白い春

脚本/尾崎将也
プロデューサー/安藤和久、吉條英希、東城祐司、伊藤達哉
演出/三宅喜重、小松隆志、植田尚

http://ktv.jp/haru/index.html


第8話 二人のお父さん

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さちの元にテストが返却される。算数が得意な彼女だが、かけ
算が苦手でこの日62点を取ってしまう。
落ち込んで帰宅するさちに声を掛ける春男。さちからテストの
結果を聞かされ、算数を教えて欲しいと頼まれるも、ダメだと
突っぱねる。
さちは仕事中の康史に教えてもらおうとするが、さちがお願い
する前に康史が"さちは算数が得意"と述べたためにお願い出来
なくなってしまう。そのやりとりを見ていた春男は、テストの
結果のことを康史に告げてしまい、それを知ったさちから春男
は絶好宣言をされてしまうのだった。
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残業を拒否する春男の前に突如リンゴフェスティバルの話が
持ち上がる。康史は春男に手伝って欲しいと告げるのだが・・

春男と康史、一見すると互いに無骨で交わらない関係のように
思えるけれど、さちを挟んで面白い具合に絡ませている。
さちが仲介することで誤解していた互いの先入観が上手く中和
されていき、理解を深めていくという展開が実に上手く演出
される。

ドラマとしてはやはりさちの可愛さに尽きる話だった。
"絶好だもん"と語る彼女の愛らしさを見れば、彼女が物語の
中心となっている事に説得力はあるし、大の恐い顔した大人
たちが彼女の前では毒を抜かれたようになる姿が滑稽に映る。

彼女の存在を通して自分の居場所、自分の人生を見つけた康史
が春男を遠ざけたい気持ちもよく伝わってきた。

今の春男の微妙な心情と、佳奈子の微妙な立場も上手い感じに
あぶり出されたね。佳奈子の気持ちが何処にあるのか、そして
彼女を一つ屋根の下に置いている康史の気持ちは何処にあるのか。
視聴者もこの関係を興味深く見守っている。初めてこの歪な
関係に言及した点は今後期待させる要素の一つだと思う。

さて今回はヤクザの登場により、また一つ春男とさちの間に
試練を与えそうな展開だった。
このヤクザは、春男が所属していた組員たちなのか。それとも
対立して親分を殺してしまった方に属している組員なのか。
味方にも敵にも慣れる存在とのことで実に不気味だ。

佐倉春男 … 阿部 寛 (元ヤクザ。800万のため殺人)
村上さち … 大橋のぞみ (真理子の娘。父は不明)
西田 栞 … 吉高由里子 (フリーター)
小島勇樹 … 遠藤雄弥 (フリーター)
高村真理子 … 紺野まひる (病気で亡くなる。春男の彼女)
安岡竜也 … デビット伊東 (春男のヤクザ時代の仲間)
高村佳奈子 … 白石美帆 (真理子の妹)
村上康史 … 遠藤憲一 (むらかみベーカリーの主人)

山中恵一 … 村上剛基 (むらかみベーカリーの従業員)
田村絵美 … 長井梨紗 (むらかみベーカリーの従業員)
松下美代 … 福井仁美 (むらかみベーカリーの従業員)
三枝圭子 … 中島ひろ子 (竜也の彼女?ムーンライトで働く)

柿本 … 津田寛治
安田 … 小椋毅

阿南敦子、七枝実

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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