第5話 バターライス
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お茶漬けシスターズは店に来ると同僚のリリコ(36歳)が結婚
することをネタにして語り合う。相手は学生時代の知人で、
取引先の関係で20年ぶりの再会を果たして結ばれたという。
運命って有るのねとウットリ。
そんな中、小道が一人の客・戸山正夫を連れて店にやってくる。
戸山は料理の評論家で、とても有名な人だった。
店に入って来るなり、パリ時代の話をしたりフランス料理の
話を語り始める嫌みな男性。店の客たちもそんな男に嫌なムー
ドが立ち始める。
しかしそこにゴローと呼ばれる常連客が来る。彼は流しの歌手
で毎週木曜日にこの店に来てバラーライスを食べていく。
拘りの食べ方をしているのを見て、お茶漬けシスターズも
バラーライスが食べたくなり注文する。
マスターはゴローからは料金を貰わず、一曲ギターで弾き語り
をしてもらっていた。
それを聞いていた戸山もバラーライスを注文し食べ始める。
後日、小道が店を訪れると、マスターに評論家を連れてきた
事にムッとしたか?と尋ねる。ホントに美味しいものを教えた
かったという小道。
そんな中、再び戸山も店にやってくる。マスターは、バターラ
イスなんて特別な料理ではないので自宅で食べたらいいのでは
無いか?と声を掛けるが、戸山によると妻は帰国子女であり、
いつもパンばかり食べさせられるのだという。
戸山はゴローは今夜来るのか?と尋ねると、マスターは毎週
木曜日にだけ来ることを語る。
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今時珍しい流しの歌手のゴロー。
めしやには似つかない様な客・一流レストランの批評家の
戸山は、そんなゴローが店に来てバターライスを食べる姿を
見て以来、常連客として店にやってくる。
今回は偶然の再会がテーマだったのか。
冒頭からお茶漬けシスターズがそんな話をしていたので、
まさかと思ったが、ゴローと戸山の間でも繋がりが有った。
戸山は一見すると店とは似つかない男だけど、そんな男にも
思い出の味がある。
まさか貧しい生活をしていた彼が、豪華な料理の批評家を
しているところが不思議な感じだけど、そんな料理を否定し
続けているのも、幼少期のアンチテーゼっぽい一面が存在
するのかな。
また一つ流しの歌手の存在がこの東京から消える中で、
一つの再会が生まれた当たりは寂しさと共に良い感じの余韻
を含ませているなと思う。
マスター / 語り手 - 小林薫 ミキ - 須藤理彩 ルミ - 小林麻子 カナ - 吉本菜穂子 サラリーマン - 足立智充 小道 - 宇野祥平 めしやの客 - ゆかわたかし 戸山正夫 - 岩松了 若き日の戸山(回想) - 永本佳以 フランス料理店のマネージャー - 澤田育子 フランス料理店のシェフ - 岡野真那美 戸山のマネージャー - 柿丸美智恵 ゴロー - あがた森魚 若き日のゴロー(回想) - 松尾英太郎 工場長 - 竹田君(コント山口君と竹田君 戸山律子(回想) - ともさと衣 評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0) |
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