臨場

脚本/佐伯俊道(2)(7)(10)、坂田義和(1)(5)(9)、尾西兼一(3)
岩下悠子(4)、吉本昌弘(6)(8)
プロデューサー/佐藤涼一、目黒正之、横塚孝弘
監督/橋本一、猪原達三、伊藤寿浩

http://www.tv-asahi.co.jp/rinjo/


第10話 十七年蝉〜そして最後の検視…

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夜中の公園で女性が撲殺されて殺害される。
倉石らは連絡を受けてすぐに見立てを行う。
確かに側頭部が殴られている事が確認できるが、致命傷にして
は出血量が少ないことに気がつく。胸の辺りに銃弾で撃たれた
跡があり背中から貫通していた。すぐに現場近くに残されてい
る銃弾を発見し、弾道検査をした結果、犯人が銃弾を
撃ったとされる足跡が発見される。
被害者の身元が判明し、弁護士・寺島省吾の妻・弥生が被害者
だった。しかも線状痕を調べると17年前の連続殺人事件に
使われた銃の線状痕と一致する。それは倉石の妻・雪絵を撃っ
た銃に使われたものだった。
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17年前の連続殺人事件に使われた銃によって再び殺人事件が
起こる。共通するのは当時、事情徴収された事のある寺島省吾
という男性。今回は被害者の夫として事件に関わることになる。

ドラマは時効を迎えた被害者の無念と未だに燻り続ける復讐心
を描いた話だった。

自分の妻を殺害した犯人は何の罰も受けないのに、自分だけが
罰を受けるのは変ではないかというところや、遺族には時効
など存在していないというセリフが、何処か理解できることも
有り複雑な心境を生んでいる。

ドラマを見ていると17年前の犯人である寺島省吾と妻・弥生
の関係があまり深くは描かれていないために、妻を殺害されて
大瀬健太郎と同様に省吾が悲しみ苦しむのだろうかという疑問が
存在する点はやや惜しいところ。

刑事ドラマにありがちな、妻を亡くした時のエピソードを重ね
て、その時の真相・犯人の姿を特定していくという段取り。
一話からずっと倉石の妻・雪絵が写真としての登場しか無かった
だけにどんな事件・事故が有ったのか気になっていたし、
倉石と立原真澄の関係も言葉少なげだった為に疑問に思って
いたが、ここに来て無事蟠りが解けて、倉石の時計も進み始めた
という所だろうか。

あまりドラマとは関係ないが、ドラマの中の警察官が過去の事件
の詳細を知るために膨大な資料をひっくり返す。未だに紙面で
管理しているところに驚きを隠せないのだが、日本のITの今を
見せられる様でちょっと寂しい気がした。
これが地方の警察官ならばまだしも東京の警察官の話だからね。

倉石義男 …… 内野聖陽 (45・鑑識課・検死官)
小坂留美 …… 松下由樹 (38・鑑識課・検死補助官)
立原真澄 …… 高嶋政伸 (45・捜査一課・管理官)
一ノ瀬和之 …… 渡辺大 (32・鑑識課・検死官心得)
小松崎周一 …… 伊武雅刀 (60・刑事部・刑事部長)
坂東治久 …… 隆大介 (52・捜査一課)

花園愛 …… 金子さやか (26・警視庁詰め記者)
西田守 …… 小林勝也 (60・法医学教室教授)
矢野間文 …… 松金よね子 (58・クリーニング店)
江川康平 …… 辻谷嘉真 (31・捜査一課)
早坂真里子 …… 伊藤裕子 (38・雪絵の妹。バー「かくれんぼ」)
倉石雪絵 …… 京野ことみ (義男の妻・長女)

大瀬健太郎 …… 大杉漣 (小学校教員)
寺島省吾 …… 矢柴俊博 (弁護士)
寺島弥生 …… 岩橋道子 (被害者)
小野雅也 …… 三浦浩一 (捜査一課・課長)
友部佳代 …… 鬼頭典子 (弥生の友達)
大瀬恵美子 …… 奧田由美 (17年前の被害者)

八巻博史、石原茂史、上川路啓志、櫻井麻樹、おのさなえ
津阪雄一

鬼頭典子、宮下誠、所博昭、奥田由美、前田義朗、渥美博
大谷俊平、岡野友信、今國雅彦

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