新・警視庁捜査一課9係

チーフプロデューサー…松本基弘
プロデューサー…金丸哲也、丸山真哉
脚本…深沢正樹、徳永富彦、岡崎由紀子、瀧川晃代、波多野都

http://www.tv-asahi.co.jp/9gakari/
http://www.toei.co.jp/tv/shin9gakari/index.html


第2話 殺人女優

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映画の撮影所で映画監督兼脚本家の平柳義武が亡くなる。
ドアノブに首を吊って亡くなっていたことから自殺の線も
考えられたが、首に巻いていたベルトにシャツの襟が巻き込ま
れていたのを不自然に感じる。また映画を撮影中の身という
事もあり原稿の執筆中に亡くなるのは考えられないのではない
かというものだった。第一発見者の妻・文江に話しを聞くと、
毎朝食事を運んでいたという。
関係者の一人一人に話を聞くと、彼は自殺するような性格では
なく、逆に恨む人間は沢山いた事を聞く。
スタッフたちにも監督が亡くなったことが伝わり現場が騒然と
するが、その時現れた看板女優の越後千賀子がその場をまとめ
て、監督は私だけにシナリオ構想を話していたので、完成させ
ようとしてスタッフたちを鼓舞する。
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ドラマとしてのキーポイントは書きかけの脚本にあった。

愛人と正妻の痴情の縺れから殺害したものなのか、それとも
今回でシナリオを終息させようとしている事に怒り心頭の主演
女優が映画を終わらせないために殺害したのか。

結論を聞くとちょっと嘘臭い結末で、あれ如きで人を殺して
しまうだろうかという気がしてくるが、ドラマ全体の流れは
よく出来ていた。
特に正妻と愛人が上手い具合に配置され、まるで罪をなすり
つけ合うように自らの容疑を否定し、相手に殺害の動機が有る
として、キャッチボールしているかのように9係のメンバーが
振り回される辺りは、何処に落としどころが有るのか分から
なくなった。

監察医の役割によって、酢酸タリウムの検出が判明する訳だが
真相に近づくどころか迷走させるような要素として存在して
居る点も面白い点だ。

正妻と愛人、共に女優歴が有るためか、警察の追求に対して
どちらも堂々としている辺り、不自然にも思えたのだが、いざ
蓋を開けてみると二人共に犯人ではなかった訳で、堂々として
いた理由も納得できる。

犯人は記録係の女性だったが、怒られていた理由は自分に有っ
たし、母親の事で煮詰まっていたにしろ、そこで過去の父親
の事を思い出すという辺りは、後漬けのようでやや信憑性に
欠けるオチだった。

口は災いの元。青柳の事を暗に否定しているところは笑えた
けどね。

加納倫太郎 …… 渡瀬恒彦 (警部)
浅輪直樹 …… 井ノ原快彦 (巡査)
小宮山志保 …… 羽田美智子 (巡査部長)
村瀬健吾 …… 津田寛治 (警部補)
青柳靖 …… 吹越満 (警部補)
矢沢英明 …… 田口浩正 (巡査部長)

早瀬川真澄 …… 原沙知絵 (東京都監察医務院に勤務する監察医)
石川倫子 …… 中越典子 (パティシエ、直樹の彼女)
垣内妙子 …… 遠藤久美子 (クラブ歌手、青柳と同棲)
安西つかさ …… 浅見れいな (ウエディングプランナー)
矢沢早苗 …… 畑野ひろ子 (少女漫画家で、矢沢の妻)

越後千賀子 …… 多岐川裕美 (映画「女の流転」主演女優)
平柳義武 …… 西田健 (映画監督、被害者)
鈴元美雪 …… 鈴木麻衣花 (千賀子の付き人歴7年)
平柳文江 …… 久世星佳 (義武の妻。毎日朝食を運ぶ)
小山内民子 …… 吉田羊 (記録係)
金山久雄 …… 朝倉伸二

新貝文規、佐野光洋、河原康二、松尾晶代、田代大悟
川田真路、尾門和也、中島まりな、大橋寛展、高倉亜樹

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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