臨場

脚本/佐伯俊道(2)、坂田義和(1)(5)、尾西兼一(3)
岩下悠子(4)、吉本昌弘(6)
プロデューサー/佐藤涼一、目黒正之、横塚孝弘
監督/橋本一、猪原達三、伊藤寿浩

http://www.tv-asahi.co.jp/rinjo/


第6話 罪つくり〜赤い口紅の秘密

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両手両足が縛られた状態で海で見つかった遺体の検死のために
訪れていた病院で帰りがけに、心臓発作で運ばれる男性・桐岡
洋介の姿を見かける。付き添っていた女性・素子と小坂は顔見
知りで思わず声を掛けるが、そこに臨場の要請が入り現場に
向かうことになる。

ホテルの一室で死亡していたのは片岡小夜子・28歳。
第一発見者はホテルの客室係で、部屋の受話器が不自然に上が
ったままになっていた事もあり見に来た時に遺体を見つけたと
いう。
先に訪れていた所轄の刑事たちによると外傷や薬物反応がない
事を考えると病死ではないかとの見解を出される。しかし倉石
が見立てすると、頸部の圧迫死が有力で、犯人像は巨体の人物
で有ることが考えられると告げる。
指紋がまだ検出されていない中で、倉石は赤いバッグを調べて
見ろとアドバイスする。
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ドラマとしてはなんだか複雑に絡み合う展開だった。
それを一瞬で見分けた倉石の洞察力・観察眼を褒めるべきだろ
うが、決めつけてかかる捜査と完璧すぎる見立てには、かなり
の違和感と胡散臭さを感じるのも事実だ。

この二つの死亡事故。
どちらも見立てとしては病死と捉えても可笑しくない案件だ。
ホテルのVTRの中に男性が写っていた事から視聴者も他殺の線
を感じ始める。

ドラマとしては指紋を必死に探していたが、そんなに証拠隠滅
に対する自信が有るのならば、VTRの中に写る素子の姿を見つ
ける方が事件解決には早かったのかも知れない。

一番胡散臭く感じたのは、やはり二つの事象の接点を冒頭に見た
病人が運ばれる映像だけに求めている点。
更に桐岡洋介が妻に殺されたとするきっかけが口紅だけという
辺りがドラマとして心細い。

最後に夫を自宅に運ぶときの映像が流れたが、あの映像の中に
映る妻・素子の唇を見ると、服に色濃く残りそうな口紅はして
いないし、結局最後は自白頼みの展開になっている辺りは、
典型的な日本のドラマな感じに映る。

血の繋がりは無いが親子としての絆を求める辺りの要素も、
一時間ではとても描ききれるような題材ではない感じだね。

倉石義男 …… 内野聖陽 (45・鑑識課・検死官)
小坂留美 …… 松下由樹 (38・鑑識課・検死補助官)
立原真澄 …… 高嶋政伸 (45・捜査一課・管理官)
一ノ瀬和之 …… 渡辺大 (32・鑑識課・検死官心得)
小松崎周一 …… 伊武雅刀 (60・刑事部・刑事部長)
坂東治久 …… 隆大介 (52・捜査一課)

花園愛 …… 金子さやか (26・警視庁詰め記者)
西田守 …… 小林勝也 (60・法医学教室教授)
矢野間文 …… 松金よね子 (58・クリーニング店)
江川康平 …… 辻谷嘉真 (31・捜査一課)
早坂真里子 …… 伊藤裕子 (38・雪絵の妹。バー「かくれんぼ」)
倉石雪絵 …… 京野ことみ (義男の妻・長女)

桐岡素子 …… あめくみちこ (妻)
桐岡洋介 …… 須藤為五郎 (心疾患)
桐岡明日香 …… 大村彩子 (洋介の連れ子)
神田勝 …… 大河内浩 (刑事課長)
敷島一雄 …… 永岡佑 (刑事)
井上 …… 平野貴大 (警察)
片岡小夜子 …… 小濱なつき (昏睡強盗犯&被害者)

八巻博史、石原茂史、上川路啓志、櫻井麻樹、おのさなえ
津阪雄一

松原正隆、内海修宏、壮田由紀、加賀健治

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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