気になるのが、美姫という敏腕の販売員が居るのにも関わ
らず、求心力は美姫を中心としたものではなく、蜂矢率いる松善
組に有ること。
少しずつ美姫の周りから人材が奪われていく中で、それぞれの
キャラクターの進退・去就はどうするのかという点だ。

過去の美姫が成功のために無慈悲な選択をした事が他の従業員
の間でも起ころうとしている。美姫は右腕にしていたアヤが引
き抜きに有ったことでも動じることなく、寧ろチャンスが有る
ならばその様な選択をした方が良いと言うし、松善と天萬の
合併に不利だと感じた従業員たちは、敵に鞍替えしていくもの
もいる。

ただ雑魚キャラたちはともかく、主要キャラクターたちがどう
いう決断を見せるのがポイントの一つで、一番気になる動きを
している凌と田渕が本当に越前屋から離れていくのかが興味
深い要素として存在している。

今回のTAKEUCHI周りの話は完全に美姫と蜂矢の物語をあぶり出す
もので、あんまり絹恵の存在は大きくなかった。

絹恵はここにきて田渕との恋愛感情に目覚めた。
純粋なのかどうなのかは分からないが、自分の感情を結構
あっさりと周りの人間に語ってみたり、特に田渕自身にそれを
語る辺りは勇気があるなと思う。しかもまるで今まで恋愛を
したことのない様な人物として描かれている所を見ると、
達也との関係は何だったのかという感じでやや不自然な感じも
受ける。

まぁ結局ドラマとしては美姫の行動を後押ししてくれたのは
蜂矢の父親であり、それを知らずに美姫を憎んでいるという
勘違いっぷりが描かれた。結婚していた関係ならばともかく
あくまで美姫と俊生は約束したものが有ったわけでもないので
蜂矢が一方的に美姫を責めるのもどうかと思う。

天野絹恵 …… 香里奈 (26歳・販売員)
神保美姫 …… 黒木瞳 (47歳・婦人服統括部長)
山内達也 …… 高岡蒼甫 (28歳・自動車営業マン)
田渕優作 …… 西島秀俊 (36歳・越前屋百貨店バイヤー)
蜂矢英明 …… 小泉孝太郎 (28歳・GOLDYバイヤー)
佐々木凌 …… 加藤夏希 (販売員)
林陽子 …… 真野裕子 (31歳・The Space 販売員・チーフ)
木村瑞穂 …… 能瀬あんな (29歳・神保のアシスタント)
多村アヤ …… えれな (27歳・神保のアシスタント)
天野まゆ …… IMARU (18歳・絹恵の妹・栃木の高校生)
星野さゆり …… 久保田磨希 (販売員・3人娘)
坂野ゆかり …… 前原エリ (販売員・3人娘)
森奈津子 …… 南明奈 (布団販売員)
田原梨香 …… 理絵 (発注ミスでうろたえる)
柳田 …… 戸田昌宏 (居酒屋店主)

尾崎隆 …… 田中哲司 (上司)
白川ニコラ・ブーケ …… 黄川田将也 (マネージャー)
堀晴美 …… 山田麻衣子 (達也の高校時代の同級生)
小西まみ …… 中別府葵 (ヤングカジュアル部門)
はな …… 尾高杏奈 (まゆの友人)
萩野 …… 恒吉梨絵 (小西の部下)

竹内祐造 …… 田山涼成 (靴職人)
俊生 …… 谷原章介 (蜂矢の父親、靴職人)

Shihomi、中園友乃、小林よう、堀切沙織、布施曜子、村瀬葵

朱源実、山口ひろ子、浜岡高徳、平原多賀子、山名秀人
藤代三千代

松園詩織、秦由香里、家村英莉、田村愛、JOSI、宮島朋宏、
カトウシンスケ

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