臨場

脚本/佐伯俊道(2)(7)、坂田義和(1)(5)、尾西兼一(3)
岩下悠子(4)、吉本昌弘(6)(8)
プロデューサー/佐藤涼一、目黒正之、横塚孝弘
監督/橋本一、猪原達三、伊藤寿浩

http://www.tv-asahi.co.jp/rinjo/


第8話 黒星〜再会した女と15年の嘘

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小坂は15年ぶりに友達・町井春枝に逢うとして早々に仕事を
切り上げる。春枝はかつて小坂と警察学校時代の同期。
現在は結婚して主婦になり、家族と外食するくらいしか楽し
みが無いという女性だった。しかし小坂は幸せを見せつける
様にやってくる彼女の事をあまり快く思っていなかった。
15年前に小坂と春枝、そして国広久乃が一人の男性を好きに
なり争ったこと。軍配は久乃が握ったが、今頃国広輝久と結ば
れていたらどうなっていたのかと思いを馳せる春枝。
しかしそんな事を聞きたくもない小坂は冷たくあしらい、その
場から立ち去る。言わなくても良いことを言ったとして、自ら
の行動を責める小坂。

翌日、小坂の元に臨場要請が入る。
アパートの浴槽の中で亡くなったのは、小坂が昨日会った春枝
だった。
一酸化炭素で亡くなった彼女の周りには練炭が置いてあり、
化粧して睡眠剤を飲んでいる事が判明する。特に争った形跡も
無く、不審な様子は見られないことから見立ては自殺で落ち
着くものと思われた。しかし隣人が死亡推定時刻の頃に何者か
が部屋から出る姿を目撃している事で、それが死に関わってい
るのかが問題視される。最終的な決定権を持つ倉石は、これを
他殺であると判断する。
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ドラマでは身内を絡ませすぎているなという気がする。

日頃から死人の声を拾うと公言していることもあり、展開
としては間違っていないわけだけど、あくまで死体と向き合う
事が仕事であるにもかかわらず仲間のためにそれを無視して
見立てを出す姿には少々違和感があった。

しかし三人の同期の女性の15年後の再会によって、当時とは
違う状況が描かれたこと。口で言っていることと実際に起こって
いる現実にはギャップが有ることで、サプライズ的な要素もあ
ってドラマとしては面白い話だった。

色々と被害者に男性の影が有ることが面白いようにあぶり出さ
れてくる。
今年になってから身なりが明るくなったという事。
今年彼女から送られてきた絵はがきの中に唯一春を思わせる内容
のものが届いていること。

冒頭から捜査本部の中に所轄の刑事・国広輝久の名前が
有ったことと久乃の苗字が国広だと分かった時点で、この男性
が事件のキーマンである事は想像に難くない。

輝久と春枝が面会していたからとしても殺しとしての証拠には
繋がらず、現場にいたという立証が出来ない中で、アパート
から出てきた人物をどう特定していくのか。
ドラマではネックレスを引きちぎった人物から連想して輝久の
妻へと導き出す。否定されればそれまでだったが、彼女の告白
によって全貌が明らかになる。

自殺するに至る原因の一つに小坂の言葉も含まれていると思う
ので少々バツの悪い話ではあるが、切なさもあり倉石の部下思い
の一面もありなかなか深い話になったのでは無かろうか。

倉石義男 …… 内野聖陽 (45・鑑識課・検死官)
小坂留美 …… 松下由樹 (38・鑑識課・検死補助官)
立原真澄 …… 高嶋政伸 (45・捜査一課・管理官)
一ノ瀬和之 …… 渡辺大 (32・鑑識課・検死官心得)
小松崎周一 …… 伊武雅刀 (60・刑事部・刑事部長)
坂東治久 …… 隆大介 (52・捜査一課)

花園愛 …… 金子さやか (26・警視庁詰め記者)
西田守 …… 小林勝也 (60・法医学教室教授)
矢野間文 …… 松金よね子 (58・クリーニング店)
江川康平 …… 辻谷嘉真 (31・捜査一課)
早坂真里子 …… 伊藤裕子 (38・雪絵の妹。バー「かくれんぼ」)
倉石雪絵 …… 京野ことみ (義男の妻・長女)

町井春枝 …… 渡辺梓 (38歳、自殺?)
国広久乃 …… 川上麻衣子 (かつて春枝と小坂の同期)
国広輝久 …… 春田純一 (杉並北署・副署長)

八巻博史、石原茂史、上川路啓志、櫻井麻樹、おのさなえ
津阪雄一

米山善吉、吉野由志子、山崎竜太郎、須永千重、蒲田哲
つじしんめい

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