白い春

脚本/尾崎将也
プロデューサー/安藤和久、吉條英希、東城祐司、伊藤達哉
演出/三宅喜重、小松隆志、植田尚

http://ktv.jp/haru/index.html


第6話 運命の絆第二章

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春男には娘が居た・・・
春男は朝からハローワークへと通う。
職員から経歴を聞かれるもなかなか事実が語れない。しかも
ネックとなるのは年齢のこと。
栞から何故正社員に拘っているのかと問われる。父として生活
の基盤を求めているのか。真面目に働こうとしても世間はまと
もに取り合ってくれない皮肉。勇樹が口座売りの話を持ちかけ
られるも話には乗らなかった。

さちは再び機嫌を取り戻して康史や佳奈子の前で気さくに話
かける。しかし佳奈子はさちが今でも春男のことを思っている
事実をスケッチブックの中から見つけていた。

春男はアルバイトとして警備会社に勤める事になる。
勤務地は青空公園近くの工事現場。むらかみベーカリーとは
目と鼻の先で、案の定春男が働いている姿を佳奈子が目撃。
康史にその事実を語ったことから、昼休みに康史は春男に会い
にいく。
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いよいよドラマとしては第二章に突入らしい。
ドラマとしては春男をさちの近くに居させるために上手い理由
を見つけたなという感じの内容だった。

このドラマの一つのポイントは、春男と康史の二人を展開上
絡ませるシチュエーションを作ることにあるのだが、その絡み
を如何に無理なく演出していくのかが脚本家の見せ所だと思う。

互いのことを胡散臭い関係に思っている二人。
そんな二人が少しずつ歩み寄り、互いの性格を少しずつ分かって
いき、最後にさちの親権をどうするのかという所に持ち込むのが
ドラマとしての道筋だろう。やっぱり本当の親子が近くにいる
のが一番という展開になることは明らかだが、春男側からそれ
を要求するのではなく、あくまで態度や行動で康史に知らしめ
ていかねばならない。

今回はどちらが親として相応しいのか。
パン屋という同じ土台に立たせて、さちにも冷静にそれを見比べ
させるだけの材料を演出した感じだ。

ドラマとして上手く描かれているのは、娘のために真面目に働く
春男の姿だ。元々真面目な性格なのかも知れないが、それに
輪を掛けて娘の存在が彼に雑用であれ生真面目に働かせるだけの
原動力を身に付けさせていると思う。

ドラマの中では春男の中の真面目さを実感させるエピソードも
巧みに挿入していた。
自分の手は汚れていると言われたこと。二度とその手で触れるな
と康史に言われたことを忠実に守ろうとする春男の姿は、まさに
彼の中の性格を伺わせる事。

またドラマとしては娘と秘密を共有するかのように、逆上がり
の練習を付き添うシーンを通して、上手いコミュニケーションの
場を設けたと思う。結果だけを見る康史に対して、それが出来る
までの過程を見ている春男の方に娘が懐くだけの題材を用意
した感じだ。

今後はクセものである栞が暴走しないかどうかが興味深いところ
だね。

それはそうと今週のプレゼント。
あのストラップは明らかにウケ狙いでしょう。

佐倉春男 … 阿部 寛 (元ヤクザ。800万のため殺人)
村上さち … 大橋のぞみ (真理子の娘。父は不明)
西田 栞 … 吉高由里子 (フリーター)
小島勇樹 … 遠藤雄弥 (フリーター)
高村真理子 … 紺野まひる (病気で亡くなる。春男の彼女)
安岡竜也 … デビット伊東 (春男のヤクザ時代の仲間)
高村佳奈子 … 白石美帆 (真理子の妹)
村上康史 … 遠藤憲一 (むらかみベーカリーの主人)

山中恵一 … 村上剛基 (むらかみベーカリーの従業員)
田村絵美 … 長井梨紗 (むらかみベーカリーの従業員)
松下美代 … 福井仁美 (むらかみベーカリーの従業員)
三枝圭子 … 中島ひろ子 (竜也の彼女?ムーンライトで働く)

内野亜彩、川嶋紗南、谷山毅、森久保大河、井上絢斗
佐伯新、佐藤雄一、針原滋、久保貫太郎、竹渕由美子
西園晶久、石田竜輝

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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